このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
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何とも前置きが長かったが、長男の戌の日と初宮は無事に終えることが出来た。
お払いの最中に響く笛と太鼓の囃子は巫女さんがちゃんと演奏するというのにも驚いた(最近はラジカセが置いてあって、祝詞をあげる前に鳴らすという事も聞くので)のだが、何よりビックリしたのが帰りに頂いた御神酒である。
この白い箱がその実物である。
神社での御神酒というのはたいていの場合は清酒である。大学の頃、近くにあった加江田神社に初詣に行ったときも振る舞われたのは清酒であった。また、仕事で農家の玄関先で“宮崎一の宮”とも称される都農町の都農神社の御神酒の空き瓶を見つけたのだが、その銘柄は大分県の清酒“一の井手”であった。
だが、鵜戸神宮は違っていた。箱の中身を取り出すと・・・。
最初に罰が当たるといけないので、“二拍、二礼、一拍”。
我が家の長男の出産にあたって、“戌の日”や“初宮”のお参りには海神でもあり何より安産の神様である鵜戸神宮を選んだ。主祭神は鵜葺屋葺不合命(うがやふきあえずのみこと)。
鵜戸神宮そのものは日本神話の“海幸彦、山幸彦”の舞台となった場所として知られている。このスケールの大きな兄妹げんかは海神(綿津見神)の助けを受けて山幸彦が勝利を収めている。
山幸彦は海の国に行った際に海神の娘である豊玉姫を妻とするのだが、子供を身ごもった姫が産屋とした場所が今日の本殿のある洞窟だそうだ。産屋は鵜の羽を葺いた物だったが姫が突然産気づかれたため、完成が間に合わなかった。そのような由来からその皇子は鵜葺屋葺不合命と名付けられたという。
出産の際、姫は「絶対に産屋の中を覗かないでよね。あなたに恥ずかしい姿なんて見られたくないから!!。」と思いっきり念を押す。心配のあまり“お父ちゃん”山幸彦は結局中を覗いてしまうのだが、中で見たのはワニ(=鮫)の姿に戻って出産する姫の姿。山幸彦もビックリしたが、それに気づいた姫は「ひどい!!約束を破ったわね!!」とショックのあまり海の国へ帰ってしまう。
理不尽にも残されてしまった山幸彦は、姫が子のために乳房を置いていったと伝えられる“乳岩”から垂れる水を皇子に与えたりと一人奮闘。また、子供が心配な姫が乳母として遣わした妹の玉依姫の助けを借りて何とか子育てをやり遂げた。・・・やがて成長した鵜葺屋葺不合命は玉依姫を妻とし、後に神武天皇が産まれたという。
なんと、鵜戸神宮の地元日南市に蔵を構える
京屋酒造
さんの減圧芋焼酎“スーパーライト かんろ”ではないですか?
あの軽快な味わいそのままの河童ちゃんのラベルの焼酎がここまで重厚に化けるとは。
御神酒として焼酎が使われているという話は前々から聞いていましたが、こうやって実物を目にいたしまして、「焼酎はやっぱり土地に根ざしている」と確認。感激の至りでした。
我が家には神棚がないため、神棚代わりのブレーカーにお札と共に供えてあるのは県内のペット焼酎というのは余談ですが。 それにしても、御神酒の世界もとっても深そうだぞ・・・と思いません?シリーズ化出来たら、是非ともと思っています。
(05.02.14)
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