このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください










待合室はあいにく工事中


訪問日記  2008年03月15日  JR外房線 行川アイランド駅(千葉県勝浦市)

今日は噂の閉園となった行川アイランドを訪れるために、JR外房線行川アイランド駅にやってきた。行川アイランドは1964年に開園され、房総半島の自然の中で海を望む南国ムードあふれる環境のもと珍しい動物、鳥類や熱帯植物を見ることが出来るだけでなくプール、ホテルと野外ステージもある一大リゾート地として運営されていたようだ。ここ行川アイランド駅は、そんな観光客のために設置された駅である。ホームは山間部に無理やり作られていていかに無計画に建設されたかがうかがえる。最盛期は特急列車も停車するなどそれなりの賑わいをみせていたが、行川アイランドは入場者数は年々減少。ついには経営難に伴い2001年で閉園となってしまった。その後は閉園に伴い廃止も検討されたが、地元の強い要望によりなんとか無人駅として存在を維持しているようだ。駅からは大量の枯れた南国植物が見ることができ、当時の観光客であふれた行川アイランド駅周辺の様子が目に浮かぶ。


駅周辺を歩く
今回の訪問の目玉である行川アイランドを訪れてみる。特に看板などは無いが、廃屋やソテツの様子から行川アイランドがどちらにあるかはなんとなく分かる。駅を出て左を見ると…なにやら南国植物に囲まれた小さな小屋が。どうやらここは行川アイランドまでの連絡口のようだ。受付は当然シャッターがしまっていて、不気味は雰囲気が漂っている。

  

連絡口を通過し、なお直進するとなにやら案内板らしきものが。現在地の右側に行川アイランドがあり、そこには南の島をイメージさせる南国植物とフラミンゴの姿が。この案内板だけを見るとあたかもたくさんの観光客に愛されているような感じがし、「閉園なんていうのは嘘なのではないか」という期待感までも抱かせる。そして右方向に目を向けると…生い茂る南国植物の間からわずかに見えるピンク色の入場口が!!期待はさらに膨らみ、足早に行川アイランドの方向かう。

  

行川アイランドの横には駐車場と思われるものがあるが人の気配は無く、入場口もどうやら閉まっているようだ。今日は休業日なのではないか?そう自分に言い聞かせ、ピンク色の階段を登っていく。

  

やっぱり休みなだけか、こんなにきれいなんだし。誰だよ閉園なんて噂を流したのは!!だったらせめてパンフだけでも貰っていこうかな、と思った。
が、その2秒後、信じがたい光景を目にしてしまう…。

  

入口には鉄柵が施されており、「立ち入り禁止」の文字が。だがここまできたのだから入らないわけにはいかないので登ってみた…が、一番上には鋭利な針金が仕掛けられておりあっけなく敗北。このトンネルの先はどうなっているのだろうか。僕はどうしてもキョンやフラミンゴ達の元気な姿を想像してしまう。次訪問するときは全身防備体制でその謎を解いてみせよう(笑)

  

行川アイランド訪問を終えてしまった僕と友人は次の列車到着まで駅周辺を散策することにした。すると歩いてすぐ漁港にたどり着き、表札には“浜行川漁港”と聞いたことない港だが、船の様子から現役の港であることが想像できる。近くの堤防には釣り人が多数存在し、港区内には漁港と併設して民宿やラーメン屋もあり駅周辺とは打って変わって活気に満ち溢れている。その後気の行くまで漁港を散策した私達は、ラーメン屋の前で足を止める。外にはラーメン…500円、伊勢海老ラーメン…1500円という看板が。ラーメン三杯と伊勢海老ラーメン一杯、どっちを選ぶかは迷いどころである。僕たちは日も暮れ小腹がすいていたため、ラーメン屋に入ってみることにした。すると店の中からは店主と思われるおばあさんとおじいさんが。いかにも人柄のよさそうな方たちである。私達はしばらくおばあさんたちとの会話を楽しんだ後、ラーメンを食べることにした。
ただ僕達は電車の時刻に後ろ髪をひかれていた。すでに日は暮れていたため、あまり長居できないことは承知している。おばあさんたちは僕達の様子を察知してくれ、電車の時刻を調べに行ってくれる。すると店の奥から13分という声が聞こえてきた。どうやら次の電車は17時13分らしいが、現在の時刻は16時53分。この電車を乗り過ごせば次は一時間後となってしまう。
まるで時間が止まったかのようなひと時とお別れしなくてはならなくなってしまった。おばあさんたちは僕達を駅まで車で送ってくれると言ってくれたが、丁重にお断りした。全くあかの他人に対してもここまで親切に接してくれる。地方ならではの優しさを感じ、少々感動した。
行川アイランド駅17時13分、千葉行き定刻発車。「またいつか訪問しよう」と心に決め、地方の活気に満ち溢れたこの駅をあとにする…。

  

秘境雰囲気モダン列車到達自力到達総合
5/209/209/205/203/2031/100


                        TOPへ

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください