このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
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川越酒造場 宮崎県東諸県郡国富町
(2005.09.06)
国富町は畜産の町としても有名である。まあ、葉たばこや千切り大根の我が国トップレベルの産地であるが、私にとっては畜産の町。
全国的な知名度を誇るJA宮崎中央家畜市場に牛を出場させていることもあるが、特色ある和牛繁殖牛経営で農林水産祭において内閣総理大臣賞受賞を受賞した畜産農家もいらっしゃることから、和牛繁殖の先進地というイメージが強い。事実、高齢化した和牛生産農家から牛を預かって、子牛の育成を行うキャトルセンターも整備されている。
この和牛という世界。宮崎では十中八九“黒毛和種”をさすが、長年に渡って培われてきた経験に因るところが大きい。我々素人でもわかりやすいところでは“血統”。そして牛の外貌から例えば乳の出といったようなその牛の「善し悪し」を見たり、枝肉(牛体から頭部と蹄、皮革を覗いた部分)の内容を判断したり・・・と現場にいても素人にはわかりにくいところ、そして飼養管理方法までとにかく奥が深いのである。・・・そうとはいっても、この頃は客観的な判断基準というのもだんだんと導入されていますし、これまで多くの農家さんではおざなりになってきたとも言える記帳管理もだんだんと普及している。
私。この世界に入ってまだそうは経っていないが、分からないなりに面白く、そして牛の顔がかわいくてねぇ・・・。
一般的な牛の一生を述べると、人工授精後285日あまりで母牛は分娩を迎えることとなる。産まれた子牛は生後3〜5ヶ月で子牛登録検査を受け(♂子牛はこの時に去勢をする場合が多いようだ)、通常8〜11ヶ月でセリ市に出荷となるのが一般的。セリにかけられた子牛は繁殖、肥育とそれぞれ引き取られていくこととなるが、肥育仕向の場合、導入後20ヶ月程かけてもっちり肥育される。中には一貫経営(繁殖から肥育までを自家経営内で行う農家もいるが、皆さんの食卓に並ぶ「銘柄牛」は3年という長い時間が掛かっている。
国富の米焼酎の話に入ろうと思う。
蔵元のお嬢様が進学のため上京されるのを機に蔵元が挑戦された意欲作がこの“赤とんぼの詩”である。ふくよかでじんわりと舌に染みるような甘さは主張を感じるが、どこか清酒を思わせる味わいは宮崎焼酎らしい柔らかさを全面的に出す。生、ロックでも旨いが、私は燗やお湯割りで飲むのが好きなのですよねぇ。
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