このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
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雲海酒造(株)綾工場 宮崎県東諸県郡綾町
(2004.02.14)
綾町の総面積の80%が森林であり、そのうち世界遺産の候補にも挙がった“照葉樹林”の天然林が30%を占める。ブナ林のように季節毎の華やかさはないけれども、特に逆光に葉のクチクラ層が反射する光景や、梅雨の時期の川霧が斜面を駆け上っていく姿など、息を呑むような風景の変化を見せてくれる。川をはぐくみ、獣、木の実などの山の幸を人にもたらす。
この照葉樹林。昭和42年あがった国有林の伐採と土地交換の計画に対して町民の反対運動により伐採を中止させたことで今日も美しい姿を見ることができるのだが、九州電力のダム工事に関連するお馬鹿な送電線建設によって大きなダメージを受けてしまった。町長や議会にしても、「如何ともしがたい。」と“建設やむなし”の立場を取っているが、これは過去、国にたてついて森を護った町民への侮辱である。
綾は大学から1時間ほどということもあって、写真部の撮影会でよく行っていた観光地であった。いつも回るのは世界最大級の吊り橋“照葉大橋”、馬事公苑、そして雲海酒造綾工場“酒仙の杜”である。陶器、木工の販売所やガラス工房、ワイン工場の見学などなど見て楽し買って楽しの施設なのだが、とにかく写真部連中が長いこと陣取ったのは試飲であった。ドライバーは当然飲めないが、他の連中は試飲カップでワインやら焼酎などを欲しいだけ飲む・・・。一度、調子に乗ってワインを飲み過ぎ一人舞い上がった奴がいたっけか。
さてさて、“日向木挽”であるが、“浜ゆう”の後を継いで宮崎県で綾や高岡などのお膝元をを中心にコアなファンを持つ雲海酒造のレギュラー“芋”銘柄である。いろいろとヴァリエーションが増えつつあり、樽貯蔵の“囲い”、そして先日黒麹仕込みの“黒ラベル”が発売された。
生、水割り、お湯割り・・・。とにかくいろいろと試してみたが、ロックで戴くのが一番あっていたようだ。華やかな香りと清涼感のある甘さが「うまい!!」と思わせる。まあここら辺は人それぞれなので、お湯割りでも何でも好きなように飲んでいただきたい。
現時点で、この“紫芋仕込み”は酒仙の杜オンリーの発売となっている(ですから、もし町の酒屋で見かけるようなことがあったら、何か裏があると思うこと)。ですからこれを飲みたいと思う人は是非宮崎に来て欲しいのです。・・・泊まりがけで。


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