このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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鉄道省クハ79000形3等付随制御車

 鉄道省が戦時輸送用として製造したモハ63形の付随制御車、クハ79000形3等電動制御車です。悪化する製造環境に対応できるよう出来る限り簡素化された設計で、外観は丸屋根切妻タイプで、製造当初は3扉ロングシートで扉間には幅700mmの側窓が7組設置されて登場しましたが、戦争の激化により、座席半減車や、ついには無座席車まで登場しました。戦中だけでなく、戦後の荒廃期にも20m級規格型として、国鉄だけでなく、私鉄にも供給されました。戦後の混乱が落ち着いてからは、内装外装ともに程度の悪さが目立つため、更新修繕に際し、アコモデーションの向上に努めました。上段は平均的更新の姿でで、正面屋根のカーブ化、室内のセミクロスシート化等、戦前の規格に近い姿に改造されました。下段は正常当初の姿です。
 実車は4扉ロングシート車として登場その後の通勤車両の嚆矢となりました。戦後は、鉄道省のみならず大手私鉄にも投入されそれぞれの会社の車両大型化に貢献しました。しかし、戦時急増の簡易設計が仇となり、京浜東北線桜木町においてモハ63756とサハ78144において火災が発生、多数の死者が出たことから、モハ73形(クモハ73形)に型式変更の上火災対策、内装の向上等の対策がとられました。その後4扉車は国鉄を問わず、私鉄各車の大型車も4扉車となり、クモハ73形も大都市圏だけでなく地方線区にも投入され、長く使用されました。

鉄道省クハ79000形PDF図面 A4 1/120

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