このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
20度
櫻乃峰酒造(有) 宮崎県日南市
(2007.04.13)
「だれやみ」という方言がある。宮崎、鹿児島といった南九州地方で共通の「晩酌」を指す方言だ。
特に宮崎では南北に長い県土に加えて、九州山地から太平洋側の沿岸部へとかなりの標高差もあるために一概には言えないのであるが、この南九州地方の生活の酒と言えば、先ずは焼酎ではないかと思う。
この言葉を分解してみた時に、「だれ」=疲れ、「やみ」=止む、消えるとそれぞれ意味があることから、「だれやみ」=「焼酎を飲んで体に蓄積した一日の疲れを取る」といった具合。このことは先の焼酎ブームからさんざん言われ続けていることであるので、今更、目に見える形で記すことでも無いかな・・・。
雑誌『焼酎楽園』等の誌上で、桜乃峰酒造は減圧蒸留を主として製造している焼酎蔵として紹介されている。旧来のレギュラーブランドは“だれやみ”なのであるが、現在蔵の顔をつとめている“平蔵”はやはり減圧蒸留が使用されていて、すっきりとした風味が特徴となっている。
芋の香りも大人しく、かつ飲みやすい。そのようなためか、同蔵の製品は酒販店の店頭よりはJR宮崎駅や空港売店といった場所で見かける機会の方が多いような気がする。私の中の桜乃峰酒造はそういう印象が大きくて、結構大きな蔵元の姿を思い浮かべてしまう。だが、実は日南市の中心部に近い隅谷地区にある小さな蔵元。道路沿いには飫肥杉で作られた建物があって、“平蔵”のロゴが壁に掛けられている。
この銘柄も確か減圧焼酎であったと記憶しているが、軽やかな味わいが特徴。甘く、すっきりとしていて、非常に飲みやすい。お湯割りよりはロックやストレートの方が向いていると思う。
みやざき旬ナビ
の中の同蔵を紹介したページには、飫肥杉製の芋蒸し機やかめ壷仕込みを行っている事が紹介されていて、何というか非常に興味をそそるのですな。
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