このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
幸蔵酒造(株) 宮崎県串間市
(2006.01.14)
国道220号線は南郷町から串間市内に入るとJR日南線と併走するようになる。JR日南線の南郷駅から蔵元のすぐそばにある日向北方駅までは4駅。元々は駅員の配備もあった木造の駅本屋が建っていたようだが、現在はJR九州標準とも言える味気ない待合所があるだけである。国道がからは駅の姿は見えるか見えないか・・・という塩梅でもあり、同じ無人駅でも立派な木造駅舎を持つ上り側の隣駅(日向大束駅)と比較すると存在感がないイメージを持っている。
ちなみに駅の周辺には彦火々出見尊(=山幸彦)が狩り行ったという伝説の残る串間神社がある。由緒ある神社のようであるが、いつ鳥居の前を通っても境内の杜はひっそり・・・と。
この“
幸蔵
”という銘柄。『
宮崎旬ナビ 匠の蔵
』によると発売は平成5年なのだそうだ。そう言えば、私が大学進学のために宮崎に来た頃には「
伝承かめ壷仕込み 幸蔵
」とものすごくシンプルでインパクトのあるテレビCMを流していた。最近は見ないが、放映時間がだいたい夕方のアニメとかTVドラマのCMの合間であったので、もしかしたらまだ放映中?・・・社会人となった今となってはなかなか確認できず、仕方がないといえば仕方がない(そのころの社名は宮崎県酒造でした。現社名には平成15年に改名)。その後の発展バージョンだろうか、鹿児島の郡山八幡神社をバックに使用した物もあったが、あれは果たしてこの銘柄でしたっけ?
実は、蔵元の前まで1回だけ行ったことがありまして、妻の実家に帰省した際、ドライブ中に迷ったときのことなのですね。すでに夕方も遅い時間でしたから前を過ぎただけなのですが、ぼんやりと蛍光灯の明かりが浮かび上がった事務所の光景が「生きた蔵」の風景として印象に残っているのですよねぇ。蔵の現場の詳細については上記『
宮崎旬ナビ
』の他、ムック『
大人の福岡
(阪急ブックス 2003年)』に詳しいので是非とも参照していただければと思う。
裏ラベルによれば大隅半島の農家さんに契約栽培してもらった黄金千貫を使用しているということで、まず生やお湯割りで飲んだときには“ふかし芋”を思わせるような甘酸っぱいような、ほくほくとした感じを覚えるのではないだろうか。うん、うまい!!
全体としては宮崎の焼酎にどこか共通するやさしさ、かめ仕込み、かめ貯蔵による物と思われるまろみが特徴といえよう。
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