ローカル駅セクション
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*待ちに待った!
2005年11月8日、今まで慣れ久しんだKATO製DD51が、リニューアルしました。
良かった事〜
・1/150スケールに対して、若干大きめな表現であった旧製品に対し、
今回の製品は他社製品同様、1/150の寸法となった!
・最近の仕様(ボディマウントカプラー)になり、カプラー周りの掻き取りが無くなった!
・フライホィール付き動力!
・上回りと下回りのバランスは、他メーカー製品の比でなし!
(台車のディテールは若干甘く感じるが。。。)
ありゃ?と感じた事〜
・ラジエータ等DD51の特徴は今まで大きく表現されていたが、今回は控えめ。
・キャブとボンネット部の接合部は(本来オレンジなのに)グレーのまま。一部の手摺は未塗装
・排気ファンの表現がTOMIX製より薄い。
・キャブ正面窓のHゴムは車体側表現なのに、何故か側面は窓ガラス側に表現している。
旧製品やTOMIX製に対して、新製品は車体の強度優先なのか、側面窓が一回り小さく、
窓ガラスと共にHゴムが引っ込んでいる。
(EF65500番台の正面窓中央柱や、最新のクハ485ボンネット運転席窓も、
強度を重視した結果、窓自体が小さくなった様に感じてしまう。。。。。)
Hゴムを車体側に表現して欲しかったし、正面窓も横長のように感じるなぁ〜・・・
・ひっくり返して見ると、細いドライブシャフトが一本見える
ダイカストの大きな空洞が埃を貯める?
そして・・・
・ランボードを「ダークグレー」にした事の驚き!
マイクロエース製品的な色表現に、購入時マイクロエース製品を手にしたかと一瞬勘違いした・・・
今回分解し、製品の構造を知るまでは、なかなか受け入れられなかった。
・ランボード側面の白いラインが薄く下地が見えている。
TOMIX製はあっさりステップ横の手摺の下を真っ白くしているのに対して
この製品はダークグレーのランボードの一部を手摺と手摺の間にも被せ
手摺の根元が別パーツである事が目立たぬよう、努力がされています。
しかし、ランボード側面の白い塗装が薄く、下地が透けて見えるため、
手摺の存在がランボード側面の白いライン上で目立ち過ぎる。
という事で今回分解にチャレンジし、床板側面に白い塗料を塗ってみることにしました。
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写真では分かりずらいが、明らかにランボードサイドの白線の塗色が薄く、
素材の色をそのまま使っている手摺下が非常に目立つ。
確実にこの製品の価値を下げ、小さなエンドビーム・小さな側面窓ガラスや、
他社製に比べ彫りの浅いボンネット上の金網越しに見えるファンまで、連鎖的に鼻に付いてくる・・・、
*分解
旧製品同様のはめ込み構造で、キャブ・二つのボンネット・ランボード・動力にはまり込んだ床板、
という順番で外す事になりました。
旧製品同様と言っても、それは上回りの構造だけで、
手摺・エンドビームが軟質プラで一体だった旧製品のランボードに対し、
リニューアル品は前面ステップのみがランボードに一体で、
エンドビームと各手摺は床板に別パーツではまっており、
かなり巧みな設計となっていて・・・分解するだけで感動を与えてくれます。
但し今回はランボードまでとし、動力にはまった床板は分解しませんでした。
・キャブ
窓ガラスパーツの穴にダイカストがはまり、キャブが固定されていた旧製品に対して、
リニューアル品はキャブ自体の裏に設けた四角い穴に、ダイカストのボスがはまっています。
キャブ自体を広げればキャブが外れてくれる構造は、好感が持てます。
しかもリニューアル製品は、キャブにはまる屋根裏の爪がキャブ窓上の細い部分に掛かっていないので、
キャブの一部を曲げ、破損してしまうことはなく、安心してキャブを引っ張れる構造でした。
しかし私の購入した製品の場合・・・簡単とはいきませんでした。
側面にエアタンクが表現されている側のキャブ裏の爪は
指の腹でキャブを斜め上に持ち上げる感覚で簡単に外れました。
問題はその反対側で、どうしてもキャブがダイカストの爪から浮き上がってくれません。
仕方が無いのでボンネットの両先端をダイカストから引っ張り上げ(2mm位しか上がりませんが)、
キャブ下のランボード側面板がキャブの上側に来るようにして、外してみました。
