このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
川崎醸造場 宮崎県東臼杵郡諸塚村
黄色いラベルが印象的な少し前まで“
村外不出
”であった焼酎は宮崎焼酎のご意見番“
けんじ大佐
”が世に出したと言っても過言ではない。「
てげ美味い!!
」というお言葉がずっと頭の片隅にあってずっとずっと気になっており、たまたま入った福岡市博多区の酒屋さんの棚にあった物を
グワシ!
と掴んだのだった。
東臼杵郡諸塚村。厳冬のこの時期、FMラジオからは「
チェーン規制
」や「
通行止め
」という交通情報でこの村の名前が聞こえてくる。諸塚山、黒岳・・・と1000mクラスの山に囲まれた山村だ。村の人口は187.59km
2
の広大な面積に2300人ほど。人口密度は平方キロあたりに13人だ。村の産業は林業と椎茸栽培。山々にへばりつく集落では和牛の繁殖も盛んだ。
県都宮崎市からマイカーで2時間半・・・。秘境も秘境である。四方八方山ばっか。つまりは村全体が山林と共生している感じだ。このような地理条件を逆に生かして、都会のひとに山の暮らしを体験してもらおうという
グリーンツーリズム
“
まちむら応援倶楽部
”を平成9年より展開している。その中の活動の一つ『
もろつか山学校
』は47回の回数を数える人気体験ツアーだそうだ。
明治後期に23の蔵元を数えた諸塚村には現在2つの焼酎蔵が残っている。一つが“藤の露”。そしてもう一つがこの“
園の露
”を造る
川崎醸造場
だ。ヘアピンカーブの連続を登り切った標高400mの家代地区に120年。蔵の中身は“
九州焼酎探検隊
”に詳しいが、この蔵は酒米を木樽で蒸すかなり古い造りをされているらしい。
原料は米と米麹、酒粕である。麹造りに一番気を入れるそうで、その焼酎の味は一言で言えば『
甘い!!
』。個性のかたまりのような焼酎である。原料の酒粕のためかどことなく粕取り焼酎の味わいにに通ずるものもあり、非常にふくよかな味わいにメロメロになるのであった(爆)。
近年まで家代の集落で100%消費されていたであろうから、集落の催事には欠かせなかった焼酎であろう。お祭りに小学校の運動会、消防団のノン方、山仲間との慰労・・・・。“園の露”を飲んでいると、集落の人々がどげな顔で飲んでいるか、無性に見たくなるのであった。諸塚村。未だ未踏の地なり・・・。
お湯割りもそこそこ美味いと思ったけれど、
私的には生やロックでゴイゴイと飲む
のが非常に良かったと・・・。でも次の日の朝は辛いなぁ・・・。
ちなみにこの“
園の露
”。25度の他に角瓶の30度、一升瓶でも20度の物があり、度数が選べるのも嬉しい。
(04.01.31)
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