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国鉄急行

-中部・近畿編-


アルプス
  • 運転区間:新宿-岡谷(1往復)・松本(下り5本・上り4本 241.1km)・信濃大町(上り2本)・信濃森上(下り2本)・南小谷(下り1本・上り2本 311.2km)
  • 使用車両:165系(パンタ付き車は800番台)
ALPS

 私的復活してほしい列車名候補上位の「アルプス」は、大きなザックに登山靴という山男が似合います。当時の登山者にどれだけ人気があったかというと、1982年6月号の時刻表で新宿発の列車を調べると、

  • 13号(季節、信濃森上行き)):22:30発
  • 53号(臨時、松本行き):23:00発…※1
  • 15号(定期、信濃森上行き):23:20発
  • 55号(臨時、松本行き):23:30発…※1
  • 17号(定期、南小谷行き):23:45発
  • 57号(臨時、松本行き):0:30発…※2
     ※1:53号と55号は運行日が異なった
     ※2:EF64牽引の12系

と次々と夜行の「アルプス」が山へ向けて出発して行きました。ついでながら、定期の17号の後には長野行きの普通夜行列車まで。さらに7月30日と8月6日の2日間のみ、
岡谷行きの臨時普通夜行列車(列車番号9631)も。

八王子駅 1981年
新宿←クモハ165モハ164サロ165サロ165サハシ165クモハ165モハ164クハ165クモハ165モハ164クハ165クハ165→南小谷
※ビュッフェは休業 ※3往復は松本寄り4両が「こまがね」として運転

みのぶ
  • 運転区間:新宿-身延(1往復 168.7km)
  • 使用車両:165系(パンタ付き車は800番台)
MINOBU

 現在、中央東線はJR東日本、身延線はJR東海に所属していますが、「みのぶ」は当時、併結相手の「アルプス」ともども季節運転ながら、中央東線から身延線へ直通し、武田信玄もつかったとされる下部温泉へ、東京からの観光客を運んでいました。
 下記編成表の通り、下りと上りで併結位置が異なったのは興味深いです。

 左の写真、行き先と「急行」の札はあったものの、「みのぶ」を名乗る札が見当たらなかったのが心残り。参考にしている「1981年版 国鉄の花形列車」に写真が掲載されているので、存在したはずなのですが…。

八王子駅 1981年
新宿←クモハ165モハ164クハ165クハ165→甲府
新宿-甲府間は、下り甲府寄り、上り新宿寄りに「アルプス」併結

こまがね
  • 運転区間:新宿-飯田(下り2本、上り1本 276.0km)・天竜峡(下り1本、上り2本 289.2km)
  • 使用車両:165系(パンタ付き車は800番台)
KOMAGANE

 1981年5月24日に、飯田駅から「こまがね」6号に乗ったことがあります。飯田線乗りつぶしの締めくくりでしたが、17:28に飯田を出発してすぐに日が暮れ、飯田-辰野間の沿線風景はまったく堪能できず。乗車前に飯田駅で買った駅弁の包み紙から、雄大な南アルプスの山々を想像するのみ。
 この南アルプスの真下をリニアモーターカーが駆け抜ける日はいつの日か。時速500kmのリニアモーターカーなら、東京からこの辺りまでは30分くらい?
「こまがね」の新宿-飯田間の所要時間は約5時間でした。

八王子駅 1981年
新宿←クモハ165モハ164クハ165クハ165→天竜峡
新宿-辰野間は新宿寄りに「アルプス」併結

かいじ
  • 運転区間:新宿-甲府(2往復 123.8km)
  • 使用車両:165系
KAIJI
 2010年現在も同区間を走る特急列車に名を残す「かいじ」は、165系急行時代には8両中2両がグリーン車という、ある意味豪華列車でした。それに比べ特急「かいじ」は、9両(一部11両)中グリーン車は0.5両(1両の半分)。
 これは格下げと言える?
八王子駅 1981年
新宿←クモハ165モハ164サロ165サロ165サハシ165クモハ165モハ164クハ165→甲府
新宿-大月間は甲府寄りに「かわぐち」併結

かわぐち
  • 運転区間:新宿-河口湖(2往復 104.1km)
  • 使用車両:165系
KAWAGUCHI
 富士急行線内を3両編成で進む姿は、Nゲージの小型レイアウトで再現するには格好の題材ではないでしょうか。
 2010年現在、同区間を直通運転するのは、E233系による各駅停車の他、週末には、古くなったとはいえ特急形車両である183系・189系による「ホリデー快速河口湖」号があり、高速バスと競い合っています。
八王子駅 1981年
新宿←クモハ165モハ164クハ165→河口湖
新宿-大月間は新宿寄りに「かいじ」併結
KATO 10-332 165系低屋根3両基本セット

