このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
焼酎日南協同組合
宮崎県日南市
(2013.11.30)
平成25年7月18日。
日南市議会は、「日南市の地元本格焼酎による乾杯を推進する条例」を可決、制定した。
この条例は、『日南市の伝統産業であり、特産品でもある本格焼酎による乾杯の習慣を推進することにより、本格焼酎の普及を通じて焼酎文化および日本文化への理解の促進に寄与する(同条例第1条より抜粋)』を目的としており、まぁ、簡単に言えば、「おらが村の焼酎を地元住民で飲もう、そして地場の伝統産業である焼酎製造業を支えていこう」ってな条例です。条例が制定されたからといって、別にビールで乾杯をしてもかまわない。市民にも「飲もうよ!」と乾杯についての努力義務が課せられているのだが、別に罰則が設けられているわけではない。つまりは、「まぁ、酒の席なのでイージーに。でも、地元の焼酎を飲んでくれるとうれしいな。」ってな感じですかね。
同様の条例としては鹿児島のいちき串木野市が先行して制定しており、市内に10蔵の焼酎蔵を有する日南市はこれを追っかける形で条例を制定したわけですが、個人的には「おもしろい!どんどんやっちゃって!」な感覚で捉えております。
宮崎県内を見渡してみますと、この手の条例が議会で可決された・・・というのは、今のところ日南市だけの様子。都城市でも議会に提案されたようですが、この時は「嗜好品なので、何を飲もうが個人の自由。」と否決されたようです。
う〜む・・・。都城市議会の議決には残念な気もしますが、確かにお酒は嗜好品ではございますが、焼酎蔵元って当然ながら地場の中小企業なのですよね(特定の業種を応援するとは何事か・・・ってな議論はございますが、すみません。そこはスルーいたします。)。地域に根ざし、焼酎を造り・・・と、ずっと頑張ってきた会社ばかりなのですよ。あと、地域の文化に根ざしてきた・・。ということもあると思います。私の周辺のお話をさせていただきますが、集落などでお祭りがあれば、地域の人々がぶら下げてくるのは、紐でくくられたおらが村の焼酎である場合が多いのですよ。当然ながら、そこの家庭では日常酒としてその銘柄を飲んでいることが多いのでしょうしね。日常の風景だったり、食卓だったりの一隅を焼酎が占めている。
上にも書いたとおり、私はこの手の条例制定に好意的なわけですが、地域の産業、文化を守る・・・ということ以前のことを考えるのですよ。周囲を見渡してみると、地元に頑張っている焼酎蔵があるというのに、大手の蔵元による限られた銘柄を飲んでいる場合が多いのですね。「なぜ地元の焼酎を飲まないのか?」と聞いてみると、芋臭いからとか、そんな銘柄知らない・・・といった理由が多かった気がします。合わない・・・というのであれば、前者についてはしょうがないとは思います。ですが後者の場合、その要因は種々だと派思いますが、あのねぇ・・・とがっくり来てしまうのですね。条例制定をきっかけに、地元の焼酎、おらが村の焼酎に興味を持ってもらいたい。少しでも飲んでみようかな・・・という気になってもらいたいと思うのです。
さてさて。この焼酎は条例の制定に先駆けて
焼酎日南協同組合
が販売した焼酎なのですが、組合の構成員である市内の5つの蔵元さん(小玉醸造さん、京屋酒造さん、桜乃峰酒造さん、古澤醸造さん、松の露酒造さん)
の焼酎をブレンドし、12度とそのまま飲める形で製品化しております。300mlで240円と手頃なお値段ですし、飲みやすいので、するり・・・と瓶を開けてしまいました。
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