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8月猛暑 長良川鉄道へ日帰りの旅
始発の電車に乗るため、薄暗がりの中家を出ました。
外は既に蒸し暑く息苦しさに溜息が出ました。
雨が降れば中止—その事態は免れたどころか、容赦のない
太陽の厳しい日差し。確かに絶好の旅日和ですが…
夏休み中ということもあり、もしかして目的の『美濃太田』駅
まで立ちっぱなしかも、という覚悟で挑んだ今日、米原までの
快速も十分座席を確保することが出来ました。ところが
あまりの暑さに、車窓を楽しむ余裕もなく米原まで爆睡(笑)
よく寝た〜と満足のうちに、名古屋方面へ抜ける列車に乗り換え。
旅行前、時刻表を調べていたらここの接続時間が短かったので
1本余裕を持たせていました。
跨線橋を渡ったところに列車が停車していましたが、既に車内は
満席で、立っている人もかなりいました。そこへ、今私が乗っていた
電車から降りた人々が息せき切ってその列車へ駆けて行き、
あっという間にラッシュ並の殺人的な混み具合になりました。
その様子を見て、とても乗り込む気になれず、1本遅らせることに。
ぎゅうぎゅうの列車が出発した後、米原駅内を散策していると
間もなく次の列車が入線してきました。
さっきの混雑ぶりが嘘のように、余裕で座席を確保。
発車までいくぶんか時間がありましたが、乗りこんでくる人も
まばら。発車時間が近づいても車内は落ち着いたものです。
ほっと一安心したその時・・・
間際になって鬼気迫る人々の怒号が車内に響きます。
「う゛おおおおおおーっ!!!」と叫ぶ男性。
「きゃあーっ」と悲鳴をあげる女性。
「痛ぁい!」と叫ぶ女性。
あまりの修羅場に小さく震えてしまいました(._.川)
出発時間になって、駅員さんが必死に「発車しまーーす!!」と
ふたケタ分は叫んだ頃に、ようやくドアが閉まり、重そうに
列車は動き出しました。
座っていても、立っている人の視線が気になって必死に車窓を
眺めていました。こんなに心に余裕の無い眺め方は初めてです(笑)
私の隣には、老夫婦と一緒に旅行の途中と思われる小学生の男の子
が座っていました。が・・・
私の心の中で、最初は小さなハリセンだったのがどんどん大きくなり
最後にはハンマーと化しました。
我慢を重ねて、次の下車駅『岐阜』に到着。
人をかき分けて、誰かの足をふんづけたような気がしつつなんとか
下車。人混みから解放された私たちは、まだ先へ進む列車内からの
うらめしそうな視線を感じつつ(笑)次の乗り換えへと向かいます。
岐阜からは、高山本線に乗って美濃太田まで行きます。
ここからは気動車になり、ディーゼルのドッドッという音に
ようやくローカル気分になります。
座ることは出来ましたが、すぐに満席になりました。
私の前には老婦人が二人で仲良く旅の途中。恐らく鉄道のダイヤを
誰かに調べてもらって、書いてもらったと思しきメモを一生懸命
確認しながら、とても楽しそうです。
やがて列車は出発。太陽はますます照りつけて気温もグングン上昇。
クーラーもあまり効きません。
ブラインドは下りていましたが、目の前にはおばあさんもいますし
仕方ないと諦めようと思いました。すると、おばあさんがブラインド
を上に上げようと手をかけました。
慌てて私もブラインドに手をかけて、半分開けました。
おばあさんは非常に恐縮してくださったのですが、厚意による
ものでなくまさか利害が一致しての行動だとは思いもしないでしょう(笑)
鵜沼までは、名鉄と並行しつつ平野を駆け抜けていきます。
鵜沼を過ぎると車窓が山の風景に変わります。
次の坂祝(さかほぎ)はなかなかかわいい駅です。
その次が、いよいよ美濃太田。太多線などの乗り換えや、特急列車が
止まる立派なたたずまいの駅です。
そして、ここは私の今回の目的『長良川鉄道』の始発駅でもあります。
鹿島鉄道の時のように、大きな駅の端に遠慮がちに佇むホーム。
そこへ向かう前に、キオスクでおいなりさんを購入。駅弁も
売っています。珍しく立ち売りもありますが、消極的に見えるのは
何故でしょう(笑)
ここから終点『北濃』までは約2時間!かなり満喫出来ます。
この長良川鉄道は、途中に駅の中に温泉のある『みなみ子宝温泉』駅
や(鉄道利用の方は何とタダ!!)『郡上八幡』といった観光名所も
あります。
それらを全て吹っ飛ばして(爆)ひたすら『北濃』へ向かいます。
途中、窓を開けてみました。車内は冷房完備ですが、この暑さで
あまり効いていません。しかし、窓を開けた途端涼しい風が
頬を叩いて気持ちがイイ!!トンネルに入ると天然のクーラーと
なってもっと涼しくなります♪
川に沿って走る景色を眺めながら風にあたっていると、駅に停車
した時に運転士さんが私の所にやってきてクーラーをつけているので
閉めて下さいと、やんわり注意されてしまいました(>_<)
勿論すぐに窓を閉めましたが、なんか腑に落ちないというか
せっかくの貴重な経験が出来ないのが残念でした。
郡上八幡を過ぎると、やはり人がグンと減り、ローカル色が一気に
強まります。人が減って落ち着いた頃、昼食をとることに。
いなりをほおばりつつ、車窓をのんびり眺めます。川には
ラフテイングやカヌーなどを楽しむ人でいっぱい。
列車はどんどん山深くに進み、『北濃』に到着。
降りてみると、ここがとても終点とは思えない寂れようです(笑)
驚いたのが、駅舎の周りに柵の類が何もないこと。どこからでも
勝手にホームに入れて、まるで映画のセットとして建てられたかのようです。
構内には転車台があり、その説明板がありました。
ここは終点ですが、その先に進むはずだったレールが草に埋もれて
います。
私と、小学生の男の子二人でしばし撮影会(笑)
北濃を満喫した後、列車に乗り込んで帰路に着きます。
今回も途中下車無というプランになってしまいましたが
『美濃市』駅など、是非機会があれば降りてみたいです。
行きはボックスシートにて旅気分を味わいましたが、帰りは
テツ気分を味わうために最前列のロングシートにてかぶりつき。
昼から夕方へ向かう時間は空の色も虚ろになり、地平線に長く
まっすぐ続くレールと重なると妙な寂寥感を感じさせます。
ずっとかぶりついているわけにもいかないので、というか
やはり夏休みなので、途中から乗り込んできた家族連れなどが
次々にかぶりついてくるので正直のどかに車窓を楽しむことが
出来ませんでした。それにしても子供をダシにして実は
かぶりつきを一番楽しんでいたのは母親だということに
気付かされて、ちょっと面白かったです。
帰りは、岐阜から大阪まで!なんと立ちっぱなし。
これにはさすがに参りました…
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