2007年の7月末、ちょっと早めの夏休みを取り、家族で軽井沢へ旅行しました。
その際、横川にある碓氷峠鉄道文化村に行ってきたので、フォトレポートします。
ここは説明するまでもないでしょうが、廃線となった信越本線の横川機関区の敷地を再利用し、
電機を中心に車両を展示している場所です。
ここから廃線跡をたどってめがね橋付近までハイキングすることも可能ですが、
なにぶん家族連れであることと、猛暑のため、今回は断念しました。
ちなみに私は小学校の林間学校で軽井沢へ行く際、169系に乗ってここを通っていますし、
181系あさまに乗って、長野に旅行したこともあります。
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エントランスはこじんまりとしていて、きれいです。Poppo Townという看板が泣かせます。
この先、展示車両がワンサカあることを、微塵も感じさせません。
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入ってすぐ前方右側に、クハ189あさまが置いてありました。
国鉄色なのが嬉しいですが、かなり色褪せています。。。補修は大丈夫でしょうか?
ヘッドサインも、文字だけのものにしてくれたらいいのに。
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クハ189の車内と運転室。
この車内の雰囲気は懐かしいですね。国鉄時代の青いシートではないのが残念ですが。
しかし、真夏の炎天下、閉め切った車内はサウナのようです。。。
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正面左手の機関庫には、碓氷峠の主、EF63がいました。
迫力満点のジャンパー栓も健在です。
現役当時のまま、といった感じの風情がいい感じです。
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機関庫の奥には、EF62のラストナンバーも鎮座。
窓周りの特徴がよくわかります。
実物のPS17や作業用の機械もそのまま・・・油のにおいもして、現役時代の機関庫の雰囲気です。
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茶色い機関車も2両。
EF6318は運転シミュレータになっていました。
ED42は有名なアプト式機関車、キハ82系白鳥とも手を繋いでいたんですよね。
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機関庫の横、目立たないスペースには、ヨ3500がポツンと佇んでいました。
完全に忘れ去られているというか、無視されているというか。。。
貴重な貨車なのにね。
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機関庫の向こうに行くと、広大なスペースにたくさんの車両が並んでいます。
右端はDD511!独特の外観を持つ、トップナンバー機、登場時の塗装が泣かせます。カッコイイ〜。
もうすぐマイクロエースが製品化するんですよね。
ヘッドライトのめっきが錆びているのが玉に瑕。ちゃんと補修してくださいね。
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DD51の横にはDD53が。機関車本体の顔も見れるようにして欲しかったなぁ。
運転室は、DD51に比べると、中途半端に近代的な・・・不思議な感じです。
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DD51の後ろにはキニ58がいます。
車内は荷物室のみ、だだっ広い空間になっていました。
もちろん、サウナ状態です(笑)
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キニ58に続いては、キハ35900。川越線のイメージですかね。
外吊りのドアが新鮮でいいですね。
貴重なステンレス車体なので、塗装を落としてステンレス地肌の登場時にしてほしかったかも。
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これは事業用のソ300です。バラストを揃える車両でしたっけ?
こんな渋い車両も展示しているんですね。
興味を持っている人は皆無でしたけど。
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ソ300の隣には・・・おおー!大好きなキハ20、しかも国鉄標準色。やっぱり気動車はこの色でなきゃね。
塗装して間がないのか、とても綺麗なのが嬉しいですね。
車内も実に懐かしい。昔、ローカル線で旅行したときのことを思い出させてくれます。
車内中央にある煙突は熱いんだよなぁ。。。
TOMIXが製品化したばかりの今、実にタイムリーな車両です。
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敷地の一番外れの立ち入れないところには、EF63数両と189系がいました。
さすがは横川、EF63がたくさん残っています。
しかしこの189系は、保存する気があるんでしょうか・・・かなり朽ちている状態なのが気になります。
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EF65500、しかもF型の特急色ですよ、ヒサシ付きですよ。タマリマセンね。
ヒサシ付きのまま、更新して使ってくれればよかったのに。
TOMIXのF型に、ヒサシ付きバージョンは追加されないのかな。。。
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F型との重連になっているのは、これまた渋い!EF60500です。
P型登場までのほんの数年、20系ブルトレを牽引していたんですよねー。
せっかくさくらのマークをつけるのなら、後ろにパン付きカニ22がいたら最高なんですが。
それにしても、ひとつ目玉が格好いいなぁ。
その横にはEF59。
瀬野八越え用に、老兵EF53を改造したものです。
EF53大好きな私には、たまらない機関車です。ゼブラ模様も、なかなかどうして、サマになっていますね。
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EF59の後ろにはEF80、かつての常磐線の主です。
貨物から寝台特急、客車鈍行まで、あらゆる列車で活躍していました。
ちょっとピンク色が濃すぎるような感じもしますが・・・綺麗な状態なので、よしとしましょう。
ゆうづるのヘッドマークも、サマになっています。
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ここでは唯一の蒸機、D51です。しかもナメクジ機。
信越線で働いていたんでしょうかね?
