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有泉
25°
有村酒造(株) 鹿児島県大島郡与論島

(2004.11.27)
与論島といえば奄美大島よりも南。鹿児島県最南端の島だ。人口は6000人なるかならないかの小さな珊瑚礁の島であるが、島の産業の構造を見てみると第三次産業が円グラフの5割近くを占めていることがわかる。これは奄美随一とも言われる徹底的な観光政策によるらしく、町の商工観光課の ページ を覗いてみて納得してしまった。1983年には独立国家“ヨロンパナウル王国(“パナウル”=“花とサンゴの王国”と言う意味らしい)”の建国を宣言。ダイビングのメッカと言うだけでなく、今では田舎暮らしを夢見て都会から移住してくる人も多いようだ。このような方々。都会人的な個人主義というのはなかなか抜けきらないだろうから、地元の生活習慣と衝突してしまったときにはどうなるのだろう。地元の会合に参加したりとか・・・。

それは置いておいてだ。私、サトウキビ畑の島なんていうイメージを持っていたのだが、サトウキビを主幹に野菜、畜産、花卉など結構盛んなわけだが第1次産業が島の産業に占める割合は3割強。サービス業には及ばないようだ(生産額でも遙かに第3次産業の方が上の様子)。

そういえば小学生の頃、同じ学年に夏休みの度に家族でこの島に行くという奴がいた。親戚がいるというわけではない。彼の親父がダイバーというわけでもない。普通の家族旅行だ。夏休みの期間中にそれこそ島のように設定されている登校日。その島の写真を見せてもらうわけだが、小さなプリントの中の青い海の鮮明さが目に焼き付いている。そのようなこともあって、いつか行ってみたいと思っているのだがなかなか行けないのですね、これが。

この銘柄には思い入れがある。鹿児島の南日本新聞社が2002年の11月1日の本格焼酎の日に併せて主催したフォトコンテスト「本格焼酎のある風景」で 入賞したとき の副賞だった。それまでいくつかコンテストに出したことはあったのだが写真の腕はまだまだで、なかなか入賞することができなかった。そんな私にとってそのコンテストで初入賞となり、自分の作画力に少しは自信が持てた。だから思い出深いのです。

与論独特の宴席での作法「与論献奉(よろんけんぽう)」に欠かせない焼酎として紹介される(島内では20度が主流というのも興味深い)が、そんなおおらかな風習とは正反対の穏やかな飲み口である。控えめだが甘酸っぱい豊かな香りと、すっきりとした飲み口が特に印象に残った。お湯割りでは柔らかな甘味が口中に広がるのだが、私はロックや生で飲む方が向いていると思った。
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