このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
【
くろこうじ
・あさひまんねん】
(有)渡邊酒造場 宮崎県宮崎郡田野町
(2004.04.10)
以前は宮崎市内の酒屋の企画・販売で出ていた焼酎で、“
長寿「旭 萬年」
”と名乗っていた。ボテッとした「墨つけすぎやろ!?」と突っ込みたくなる字体で萬年の文字。(銘柄名の『長寿』との連想から来ているのだろうが)「鶴は千年、亀は萬年」と蔵になじみの深い「鶴」と「亀」が脇を固める。しかし、同じような構図が鹿児島のメジャーな黒麹仕込みの芋焼酎にもあり、やや印象がぼやけがち。コップを揺らしながら、“黒麹仕込み”の表記もなかったこともあって、)焼酎のうまさにラベルの方がついてきていないよな・・・。」なんて生意気に思っていた。そうは思っても好きな焼酎であったので、就職のため宮崎を離れる時も荷物の中にはこの“長寿”はあった。
その衣を脱ぎ捨てて“
黒麹「旭 萬年」
”という名で再出発したのが昨年の初夏。
横浜焼酎委員会
が6月21日に横浜市にて開催した“
本格焼酎大選集
”の頃だ。同時に発売されたレギュラー品25度のヴァリエーションである“
白麹「旭 萬年」
”と併せて、黒麹仕込み、白麹仕込みという商品のコンセプトが明確になった。色が対となったラベルも良い感じだ。発売当初にはラベルに対しての「いけません」という拒否反応が一部で見られた。ラベルの好きずきを自分の土俵で批評する分には何も言わないけれども、それが合わないからと言って「無料で自分が作りましょうか」というのはどっちが「いけません」なのだろうか。なんだかあの時は本当にカチンと来た。
その後は皆さんがご存じの通りで、ブームを一気に駆け上がり『
宮崎を代表する黒麹仕込みの芋焼酎
』として絶対的な支持を得ている。プレジデント社が刊行している月刊誌“
dancyu
”の2004年1月号においても最先頭にて紹介された。
普段の晩酌だけでなく、自分の結婚式で(1本だけだったが)抽選大会の景品に使わせていただいたり、仲間うちの飲み会、父へのプレゼントなど生活の場面場面で世話になっている。まだ“長寿”であったころからその歩みを知っている焼酎だけれども、簡単に買えなくなってしまった事がもどかしく覚える。でも、皆さんに愛されるというのは嬉しいことだから良いと言えば良いっちゃけどね。
味わいといえばカラリとした感じではない。
香ばしさがあって、ねっとりとした甘みが非常に特徴的な焼酎
である。飲み手の心を掴んだら離さないメリハリのある味は渡邊酒造場の焼酎に共通するところ。人によってはガツンと来る風味が苦手のようで、前に持ち込んだ職場の飲み会ではあまり売れなかった。ライト志向の宮崎人にはきついのかなぁ・・・。
どちらかと言えば、風味がわかりやすく飲み手を選ばない性格の焼酎だから、このような事は少ないと思われる。私は、夕食のおかずをつまみながら、お湯割りでいただくのがベターと思っている。
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