このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

先日、高千穂へのドライブへの折、六国史にも名前を見つけることが出来るこの由緒ある神社に立ち寄ることにした。御祭神は、神武天皇の皇兄の三毛入野命と、その御妃の鵜目姫命。それに八柱の皇子等が合祀される。これらを合わせて“十社大明神”という別称も有り。

元々の壮健は祭神である三毛入野命が高千穂の地に戻った折、日向三代といわれた神々を祀ったのが始まりという。その後、三毛入野命は高千穂一帯で悪名がとどろいていた“荒神”鬼八退治の伝説を残す。阿蘇辺りでも似たような伝説が残っているが、この鬼八は一帯で一大勢力を誇っていた土着豪族の首長ではないかとよく言われるところ。結局、命の四十四の家来を引き連れての討伐に屈してしまうが、この鬼八の抵抗のすさまじさが『殺してもなかなか死なない』という伝説のクライマックスからは感じられなくもない(ちなみに神社本殿の一角には、鬼八を退治せんとす命の彫像が据え付けてある)。

古くから晩秋から冬に舞われていた夜神楽は観光向けにアレンジされ境内の神楽殿で見ることが出来る。その他にも、NHKのドラマのロケ地になったり、国道218号のバイパスが出来たりといろいろと周囲で変化はある。だが、高千穂十八郷八十八社の総社として高千穂民の心の拠り所である事は変わっていないようだ。 

高千穂神社と焼酎と
(05.04.12)
到着した時間は午後5時を回ろうとしていた。高千穂の街をだんだんと夕闇が包もうとしている。 天頂に伸びる大杉の梢の先はまだまだ明るいのだが、空気がしっとりとしてきた。旧国道を走る車の走行音が時折、静寂な境内の空気を破る。

授与所の灯籠には白熱灯が灯り、闇夜への移行に備える。
その授与所の前から鳥居へ向かって続く階段。

煌々と緑の街灯があまり意味もなさげに参道を照らす。『敬神崇祖』。神を敬い、そしてご先祖様を大切に・・・。ありがたい四字熟語だ。

その下には、「
奉納 神楽酒造株式会社」とある。その下は「雲海酒造(株)」だ。これは記録を取っておかないと・・・。

そうやってカメラを構える怪しい私でしたが、宮司さんは黙々と清掃を続けておりました。
そのとい面には『神徳広大』の文字とともに「雲海酒造(株)」と「神楽酒造株式会社」が街灯を設置している。

“暁”以外の高千穂のメーカーが一堂に会していたのですね。ある程度大きなメーカーさんじゃないとこういったことは出来ないのかなぁ・・・。
この看板。同じ形態のものを街のメインストリートでも普通に見ることが出来て、存在自体は以前から知っていたのだ。ただ、この高千穂神社に続く形で設置されているとは思いもしなかった。形態は同じだが、商店街の街灯との大きな違いは「奉納」の二文字。こちらは“神様仕様”である。

夜神楽にかっぽ焼酎は付き物であるが、このようなところまで神様と焼酎とのつながりがあるなんて・・・。“神話の里”高千穂ならではの風景なのでしょう。

・・・ってこのまま帰ってきたが、国の重文である頼朝寄贈と伝えられる鉄製狛犬を見るのを忘れてきたよ。
>Index

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください