このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

天の刻印
佐藤焼酎製造場(株) 宮崎県延岡市

(2005.01.27)
延岡市はもとは宇佐八幡宮の荘園。それから平安時代の土持氏に始まり、内藤氏が廃藩置県を迎えるまで城下町として発展をしていく。現在の延岡市は県北一の経済拠点であるが、市街中心にはかつて市街を見下ろすように建っていたであろう延岡城の跡が城山公園(標高53m)として整備されている。城山公園内には“城山の鐘”として市民に親しまれている鐘つき堂があり、代々の鐘守の手によって1日に6回(朝6時、8時、10時、正午、午後3時、5時)、延岡市に時が告げられる。

このような風に書いたので結構和やかな街並みなんだな・・・と思われるかも知れないが、市街地には旭化成の工場が点在する。JR日豊本線を走る電車に乗車しても、車窓からは連続した高い煙突を見ることが出来るし、線路の下をくぐるようにしてなにやらぶっとい鋼管が通っている。これは国道10号線も同様で、いつぞやかこれら工場群の一つが火災を起こした時にもの凄い煙のため道路が封鎖されてしまった。

佐藤焼酎製造場は延岡の市街地からは少し離れた祝子川沿いに蔵を構えるという。実は、延岡といえば10号線で通り過ぎるくらいでまともにアタックしたことがないので、蔵のある鹿狩瀬町付近の風景を私は知らないのだ。ただ小さな蔵元さんであるということと、いくつかの麦焼酎、“
三代の松 栗焼酎”を製品化しているということだけは知っていた。その栗焼酎であるが、何故か福岡市内の酒屋でよくデッドストック化している姿を見かけたのだ。粕取り焼酎を置いていそうな店に入ると、棚の隅っこにホコリまみれとなった栗焼酎を見つける・・・。

この瓶自体は一昨年くらいに鹿児島で購入した。思いがけず宮崎の焼酎を見つけてしまい嬉しかったのだ。早速開封し注いだが、メロンのような香りにビックリした。生で飲んだ時にはアルコールの刺激がビリッと来るが、かすかな苦みと甘い風味が追いかけてくる。ロックで飲むと氷が溶けてくるにつれ、スマートな甘みが前面に出てくるので楽しめた。スッキリ美味しい飲み口ですね。

こんな事を、充実した内容の裏ラベルを見ながら考えたのだった。それにしても裏ラベルに写真が入るというのは珍しいなぁ・・・。
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