このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
(資)黒木本店 宮崎県児湯郡高鍋町
(2005.03.06)
なんというか、あれですよ。宮崎焼酎の親分格であり、そして牽引役とも言っても良い大麦製樫樽貯蔵焼酎ですね。あまりにも有名であります。原料には国産大麦を使用し、3年以上の長期貯蔵。琥珀色が何とも高級感を高めてくれる・・・と思ったが、全国あちこちから樽貯蔵で付加価値を付けた焼酎が乱立している今となっては目新しさは無い。むしろ、酒屋店頭での発見時にぶっ飛ぶ(価格を見ても)。
皇太子殿下が美味いと言われたとか何とかで、長期貯蔵の焼酎という希少性も手伝ってか3000円程度の定価の焼酎が何倍ものプレミア価格で流通している・・・。「希少性ってそんなにも良い物なのか?」と某オークションなどで付いた落札価格など見ながら、クエスチョンマークが山ほどアタマの上に浮かぶのですよね。
私が大学に入学した頃(平成9年)には既に宮崎でも入手困難な銘柄と成り果ててまして、青島の土産屋さんでは「
“
百年の孤独
”はないですけど、似たような風味でしたらこれがありますよ。
」なんて雲海酒造の“
綾 Selection
”を勧めてくるのだった。宮崎空港ビルでは「入荷した途端にバイト生が購入していく。」なんて噂もあったなぁ・・・。本当かどうか分からないけれど。こんな状況ではあったけれども、この頃は丁寧に探せば入荷待ちながらもちゃんと1本手元に届く店も存在した。
地元の高鍋町では蔵の意向もあってか、市街地の酒店に流通するだけの量は確保されているようだった。これは、何ヶ月後かには入手可能やったのですね。今ではなかなか手に入らなくなったという話もちらほら聞かれるが、それでも
児湯郡市畜産農業組合連合会(児湯畜連)
では和牛子牛セリ市の最高価格で購買を行った“購買者賞”の副賞としてこの焼酎が使用されたりと地元児湯郡の名産として一役を買っている。
少し前に高鍋町の酒屋さんの店頭でお店の方と話したことがあったが、この焼酎があってわざわざ遠方から宮崎くんだりまで焼酎をあさりに来るブローカーの存在を強く認識した。転売して利ざやを取るっていう輩であるが、こんな奴らがはびこったところで宮崎の経済に思ったほどの貢献は見込めないだろうし、はっきり言って「うぜぇ!!」の一言である。最近はどうなのかなぁ・・・。
定価でもちょっと購入に勇気がいる価格でもあることから、自分ではなかなか購入できない。手に入っても実家に贈ったりとか友人にあげたり・・・ばっかりなので、これまでちゃんと飲む機会がなかった。職場の忘年会の差し入れがあって初めてガブガブ飲んだのですね。度数が高く、濃縮された甘み。そして華やかさ・・・。実際に飲んでみるとやっぱり飲みやすいなという感想を持つ。蔵が推奨するようにロックや50:50の水割りも良いだろうが、下戸のくせして酔っぱらいたい私は生でチビチビ飲むだろう。
好きな人は好きだろうし、「値段がたの・・・。」とこの焼酎を否定する人も居るかも知れない。ま、そこは嗜好品であるから、それぞれの価値観でよいと思う。でも、プレミア価格で手を出すのは止めてね。
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