この方法で、初めてダイカストの爪をキャブから外す事が出来ました。
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左:決して爪を立てず、指の肉だけでキャブ裏片側の爪はずしに成功。キャブ裏のボス穴がある。
右:エアタンクの表現の無い側は、ボンネットの先端を持ち上げ、
ランボードの雛壇部分からキャブ下の側面板をキャブの外に出すことで、外すことが出来た。
覗いているのはダイカスト側の小さな爪。
DCCフレンドリー対応した構造は、以前より簡単に分解できるよう、
キャブ裏にはまるダイカストの爪が薄く造形されていますが、
自分の購入した固体は非常に分解しにくく、初心者の方は苦しむ製品も多いのでは?と思います。
もっとも本来分解の簡単なTOMIXも、リニューアルDD51は未だにキャブを外せませんが。。。
・ボンネット
上方に引っ張るだけで簡単にダイカストのボスから外れてくれます。
芸術的なディテールに爪を立てぬよう、注意ですが・・・
・ランボード
前方のステップを下側を押し上げると、するすると上方に移動し、
ボンネットを止めるダイカストのボスに当たり止ってしまいます。
左右を丁寧に片側ずつ持ち上げ、このボスを乗り越えさせると、
エンドビーム・手摺を残して雛壇型のダークグレーのランボードは
キャブ下の側面板共々、外れてくれました。
これを外した時、巧みな設計・・・ステップと同色ランボードの色の意味が分かり、
黒っぽくて鼻に付いたランボードの色を、いっぺんに容認してしまいました。
この製品は素晴らしい・・・・!
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各パーツを外し、ランボードを外す直前で止めている状態。
手摺を巧みにすり抜け、ステップのみがランボードと一体な事に感動。
何故か鼻に付いたランボードの色が許せてしまった一瞬です。。。。。
・ランボード側面板
旧製品同様の取り付け方法である雛壇ランボードのキャブ下側面板。
爪の形・爪の位置までほぼ旧製品同様です。
そのまま引っ張っても破損が考えられるので、爪をカットしてから分解です!
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左:キャブ下の側面板のランボードにはまった爪(上)を微小に残してカット(下)
右:床板に残る別パーツの手摺とエンドビーム裏側(上)と側面板を外した図(下)
*塗装
一部の塗装なので、プライマーは未使用。
今回はランボードの色(ダークグレー)を変える事はしなかった為、下地に直接筆塗りしました。
使った塗料はタミヤのエナメル塗料で、艶消しの白を使用。
塗料のビンに2・3滴の青を加え、より白らしさを与えたつもりなのですが。。。
・ステップの部分から始まる白線端の部分
ここには製品の段階から色が回っておらず、フリーハンドで白い線を書きました。
実機はどうか知りませんが、ランボードの面に当たるステップの最上段にも一本線を入れてみました。
・白線の塗装
塗装といっても筆先に多めに付け、垂れ気味の塗料を白線部分に接触させて横に伸ばしていくだけ。
塗装面と筆とは接触していません。
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白線の先端・ステップの所をフリーハンドで描き整えました。
今回はステップの最上段ランボード部にも白線を入れてみました。
・左上:色入れの様子。
筆に付着した垂れ気味の塗料を置いて行く感じ。
(写真では撮影の為?にいきなり裏側にはみ出しています)
この行為を片側4・5回の繰り返しで終了しています。
反対側を塗る時、まだ乾燥していない側に触れぬよう、注意です。
・右上:上手くいった部分。ただいま乾燥中。
・はみ出しの修正
塗装が完全に乾燥後、綿棒にエナメル専用シンナーを含ませてティッシュで軽く押さえたあと
ランボードの裏面はスライドさせ、上面はイボイボ状に表現された滑り止め表現が邪魔なので、
叩くようにして拭き取りました。
常に綿棒の綺麗な面を使用する必要があるため、2本の綿棒が活躍してくれました。
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左上:専用シンナーに先端を漬けた綿棒をティッシュに押し付け
左中:ランボードのすべり止めの表現の無い裏側
左下:スライド!スライド!・・・簡単に拭き取れる!
