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あゝ野麦峠(長野県松本市);女工哀史の峠 |
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− 2009.08.16(日) 快晴 − |
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蝶と里山の浪漫紀行のルーツは“旗巻峠”で始まった峠歩きにあります。雇用情勢が悪化し求人倍率が0.4前後、この時期だからこそ野麦峠に行ってみたかった。 |
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ながわ山彩館 | | 夜明けの撮影イメージ |
キャンプ用具一式を積んでの撮影紀行、小雨が降る中“ながわ山彩館”脇に陣取る。雨傘を差しての夕食準備、炊事場は車の後部荷台。早めの就寝で雨は夜明けとともに晴れ上がった。 |
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太平石仏群(野麦街道/中部北陸自然歩道) | | 川浦公園(奈川に架かるやすらぎ橋) |
5時前に起床、6時少し前に朝食を食べ終える。夜明けの撮影イメージに心を躍らせ昨日の午後に探索した場所に迷わず直行する。 |
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石室(豪雪時の峠越非難小屋) | | 旧野麦街道入口(史跡指定1300m) |
昨夕、あれ程飛んでいたのに、9時半を回るというのに1個体も姿を見せない。時間切れとなり野麦峠に向かう。以前から一度は行ってみたかった峠である。 |
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川浦公園、奈川に架かる“やすらぎ橋”・・・・“しかし雪道の前進はなかなかはかどらなかった。いくら川浦の男衆でも腰まである前夜からの積雪を〜”・・・・あゝ野麦峠、これより飛騨に向かう山道が始まる。 |
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車は奈川沿いの野麦街道(飛騨街道)を登って行く。何か切ない女工哀史の峠、当時の女工さん達はどんな気持ちで飛騨から峠越えをして来たのだろうか。 |
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野麦峠茶屋 お助け小屋 | | あゝ飛騨が見える 工女みねの碑 |
お盆の帰省なんていうお気楽な時代ではなかっただろう。信州へは片道切符という女工さんも少なくはなかったであろう。 |
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ハイキングコース | | 野麦峠 展望台 |
野麦峠(標高1672m)、宮城だと栗駒山(1628m)、長野だと高ボッチ山(1665m)が近い高さだ。そんな深い山越えをしたわけだ。 |
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工女 政井みね之碑 | | 旧野麦街道ハイキングコース 乗鞍岳 |
工女“政井みねさん”の墓なる碑の前で合唱、当時を知るべくもないが想像の世界にタイムスリップ。私は“あゝ野麦峠”の小説も読んでないし映画も見てない。 |
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口減らしのために、信州の製糸工場へ行く飛騨の娘たちの群れが渡り鳥のように来る年も来る年も野麦峠を越えて来た。 |
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その中でのある女工“政井みね”は、病気になって帰されることになった。迎えに来た兄に背負われ、この峠で「あゝ飛騨が見える」と呟きながら息を引きとったという。(明治42年11月20日;享年20歳) |
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旧野麦街道ハイキングコースを少し歩いてみた。熊笹のことを飛騨の人達は“野麦”と呼んでいるらしい。峠道から乗鞍岳が見える。女工さん達と同じ風景を見ているのであろう。 |
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さて本日、撮影できた蝶の写真をいくつか掲載しよう。 |
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ジャノメチョウ | | ウラナミシジミ |
早朝の蕎麦畑、土手の斜面にはワレモコウが咲いていた。ジャノメチョウが忙しなく蕎麦畑を飛び回る。ウラナミシジミが・・・・あゝ秋なのかと物寂しく想う。 |
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ゴマシジミ |
ゴマシジミの多産地、休耕地の草を踏み荒らした跡が痛々しい。昨日に続き別のネットマンが歩き回っている。 |
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ゴマシジミ |
14時過ぎ、全く飛んでいない。目が慣れてきたこともあり草むらに潜り込んでいる個体を見つける。夢に見た“青ゴマ”だ。とても新鮮な個体・・・・開翅を望むもその気はないらしい。 |
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快晴で風が吹いている。撮影にはイマイチの条件だ。何とか開かそうとしがみつく草をもぎ取り好環境に移動させるもダメなものはダメ。 |
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昨日、もう1時間早く着き撮影すれば可能性があったことであろう。良い写真は事前観察が物を言うことぐらい百も承知であるが・・・・今回もチャンスを物に出来ず悔しい思いで家路に着く。 |
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高速を使わなくても約2時間の距離、ポイント情報も良く掴めたので来シーズンも来よう。当地のゴマは何故早朝に姿を見せないのか・・・・今回の疑問である。 |
蝶と里山の浪漫紀行 |