KATO 10-332 165系低屋根3両基本セット
KATO 165系低屋根 3両増結セット

KATO 165系低屋根 3両増結セット
165系 サロ165

165系 サロ165
【KATO・カトー】サハシ165(4057)鉄道模型Nゲージ100305

【KATO・カトー】サハシ165(4057)鉄道模型Nゲージ100305

佐 渡
  • 運転区間:上野-新潟(4往復 330.5km)
  • 使用車両:165系
SADO
 上越新幹線開業前、特急「とき」の補完的役割を果たしていました。165系12両で上越線のループ区間を上下する様は、実に壮観だったでしょう。
 1981年の資料に、
「(12両から)減車とならないのは、スキー客を中心とした人気がまだ存在することを表している。」
とあるのは隔世の感。
上野駅 1981年4月3日
上野←クハ165モハ164クモハ165サロ165サロ165クハ165モハ164クモハ165サハ165クハ165モハ164クモハ165→新潟
165系急行電車 基本セットA 〔92384〕 トミックス(発売中)

165系急行電車 基本セットA 〔92384〕 トミックス(発売中)
92385 トミックス TOMIX 165系急行電車(800番台) 3両基本セットB Nゲージ(N1871)

92385 トミックス TOMIX 165系急行電車(800番台) 3両基本セットB Nゲージ(N1871)
92386 トミックス TOMIX 165系急行電車(0番台) 2両増結セットA Nゲージ(N1872)

92386 トミックス TOMIX 165系急行電車(0番台) 2両増結セットA Nゲージ(N1872)
165系急行電車 増結セットB 〔92387〕 トミックス(発売中)

165系急行電車 増結セットB 〔92387〕 トミックス(発売中)
8938 トミックス TOMIX サロ165(帯無) Nゲージ(N1877)

8938 トミックス TOMIX サロ165(帯無) Nゲージ(N1877)
8939 トミックス TOMIX サハシ165 Nゲージ(N1882)

8939 トミックス TOMIX サハシ165 Nゲージ(N1882)

越 前
  • 運転区間:上野-福井(1往復 546.4km)
  • 使用車両:荷物車+10系寝台車+スロ+オハ
ECHIZEN
 関東〜北陸連絡夜行急行としては、長岡経由の「能登」があり、同様に一般型客車で編成されていましたが、主な違いは編成両数と牽引機にありました。あちらは13両編成をEF64-1000(上野-長岡)とEF81(長岡-金沢)が牽引。
 「越前」が短い10両編成だったのは、横軽間の牽引定数の関係でした。
上野駅 1981年4月3日
上野・福井←(EF63)(EF63)マニ37オロネ10オハネフ12オハネフ12スロ62オハオハオハオハオハフEF62/EF81/EF70→直江津
直江津で進行方法が変わる/オハ・オハフは一般型客車

銀 河
  • 運転区間:東京−大阪(556.4km)
  • 使用車両:20系
GINGA
 EF65形機関車が引く20系寝台車の12両編成は、東海道本線の急行列車として堂々としたもの。
 1981年の資料によれば、
「新幹線がカバーできない時間帯であるだけに、ビジネス客を主体に安定した実績を上げている。」
とあるのですが、2008年3月ダイヤ改正で廃止。この27年間で、ビジネス客も世の中も、せっかちになってしまったのでしょうか。
東京駅 1980年
大阪←EF65カヤ21ナロネ21ナハネ20ナハネ20ナハネ20ナハネ20ナハネフ23ナハネ20ナハネ20ナハネ20ナハネ20ナハネフ22→東京

きのくに
  • 運転区間:伊勢市・新宮・白浜・紀伊田辺−天王寺・難波(414.7km他)
  • 使用車両:キハ58系・南海キハ5500形
KINOKUNI
 最大の特徴は、南海電気(!)鉄道の気動車、キハ5500を併結する列車があったことでしょう。南海難波駅から単独で走り、和歌山市で国鉄線に乗り入れ、和歌山で天王寺からの列車に連結されました。
 この車両は、形式名から推測できる通り国鉄キハ55系ベースで、冷房化もされなかったことから、併結相手のキハ58系と比較して乗客サービスとしては劣っていたようです。
 私は乗る機会がありませんでしたが、もし乗ることがあったなら、物好きな私のこと、南海の車両をわざわざ選んでいたかもしれません。
和歌山駅(?) 1983年7月
新宮←キハ5500キハ5500キハ58キロ28キハ28キハ58キハ28キハ58キハ5500キハ5500→天王寺
※キハ5500の位置は、9号が新宮側、8・14・21号が天王寺側

SUPER BELL”Z/AIR TRAIN2

SUPER BELL”Z/AIR TRAIN2

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