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父は焼酎党であった。

夏は麦茶割り。冬はお湯で割ってかぼすやレモンなんかを搾る・・・。記憶にある始めの焼酎は芋焼酎。それから麦、そば。最近は宮崎の銘柄を飲んでいるようだ。時折、ちびりと飲ませてくれることがあったなぁ・・・。ある時飲んだ「伊佐美」の甘味が記憶に残っている。

そういうわけで小さい頃から焼酎に縁がある。

元々アルコールに弱い体質。ビール一杯で顔が真っ赤になるのだ。大学に入ってから入った男子寮で「一気飲み」をさせられ、一時期アルコールが嫌いになった時期があった。それでも香りだけは嫌いにはなれなかった。

しかし転機が訪れる。

99年の夏頃に手に取った「九州版マップル」。巻頭特集で「駅弁」が組まれていたからなのだが、併せて「焼酎」の特集もあった。

紹介されていた蔵元は「白金酒造」、「西酒造」、「松本酒造場」、「岩倉酒造場」。焼酎の造り手の顔を見たのはそれが初めてであったし、焼酎を造ることへの考えなど、そのようなものに触れるのも初めてであった。気が付くと、きれいな写真と文章に引き込まれている自分いた。


少しの量ながら飲むようになってからは、こだわり系の銘柄をいくつか求めていた。最近では嗜好が変わり、地元で愛されている「地焼酎」を購入するようになった。鮮やかなラベルは、ながめているだけでも楽しい。飲めばその地元の生活をほんの少しだけ体験した気持ちになる。たかが焼酎。されどその地域との小さな小さな接点。

それにしても焼酎を通して、本当に色々な人と出会った。今はこの人との出会いというのが楽しみでならないのだ。

本当に「振り返れば焼酎」・・・である。

「振り返れば、焼酎。」
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2002.11.30

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