中上:ランボードの滑り止めの表現のある表側
中中:叩く叩く・・・
中下:綺麗になる
右上:ステップ上だって
右下:叩いて叩いて綺麗になる!
はみ出しても大丈夫!・・・ってはみ出し過ぎ・・・やっぱし老眼が入ったかな〜
因みにステップ内のはみ出しは、筆に専用シンナーを染み込ませティッシュで押さえた後
筆先が常に綺麗な状態になるよう、数回に分けて拭き取りました。
*組み付け完成そして・・・
はみ出しの修整が済んだら、分解と逆の順に組み上げました。
組み付け時、人差し指の第二間接でパーツが良くはまる様、押し込んでいます。
・ランボードとキャブ下側面パーツ
・エンドビームとランボード
・ダイカストの爪とキャブ
なんてところが押し込めるところです。
勿論、無理な力は掛けぬ様に注意しています。
さて・・・完成した製品を見ると、あら不思議!
キャブ側面の窓ガラスが小さい事など、忘れてしまいます。
ランボード側面の塗料が薄かったため、浮いていた手摺の存在も、
「白い幼虫がやって来て白い葉っぱに停まる!!?」
ごくごく自然に目に入り、
他社製より違和感の無い、ランボードと台車との間隔が、設計通り引き締まってくれました。
・・・と同時に、巧みな設計の産物、 「ダークグレーのランボード」、
これがごく自然に受け入れられる。。。
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写真では分かりにくいけれど、
ステップ横のキャブ寄り、コ型の手摺の根元にはまる、ランボードの一部に注目です。
今回の塗装をするまで、白が濃く、手摺自体の存在が鼻に付き、
この演出も全く気が付かなかった。。。
すでに実行された方はいらっしゃるかと思いますが、
分解できた場合の、お勧めの色入れです!!
最後に・・・未だに鼻に付く、小さく引っ込んだHゴムのキャブ窓・・・
マスキングゾルの成分が変わってしまった現在、
後日シリコンゴムを購入し、エポキシ系接着剤で成形修正することを誓い、
引き締まったKATO製DD51を深夜に眺める、40半ばの親父のレポートでした。。。。
購入時に何とも言えぬ後悔(?)を感じたこの製品。。。最後にもう一回・・・
「この製品は素晴らしい!」
(追記)
ちょっこっと余談の色入れ・・・・・・・・・・・・・・・
この製品のエンドビームは何故か貧弱。
それは・・・手摺から覗くランボードパーツの先端の縁が、素材のダークグレイのままって事?
この事が非常に気になり、完成後再分解し、GMカラーのねずみ色を入れる事にしました。
しかし指で押し込んだ事でパーツががっちりと組み上がった我が鉄道のリニューアル品は、
簡単にキャブが外れてくれません。。。。
仕方無しに外しやすくなるだろうと思いボンネットの先端を持ち上げると、
ボンネットが勢い余り、キャブを残して外れてしまいました。
この事態には大変に焦りましたが、部品に傷損は無く・・・安堵します。
そして、ボンネットが外れたDD51を見ると、ダイカストとキャブの間に大きな隙間が!!
そこから爪楊枝を突っ込むといとも簡単に、キャブが外れました。
*説明書には「分解時サービスセンタに問い合わせを・・」と記載されており
正式な分解方法はメーカーに確認したほうが良いですね。。。。
そして、エンドビーム面のランボード先端への色入れ!!
筆で一塗りするだけですが、ランボード先端へ色入れは、先端面の出っ張り部分のみとし、
そのサイドの出っ張っていない部分は、
手摺越しにエンドビームが二重に見えそうなので、色入れすることはやめました。
まずはエンドビームが凹型に見える不満は解消です!!!
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左:先端出っ張りの部位のみ。
右:ダークなグレーのランボードも今回の分解で納得!!