このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
京屋酒造(有) 宮崎県日南市
(2007.01.18)
南那珂郡に就職したサークルの先輩からこの焼酎をいただいたのは6年ほど前ではなかっただろうか。
ある晩、部室でプレステで遊んでいたところ、「結婚式に出たから・・・。」とこの瓶を持ってこられたのだ。本当はサークルのみんなで飲んでくれ・・・という意味合いだったかもしれないが、その時は部屋に私一人しかおらず、“いただいた”というよりは“そのまま略奪した”という意味合いの方が強いような気がして反省させられるが、透明感のある水色の瓶に惹かれたのであった(まぁ、ちゃんと断りは入れてもらったのですけれどね)。
宮崎県などの焼酎生産県では、結婚式の引き出物に“焼酎”の選択肢がきっちり用意されていたりする。私が結婚した際も“クリスタルガラス”といったような豪華贈答ヴァージョンの各種焼酎がカタログに並んでいたと記憶している。今でこそ、“引き出物焼酎”の存在は珍しくもないだろうが、まだこの頃は先の焼酎ブームの大波がむくむくと立ち上がり始めた頃であったから、生産県ならでは・・・という風物ではなかっただろうか。事実、私も宮崎らしいなぁ・・・とその時は思ったのだ。
瓶を観察してみると、肩に貼られた金色の“寿”のシールがいかにもという感じである。瓶の色合いに合わせたような水色のラベルにはピンク色のシールで新郎新婦の名前が入れられている。この引き出物の選択。経験された方はご存じの通り、なかなか難しく、夫婦間との意見のすりあわせに加えて、出席して頂ける方のことを考えて・・・と非常に神経をすり減らすのですな。で、結局、決定打を放つことが出来ずにカタログギフトに落ち着いてしまう・・・と。
さて、この焼酎であるが、現在も販売が継続されているようである。この商品のウリである佐賀県産の酒米“山田錦”を使用しているのもそのまま。自社系列の農業生産法人が地元で有機肥料による栽培を行った紅芋を仕込みに使用していると言うことで、
京屋酒造
の焼酎の中ではより“こだわり感”の強い位置づけとなっている。ラベルデザインも、以前はこのように手作り感がプンプンするものであったが、今日では今風に改められている様である。
紅芋仕込みと言うことで、サツマイモの甘酸っぱさが強く感じられる焼酎であると思われるが、残念ながら私の所有している瓶は製造から時間が経ってしまっている。微かにその“貌”を覗かせるのではあったが・・・。ちょっと値が張る焼酎であるが、我が家の台所事情が許すようなら、現行品を買ってみたいと思います。
それにしてもだ。この焼酎を引き出物に選んだ時、このカップルは何を思っていたのだろうか。
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