このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

九州車両の模型事情

キハ40小倉工場試験色



まずは、塗装変更で九州の車両を作ってみましょう。
車体の加工は全くなしで、あっと驚くイメージチェンジが出来るのが、塗装変更の
楽しみです。スプレーでシュッシュッっとやるだけなので作業時間自体は短いです。
車両はキハ40-2062で、82年に突如登場し、長崎機関区に配置されたキハ40のカワリダネ。
国鉄民営化が現実味を帯び始めた頃、ローカル線のイメージチェンジを図るべく、
登場したこの上半クリーム色、下半ブルーの塗装はファンに大きな衝撃を与えたそうです。
変更を受けたのは、キハ40とキハ58の1両ずつで、鉄道ファン82年10月号の表紙を
飾っています。少数派でしかも西の端っこ、長崎で走っていたのであまり人目に
触れることが少なく、記憶の彼方の車両となっているようです。
こういった車両を再現するのは楽しく、楽な作業で、運転会でも”ナニコレ?”と注目を
浴びるので、オススメです。

車両はKATOのキハ40を使用します。最近はアリイでも構いませんが。

1両をバラします。ライト周辺が曲者で、特にヘッドライトレンズは、はまっている場所を
カッターで一部削り落として取り外します。全部の部品をはずしたら、すぐに塗装です。
この頃はまた、タブレット保護板などは残っていましたので、車体は未加工で構いません。
最近になってタブレットキャッチャー自体が、エッチングパーツとして発売となりましたので
追加工作をするなら取り付けておいても良いでしょう。
塗装は上半がクリーム色1号(スカ色窓周り)、下半が青色20号(ブルトレ色)です。
GMカラーから発売されています。クリーム色1号から吹き付けます。
下地のタラコ色の浮き上がりは、きっちり塗装すればないと思われます。
ただし、クリーム色1号の塗料自体がやや肌色っぽい関係もあって、気になる方は
下地に白色3号を吹き付けておくことを勧めます。シンナー風呂で塗装を落とすのは
KATOやTOMIXの車両の場合、自殺行為(車体がひび割れる)になるのでやめておきます。
私も某氏の家で見たことがあるので、やめましょう。あれは草加煎餅みたいで悲惨でした。
印刷の部分をサッとシンナーで一拭きする分には問題はありませんが(経験者)。
スプレーは色のまわりにくいところにめがけて吹き付けると、全体によく行き渡ります。
この車両の場合、プラの厚みの部分(ガラスがはまるところ)がそうなので、
まずは、雨どい付近を含めて、斜め上、斜め前、斜め後ろからスプレーします。

上半分がきちんとなることを第一に考えます。下半分に塗装が回っていなくても、上から
青を吹くので問題はないですね。ただし、吹き付けの対象外では、塗装が着いていても
表面がザラザラになることが多いので、仕上げには全体に吹き付けるのが基本です。
こうして吹き上がった車体を乾燥させ、次に備えます。
マスキングをして、青を吹き付けます。マスキングは裾から5.5mmの部分、前頭部のライトの
下の部分に塗りわけ線がかかります。前頭部のマスキングは特に注意しましょう。
ドアと運転室手すりは全てクリーム色です。
また、裏側から窓のマスキングを忘れずに。せっかくきちんと塗っていても、次の色が
吹き込んでいては台無しになります。こちらは、広告などいらない紙でマスキングして
セロテープで所々とめておく程度で大丈夫です。
まず、テープの隙間からブルーが吹き込まないように、先に塗ったクリーム色を、
上からもう一度塗ります。これはテープの境目の部分をめがけてサッと塗るだけで大丈夫です。
どこぞのマニュアルと同じこと言っているぞ、と言う前に一度お試しを。
塗り分け線のシャープさが、塗らないときとぜんっぜん違います。
ブルーは、塗膜が薄くても下地の色は隠れるので、少しずつ様子を見ながら吹き付けます。
スプレーでも、軽く吹いて4〜5回に分けたほうが、一度に厚塗りするより、うまくいきます。
きれいに塗れたら、乾燥後テープを剥がして、吹き込んだところなどをタッチアップします。
あとは、前面の方向幕などに色差しして、組み立てたら完成です。
なお、この車両、配置は門サキ、キハ40-2062の1両のみです。
2両以上作ってしまうと、フリーランスの世界となってしまうので注意してください。
組む相手は国鉄色の気動車ですね。昭和60年に入ると、現在のJR九州標準色の車両が続々と
出場してきますが、こちらと時代が重なったかは不明です。
この車両の3年後の交番検査といえば、昭和60年となりますので、その際に
塗り替えられてしまった、という可能性もあります。

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