このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
小正醸造(株) 鹿児島県日置市
(2008.02.21)
さて、久々の更新ですな。
今、飲んでいる焼酎がある。黒麹仕込みのほどよい香ばしさ、そしてゆるりとした甘みが心地よい焼酎だ。
この焼酎を醸した蔵は日置の
小正醸造株式会社
。最近は黄麹仕込みの華やかな香りが特徴の『
さつま小鶴 黄麹づくり
』のTVCMの内容がとても面白く、印象的な焼酎製造メーカーとして鹿児島県人の心を鷲づかみなのでは無かろうか。焼酎を飲むと鼻の穴からかわいらしい花が咲く・・・ってな内容であるのだが、パッと花開く様子が商品のコンセプトを印象づける一方で、宴席の盛り上がりを象徴しているようにも思える。飲んでみるとこれが結構いけるので、そのうち機会があらば紹介させて頂こうか。
さて、この“
眞酒
”。初めてであったのはいつの頃であっただろうか。
そう思って開いてみた本は成美堂出版が98年に出版した『
男が楽しむ 味わいの本格焼酎
』というムックである。この本の企画編集は
金羊社
。言わずと知れた日の本随一の焼酎専門誌『
焼酎楽園
』を出版する会社である。その本の中では今は無き出水の新屋酒造の銘柄と並んで、“有機栽培によるコガネセンガンとコシヒカリを仕込みに使用。長期貯蔵による旨味が特徴の焼酎”という紹介文と共に1升瓶の艶姿が掲載されている。
裏ラベルにはこの焼酎の出自・・・。“杜氏”笠野美好氏のお名前に続き、原料となる米(新米コシヒカリ)と契約栽培のコガネセンガン、種麹、種酵母、こうじ造り、一次醪温度、二次醪温度、蒸留、貯蔵とこの焼酎が世に出るまでに経てきた履歴が簡単に紹介されている。更にこの焼酎の美味さの秘密が続くわけだが、何より印象的なフレーズが『この焼酎は「旨味が生きています」。』というもの。
その後には蔵元オススメの飲み方が続く事もあり、そのフレーズは銘柄の持つ魅力に引き込むための導入の言葉なのだろう。だが、『生きている』という表現が何より焼酎が微生物の働きによる産物ということに根ざしているようにも取れ、意味もなく、(焼酎の本質から)ぶれないなぁ・・・と考えてしまうのであった。
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