僕が絶版焼酎を買う理由はだいたい100個くらいあって・・・って、まあ、そんなに理由があったら大変だけれども、とにかく僕は絶版となった焼酎をよく買ってくる。
どのような焼酎を買うのかと聞かれれば、まず「廃業された蔵のレギュラー銘柄」、続いて「今はない派生銘柄」と答えるだろう。でも興味本位で県内を走り回っているしているわけじゃない。
「廃業されたレギュラー銘柄」というのは、ずっと昔から父ちゃんの酒だけでなく、地域の“日常を見つめ続けきた生活圏の隠れた“顔”的な存在。それらのうち時代の変化に流されていった焼酎のこと。
「今はない派生銘柄」というのは文字通り。営業活動の中で生まれ、定番化しなかった銘柄を指している。いわば、ある意味強烈とも言える個性の持ち主だ。
じゃあ「何でわざわざ酒屋の在庫を荒らすようなまねをするのか?」と問われるだろう。そしたら僕はこう答えるのだ。「自分で飲むためじゃないよ。」と。でも、単にコレクションをしている訳じゃない。
頭の中にあるのは、記憶からの風化という流れを妨げたいということ。なにか一つでもその銘柄、焼酎があった痕跡を残したいということ。「昔はこんな焼酎があったね。」とそれを見た人が時間をさかのぼる“きっかけ”となればいいなということだ。
焼酎についてのホームページを運営するようになって、そのようなことを強く思いだした。“僕が絶版焼酎を買う理由”はだいたいそんなところだ。活用方法?それはまだ秘密。親しい人にはそれを話したことはあるけれど、今はまだ世間様には明かしません。でも、そのうちね・・・。 |