このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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鉄道省クロ49000型2等付随制御車

 鉄道省が当時中距離電化区間であった横須賀線と、東海道線に続く熱海線に皇族御乗用として製造されたクロ49000型です。車体幅2805mm、車体長192000mmの鉄道省電車標準車体で、連結面は貫通路、貫通幌付きです。車内は前方から運転台のシートピッチ2200mmの6人掛けコンパートメント2室、乗降通路を挟んで便所洗面所、すぐ後ろに続いてシートピッチ1960mmの侍従用2等座席室でした。車体デザインは遅れて製造されたモハ42系と同じリベットの少ないスマートな形状です。皇族方の利用がないときは海軍高級将官の乗用としても利用されました。横須賀、熱海線用として、4両、その後関西地区用としてさらに2両が製造されました。終戦直前まで使用され、戦後はいち早く進駐軍に接収され、空調装置を取り付け、電化区間の高級将校用として使用されました。接収解除後は、皇太子殿下、内親王殿下の葉山御用邸ご静養時に利用されました。クロ157完成後に一般車両に格下げの上観光団体用として利用された後に、惜しまれつつ廃車となりました。
 実車は車体幅、車体長は同じですが、運転台側は非貫通、モハ32000と同様の仕様で製造されましたが、戦後皇族利用の減少に伴い、伊東線に転じクロハ49型に、さらに運転台を撤去してサロハ49型にその後さらに中央部の扉を移設してサハ48型に組み入れられ、最後は宇野線に転出するという数奇な運命をたどりました。

鉄道省クロ49000PDF図面 A4 1/120


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