このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
シーズンオフのボートメンテナンス
ボートオーナー必見!!
監修:Boats Service OHKAWA
トップトーナメンターからも絶大な信頼を寄せられる「
ボートサービスオオカワ
」の大川代表。
裏磐梯のボートオーナーで、お世話になった方も多いことでしょう。
さて、いよいよ裏磐梯の長〜いシーズンオフ!
裏磐梯でしか釣りをしないボートオーナーの皆さんは、約半年間、マイボートを冬眠させなくてはなりませんねぇ!
機械モノは、動かさない時のほうが痛むもの!そこで、冬眠させる前に最低限やっておきたい
メンテナンスを大川さんに教えていただきました。
裏磐梯のボートオーナー必見です!!
■燃料系
夏季ほどではありませんが、冬季でもガソリンは劣化します。極力ガソリンタンク内は空にしてから冬眠させたほうがいいでしょう。
結露を気にする方もいるようですが、思ったほど溜まるものでもないようです。
しかし、1シーズン使っているとタンクの空気穴などから浸水している場合もあるので、
ガソリンを抜くと同時に、混ざった水も排出したいところです。
最終日に切り良く使い切ることは難しいので、エンジンからホースを抜いて、コネクターをはずして
プライマリーポンプを揉めば、ガソリンが出てきます。
タンク内のガソリンは底から約1インチほどの高さから吸い上げられています。
水はガソリンより比重が重いので、下に溜まっています。バケツなどにガソリンを溜めて分離するようなら
かなり浸水しています。要注意!!
完全に抜くには、上部の穴(FUELSENDER等の穴)からストロー状の筒を突っ込んで吸い上げるしかありません。
ボートをランチングする前に、燃料コックを閉めて、エンジン内のガソリンを使い切るのは、キャブ詰まり防止によくやりますが
シーズン最後の日には当然やっておきましょう。
しかし、それでもキャブの中には残ってしまいます。キャブレターには気筒数分ドレンが付いているので、これらを全て緩めて、
エンジンを水平にするとガソリンがチロチロ出てきます。
EFIの場合も燃料貯蔵庫があり、同様にドレンを緩めて完全に抜いてしまいましょう。
■シリンダー
まずはプラグのチェック。シリンダー分均等に焼けていればいいのですが、
一発だけ焼けていなかったりした場合、要注意!!
一気筒死んでてもけっこう走っちゃったりするので、気がつかずそのまま使っている人もいるのでは?
シリンダー内部に水分が入ってしまっている場合もあり、ほっとくとピストンリングが錆びてしまいます。
固着した状態でエンジンを回してしまうとトドメをさしてしまいます。
プラグをはずして2サイクルオイルをスポイトなどで注入し、フライホイルを時計回りに回して錆止めしておきましょう。
※必ず時計回りです!
■水抜き
氷点下になると当然水は凍ります。水は凍ると膨張するので、逃げ場がなければ金属でも割れてしまいます。
ライブウェルやビルジポンプなども極力水を抜いておきましょう。
また、エンジン内の冷却水も同様。チルトを上下させてプロペラ周辺に溜まっている水も落としておきましょう。
またギアケース内もオイルシールの破損などで水分が入ることがあります。
膨張すればギアケースが破裂することもありえます。
冬眠前にギアオイル交換をしておけば安全です。
また、スピードメーターや水圧計のホースにも水が残っています。
メーターの裏からホースを引っこ抜いておくのも破損防止に有効です。
当然ですがドレンコックは開けた状態で保管しましょう。
ボートは水に浮かべるものですが、冬場の保管には水は大敵!!
FRPは水を吸うので、船体に穴が開いていたりした場合は、極力早く直しておきましょう!
■まし締め
エンジンと船体を留めているボルトは以外に緩むもの。特にFRPに打ってあるボルトは想像以上に緩んでいます。
割れない程度に締めておきましょう。
トリムポンプを固定しているボルトもチェック!放置しておくとポンプを取り替えるはめになります!
ステアリングとエンジンを連動させる部分は動くところなので、やはり緩みがちです。
エレキのマウントは特によくチェックしましょう!動く部分なので、ほって置くとどんどん削れてしまいます。
Eリングが外れているのを気がつかずに使っていたりします。
上の写真のように片側だけ飛び出している場合、反対側のCクリップが外れていることがあります。
■グリスアップ
ステアリングケーブル、エレキのマウントなど、動く部分にはしっかり挿しておきましょう。
ただし、トリムは普通のグリスを塗るとゴム部分が劣化しやすくなってしまいます。
シリコン100%のグリスを塗っておくとゴムの劣化が防げます。
以上の点検・整備を、冬眠前と、来春の乗り出し前、両方行うのが望ましいとのことでした。
「なにげなく見ているところでも、注意してみるといろいろ見つかるものですよ。
目線をちょっと変えて見て、本当に壊れる前に早期発見できれば、部品代も安く済みます。」
大川談
素人でもできる簡単なチェック方法を教えていただいたわけですが、「どうも機械が苦手!」と言う方もいるでしょう。
また、下手に自分で治そうとするとかえって悪化させるリスクもあるわけで、
多少お金が掛かってもプロに任せるのも一つの選択肢ですね。
桧原湖でよく見かける15〜17ftのバスボートにセットされている70〜90馬力の2サイクルエンジンは
各メーカーとも一部を除き製造終了となっています。
大事に使って長持ちさせたいですね!!
今回ご協力いただいた「ボートサービス オオカワ」の大川さん!ありがとうございました。
ちなみにシーズン前は大変忙しいとのことです。
メンテナンスの依頼はお早めにお申込みください!!
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