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大井川鉄道の旅その3
千頭から途中の奥泉まで、工事中の為運転休止していて、代行バス
にて奥泉まで行くハメになってしまった。
バスだと奥泉までは10分、列車では30分かかる。でも
乗りたかったなあ〜。
奥泉に到着して、駅へと向かう。駅と言うよりは遊園地の乗り場の
ようである。
列車も、頭が天井に着きそうなほど低く、狭い通路を挟んで大人が
3人座れる程度の広さである。
この列車で断崖絶壁を登って行くわけである。
途中にアプト式と呼ばれる区間がある。アプト式とは、レールの真ん中に
歯型のレールがあって、列車の歯車と噛みあわせて急坂を登るシステム
である。
あっという間に列車が山を登る風景が見どころで、奥泉を出ると
すぐにその区間がやってくる。アプトいちしろという駅に着くと
これからのアプト式区間に備えて、機関車が増結される。その様子を
数人のテツ(私も含む)がカメラに収める。
増結を終えると、列車はゆっくり動きだす。急坂をじわじわと登って
いくが、体の傾きについては、思ったほど感じられないのが
不思議だった。箱根登山鉄道の方が体感的にはすごかった。
しかし、坂を登り切るといつの間にか傍にあった川が遥か下に見える。
山の上に来たという実感がある。
列車はカーブのきついレールを
キーキー言いながらゆっくり走る。このキーキーがかなりうるさい。
すべり防止の水をまく様子も、カーブの際に見ることができた。
断崖絶壁というが、ここはまさにその名の通りで、レール幅だけ
なんとか確保しただけで、いつ列車ごと滑り落ちても不思議ではない。
窓の外に顔を出してその高さを楽しむ人がいたが、私はどんどん
青ざめてきた。
そして・・・・・・・・
地上から100メートル以上の鉄橋に差し掛かった。
すると、その“絶景”を乗客に楽しんでもらうために列車が一時停止。
下を覗き込んで歓声をあげる人たち。私は、デジカメだけ外に出して
レンズを下に向けた。
そして再生して確認する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・フッ・・・・・・・(気絶)
何だか眠くなってきたなあ…ウトウト…はっ!現実逃避してる
場合じゃない。恐いよう恐いよう。
色んな景色を一応カメラに収めるがもう仕事してる気分。
いっぱいいっぱいになった頃、ようやく終点井川に到着。長かった…
井川駅を出ると、階段があって井川ダムへ向かう道がある。
その階段を降りた所に土産物屋があって、折り返しの列車に乗るまでの
時間をつぶそうと入ってみた。
土産物が並ぶ横に食堂のような佇まいと、メニューらしきものが見えた。
「そば」
め〜〜〜〜〜し〜〜〜〜〜〜!!!!(号泣)
すぐに注文して、あっという間に食べ終えた。
ああ、こんなにありがたく蕎麦を食べたことがあるだろうか…
すっかり満足して幸せ気分になった私は、駅に戻って次の列車を待った。
さっきの絶叫マシーンに再び乗車。
満腹感と疲労感に襲われた私は、勿体ないながらも睡魔に勝てず
ウトウトとしてしまった。
仮終点の奥泉に到着。そして今日の宿があるのもここ。
駅近ということで、温泉の無い民宿だったがそこを選んだ。
ここは四方を山に囲まれた山間の静かな村という感じで
宿に着いて荷物を降ろして、窓の外の時間の止まったような
景色をしばらくボーっと眺めた。
素朴な晩御飯を頂いて、お風呂に入り、布団を敷いて横になった。
ネットで見た時には夜は「星の降るような」空が見られると
書いてあったので期待したのだが、徐々に近づく台風の影響に
よる不穏な雲に覆われて残念ながら降るような星は拝めなかった。
大井川鉄道の旅の1日目がこうして過ぎて行った。
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大井川鉄道の旅その1
大井川鉄道の旅その2
大井川鉄道の旅その4
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