結構綺麗な状態で、しかも変な塗装がされていないところが、街中の保存機とは違います。
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D51ナメクジが牽引するのは、スニ30とマイネ40・・・渋いですね。
特にスニ30は、ベンチレータが撤去されてしまっているとは言え、ダブルルーフです。
マイネ40も、今では貴重な一等寝台車の生き残りです。
車内が見れないのは残念でした。
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D51に並んで、ついに出ました!EF53です。
EF59に改造されてしまっていた車両を、展示する際にEF53風に戻しただけだとは言え、
大好きなロコなんですから、素晴らしい!
・・・できれば出雲のヘッドマークなし、前面扉を閉じた状態で写真を撮りたいです。
運転席のシンプルさにも驚きました。
メーター類は後に付けたのでしょう、全て右上の方にありました。
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EF53に並んでいるのは、EF63のトップナンバーです。
量産機と比べてスカート形状が個性的で、ED61やED70あたりとの共通性も感じますね。
でも、能登のヘッドマークというのは、如何なものでしょう?
色褪せが進んでいるのも気になります。
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さて・・・これはオハユニ61の車内です。
木でできた車内、ニス塗りの感じが、これまた懐かしい。
80年代まで、地方を旅行すると、こういう客車に乗れたんです。
この車内の暑さも、当時を思い出させてくれるのに、一役買っている感じです。
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あまりの車両の多さに、少々バテ気味になってきました。
EF62トップナンバーとEF15です。
EF62は側面の小窓が特徴ですが、この1号機にはありません。それが特徴です。
EF15は、かつては首都圏では当たり前のように見られたロコで、やはり懐かしかったです。
このようにちゃんと保存しているのは少ないのでしょうね。
但し、どちらもこのようなヘッドマークは、不要だと思います。
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これはオハネ12の車内です。
52cmしかない寝台幅、しかも3段で、寝返りをうつことも、座ることもできません。
加えて登場時はナハネで、冷房がなかったんです・・・今では信じられませんけど、
それでも当時は高級だったんですね。
私はほぼ同じ構造の20系に乗ったとき、その狭さに、こりゃタマランと思ったものです。
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EF58とEF30が並びます。
EF30の富士のヘッドマークがいいですね。
関門専用機ですが、このようにちゃんと、列車ごとにヘッドマークを付けていたんです。
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錆びないステンレスですが、ステップ部分を見ると、苔は生えるようです(笑)
標識灯が小判型でないのが残念かな。
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EF58って、やっぱり実物を見ると格好いいですね。
どの機関車にも似ていない、優美さがあると思います。
旧型電機なのに新型と同じ青塗装にしたのも、優美さを強調するのに大正解だったと思います。
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これ、形式はオシ17になっていますが、
内部にはいろいろな機械が積んであり、事業用になっていたみたいです。
・・・調理室くらい再現してよ。
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これも私の大好きな電機、EF70です。
なのに現役時代、見た記憶が全くなく・・・もしかしたら、実物を見たのは今回が初めてかも。
EF80と、ほとんど同じ顔つきなのがよくわかりますね。
ひとつ目の1次型も見たかったものです。
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お座敷客車、オロ12とスロフ12。
スロフは冷房付きで、休憩室として開放されていました。
欄間がお洒落です。
もちろん、屋根上の冷房が生きているのではなく、ちゃんと車両横に室外機がありましたけどね(苦笑)
和室が減った今の時代、畳敷きの車両を喜ぶ人は減っているんじゃないでしょうか?
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この手の大レイアウトは、この手のパークにはお約束です。
お金を入れないと動かないというのも、これまたお約束です。
お金を入れた人以外の人も見れてしまうというのも(笑)
時間を決めて、運転して見せてくれればいいのに。
めがね橋を再現したモジュールは、なかなかの出来でした。
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ちゃんと見なかったのですが、車両模型もたくさん展示されていました。
よく見ると、なかなか渋い車種選択のようですね。
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私にとっては、こういう展示品の方が、はるかにタマラナイです。
碓氷峠で使っていた、本物なんでしょうか?
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最後に・・・動態保存機が、構内をシズシズとデモ走行(?)していました。
ピッカピカな状態なのが、とても嬉しいです。
講習を受ければ、運転することができるということです。
でも、もう1回来ないといけないのがネック・・・この日も、一般者が運転していたのではありません。
ということで、特に電機の充実ぶりには目を見張ります。
あまりに多すぎて、しかも猛暑のため・・・かなり駆け足になってしまいました。
もうちょっと涼しい時期に、じっくりと見直してみたいと思います。
その際には、めがね橋や丸山変電所跡にも訪れてみることにしましょう。