このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
東武鉄道デハニ10形3等手荷物電動制御車です。東武鉄道では、日光方面への特急専用車両として製造したデハ10形と同系のデハニ10形3等手荷物合造電動制御車を製造しました。車体形状は車体長は、デハ11形と同系の17800mm、車体幅2700mmで、正面貫通路、貫通幌付の両運転台車で、運転台は全室の運転台の後方に手荷物室が、その後は3等客室になっており、乗降扉間シートピッチ1780mmの固定クロスシートを装備し、車端部はロングシートになっています。客室側の片運転台、他方は半室の便所となっており、便所側の正面窓は埋め込みになっています。外観は車体裾の切り込みがあり、製造当時の鋼製車としては珍しくまだトラス棒が設置され、屋上のお椀形ベンチレーターと共に半流砲弾形ヘッドライトに比べて、新旧併せのんだデザインになっています。。走行機器は全面的に国産の機器が採用され、制御器は電動カム軸式、主電動機は出力は110Kwの釣掛式で、日本車輌の釣合梁式D-18となっています。本形式は特急運用には使用されること無く、一般車として充当されていましたが、太平洋戦争の激化に伴い、全車ロングシート化されました。 戦後の大改番で、本形式はモハニ5440形に改番されました。1953年までに有料急行用車両に伴い、新聞輸送用に急行に連結され、初めて優等車両としての運用が開始されました。1953年に同編成を使用して宇都宮線有料急行を新設、当時の伊勢崎線には急行料金設定が無かったため、これを新規制定した上で宇都宮線に遅れること2ヵ月の同年10月、伊勢崎線にも有料急行列車が新設されました。新聞輸送が自動車輸送に切り替えられ、手荷物扱いの終了に伴い、救援車に改造されました。その他の車両も老朽化に伴い、1974年までに廃止されました。
実車では、この形式は製造されていません。
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |