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出会い(アチャモ)
初めて会ったのは、まだアチャモの頃だった。一人で歩いていると、声がして、
近くに行くと、ポチエナ3匹がラルトス1匹をいじめかけていた。
「なんだよ、その赤いつのみたいなのは。」
「へんなのへんなの〜。」
「これ取っちゃうぞ!」
ポチエナたちの言葉による攻撃。ラルトスは何も言い返せず、震えている。
「おい、やめろよ!」
「え?」
あ・・・、って思っちゃったんだ。見てるだけと思ってたのに、つい声に出しちゃった。
「なんだおまえ〜。」
「おまえも赤角のなかまか〜。」
いつしかラルトスは赤角と呼ばれていた。
「この子はそんな名前じゃないだろ!」
「うるさ〜い!」
「赤角となかまをやっつけろ〜!」
ポチエナ3匹が一気に襲ってきた、3対2なんて卑怯だ。と思いながらも・・・。
「つえーぞこいつ。」
「くそ〜。」
「おぼえてろよ〜。」
一人で追い返したわけで・・・。
「あ。」
「大丈夫?」
声が重なった。
「僕は大丈夫だよ。君は、怪我とか無い?」
「私は平気だけど・・・、あなたは怪我して・・・。」
って、この子、女の子?とたんに恥ずかしくなった。
「あ、い、うん、大丈夫。平気だから!」
「ほんと・・・?」
すごくやさしい声。なんでドキドキするんだろ?
「う、うん、大丈夫。それじゃ!」
って言って、僕は走り去った、逃げるように。なんでもっと話さなかったんだろ?
正直、もう少し一緒にいたかったのに。この時、凄く体が熱かった。
自分が炎タイプだから・・・って訳じゃなくて。何かよくわかんないけど、とにかく熱かったんだ。
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