このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

第二回釣り問題研究会

7月23日(土) 東京海洋大学において、第二回「釣り問題研究会」が行われました。



今回のテーマは、「釣りによる資源利用の現状と諸問題」という内容で、
主に、海での船釣りの現状が、
東京海洋大学海洋政策文化学科 沿岸域利用論研究室 工藤貴史先生より発表されました。
遊漁船と漁労船との競合、つまり釣人と漁師で資源(魚)を上手に獲り合っている現状や、
遊魚を積極的に推し進める漁協、遊漁と漁業との経済的バランス、今や海でも魚の放流がされている、
などのお話で、正直なところ、バスフィッシングとの接点はあまりありませんでした。


しかし、考えてみると、接点がないことにバスフィッシングの問題点があるような気もします。
バスという魚そのものには、水産的価値はありません。
一部、バスが取引されることが某湖ではあったようですが、基本的に今後はありませんから、
釣人と漁師がバスを獲り合うという事はありません。
厳密に言えば、一部の湖を除き、バスで遊漁料の徴収は出来ませんし、バスを放流することもできません。
つまり、バスは水産という枠組みに入っていないような気がします。

ですが、現実的には、我々バスアングラーは遊漁料を払って釣りをしているケースが少なくないし、
水産とは言えないかもしれませんが、レンタルボートやその他釣り場周辺への二次的経済効果も少なくないはず!
持って帰って食べることもほとんどしませんし、自然繁殖する内水面の釣魚としては極めて稀な魚です。
上手に管理すれば、非常に生産性の高いエコノミックな魚なわけです。

内水面の遊漁収入の内訳を見ると、アユ、マス類、ワカサギ、その他となっている資料が多く存在しますが、
実は、バスはその他に含まれており、今や遊漁収入は、アユを超えているという話もあります。

水産の世界においても扱いがビミョーなバスですが、今後、釣りに関わる新しい制度が発足された場合、
バスフィッシングの位置づけをきちんとしておかないと、いつまでたっても日陰の存在になりはしないか?
そんな危機感を覚えました。

次回、第三回釣り問題研究会は9月某日に開催されます。
内容は、内水面の資源利用について、アユ、マス類、ヘラブナの現状が発表されるとのことで、
残念ながらバスは登場しないようです。
しかし、ヘラブナはバスと似ていて、水産的価値はないし、漁協が管理しているわけでもないので、
共通項がありそうです。
チャンスがあれば、バスフィッシングの位置づけについて、質問したいと思っております。




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