このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
松の露酒造(名) 宮崎県日南市
(2010.07.27)
いやはや・・・。ともかく久しぶりの更新となりますね。3ヶ月ですか・・・。ともかく長かったです。
まずは今回、口蹄疫の災禍に飲み込まれた農家、ワクチン接種に同意せざるを得なかった農家、畜産の関係団体、関連業種、発生地域の皆々様におかれましては心よりお見舞いを申し上げます。
ともかく、1日も早く以前のような活気ある地域を取り戻したいですね。そのためにも、私も頑張らんといかんのでしょうけれど。
さてさて、そんなこんなで本来ならば4月に紹介するつもりでしたが、いつの間にやら延び延びとなっておりました。昨年、県の食品開発センターが開発・育成した宮崎県の新しい焼酎酵母“
平成宮崎酵母
”を使用した甘藷焼酎を紹介したいと思います。
伝統的な・・・と申しますか、先の焼酎ブームで定着した宮崎県産焼酎のイメージというのは“大人しく飲みやすい”といったモノではなかったでしょうか。その特徴を生み出していたのが“
宮崎酵母
”なのですが、県がこれを育成したのが1954年・・・と半世紀にわたって県内蔵元に愛用され続けてきたのだ。とはいっても、先のブーム・・・というわけではないが、飲み手の嗜好もどんどん変化して行っている。私みたいに風味にメリハリが利いたタイプの焼酎を好む人間もいれば、より飲みやすく、穏やかな味わいの焼酎を飲みたい方もいよう。また、飲酒人口が減っている中では県外に新しいユーザーを求めていかなければならない。蔵元もこれまでは造りに工夫を凝らしたり、県外の酵母を利用したり・・・と努力をしてきたのであるが、県産の酵母についても変化を望むようになる・・・というのは自然の流れでしょうね。
この酵母の育成には県内蔵元から“蔵付き酵母”のサンプリングの協力を得ているという。その中から優良な形質を持つ株を選抜したとのこと。この酵母を使用して仕込んだ焼酎は「キレが良く、飲み心地が良い」という特徴を持つという。実際にこの
松の露酒造
さんの新作焼酎もその特徴が十分に現れておりまして、口に含んでからの甘藷の風味の変遷というのが非常にスムースに感じられました。
この酵母については、県内の蔵元も活用にチャレンジしているようです。また、従来よりも高い温度での活性に優れるという特性も有しているようですので、“低温発酵”よろしく、味わいに新しい価値を付与した焼酎の登場も期待できるのではないか・・・と思います。
ショチクレとしては将来に期待したい所です。
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