幌を付けましょう!
最近の製品は別にして、旧い製品には、連結面の幌がついていないものが多いです。
前面はともかく・・・連結面は、普段はほとんど目に付かない部分であるとはいえ、
幌があるのとないのとでは、見た目が雲泥の差です。
幸いにして、KATOからASSYパーツとして各種の幌が販売されているので、
パーツの入手に関しては問題ないでしょう。
また、国鉄規格は、幌のサイズは原則全て同じです。
なので国鉄型であれば、いろいろな車両に利用できると思います。
ということで・・・今回はほんの数分でできるお手軽工作、幌の取り付けをご紹介しましょう。
*使用パーツ
KATOの「濃灰色の幌」を使いました。
ASSYパーツとして20個入りで販売されています。
同じ形態で灰色のものもあるので、好みで選択すればよいでしょう。
ただ、濃灰色のパーツは元来前面用で、幌が畳まれた状態を表現しているので、
連結面に用いるにはやや厚みが足らない感もありました。
片や、灰色の方は、もう少し厚みがあります。
連結面には、灰色の方がよかったかもしれません。。。
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厚みにはこれだけの差がありました。
ほぼ同寸で黒い幌もありますが、これは実は客車用で、形態が異なるので要注意です。
また、JRになって以降の車両は国鉄のような規格がないのか、
車種ごとにいろいろな幅の貫通路(幌)を使っているようです。
それに合わせてパーツも、幅広いもの、背の高いもの、角ばった形状のものなどさまざまなので、
選ぶときは注意しましょう。
(ASSYパーツの幌には元の車種名が書いていないことが多い)
*パーツ加工と装着
さて・・・この部品には、車体に固定するための爪が三箇所生えていました。、
固定用の爪が単純な円形であれば、車体にピンバイスで穴を開けて装着することができますが、
平たい形状ではそうもいきません。
他車に流用する際は、あっさりと削り落とし、幌枠部分に接着する事にします。
細工は簡単。
弾力のある柔らかい素材でできているので、カッターでそぎ落とせばOKです。
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上はパーツオリジナルの状態。下は加工したもの。
接着は「ボンドG17」などの、合成ゴム系接着剤がよいでしょう。
間違っても瞬間接着剤はダメです!
あっという間に固着するので位置の微調整ができないし、
はみ出したらボディや塗装を傷めるし、
はみ出さなくともボディ塗装や窓ガラスが白く曇るし、
接着面積が小さいので捻るとすぐに取れてしまうし、
・・・全くいいことがありません。
それに対し、合成ゴム系接着剤は、
乾くのに時間がかかるので、貼りつけた後に位置の修正がきく、
はみ出したときは、楊枝の先などでクルクルと巻き取って除去することが可能、
接着剤に弾力があるので必要充分な強度をもつし、
いざとなったら剥がすことも可能、
・・・というメリットがあるからです。
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爪楊枝の先に合成ゴム系接着剤を少量付け、加工した幌の接着面長辺に塗っていきます。
このとき幌の端に接着剤をちょんと付けて引っ張ると、接着剤が糸を引くので、
この引いた糸を反対側まで持って行き、そこでまたちょんと付けると、
一気に接着剤を接着面に均一に塗ることができるし、接着剤の付け過ぎも防ぐことができます。
車体に貼るときは、特に注意することはありません。
適当に置いても、微調整できますから。。。
この工作は、両数が多いと、単純作業で面倒くさくなってしまうのが・・・唯一の難点でしょうか(^-^;
時間の空いたときにでも、少しずつ装着することをおすすめします。
*装着例
最後に、幌を装着した車種の例をいくつかご紹介します。
TOMIX:115系身延線(初回ロット)
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左写真:幌装着前。
右写真:濃灰色の幌装着後。KATOカプラーを装着しても連結面が広い車種なので、
厚みがある灰色の方を使うべきでしたね。
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幌の付いた状態と付いていない状態の両方が楽しめる前面。
KATO:153系初期ロット
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厚みがバッチリです。
KATOカプラー化と幌装着で、実感的になった連結面に注目。
ここまで幌同士が接近しても、R282通過には問題ありません。
GM:東急9000系
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国鉄規格と違い、貫通路が若干幅広なので、いくつかの幌パーツから合いそうなものを選びました。
何のパーツなのかはわかりません(^-^;
それでも若干断面が異なりますが・・・許容できる範囲です。
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もともと連結面間が狭く、使用した幌にも厚みがあるので、
KATOカプラーへ交換すると、ここまで実感的な連結面間になりました。
これでもR282の通過は問題ありません。