このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

九州車両の模型事情

完成品改造できりしまエクスプレスを作る



お次はきりしまエクスプレスを作ってみます。特急きりしまは95年に
鹿児島にちりんと快速錦江を統合して宮崎以南に限定して登場した列車です。
一時は南福岡から転属したかもめエクスプレスカラーの車両が編成に含まれる
などしていましたが、その後オリジナルのグリーン塗装となりました。
2000年3月の改正で4連2本と3連1本が運用を外れています。

さてさて、この車両、4連と3連がありますが、今回は4連を中心に説明していきます。
4連はハウステンボス車両と異なり、中間にMM`ユニットを組み込んだ単純な編成
ですので工作も比較的楽です。

用意するのはKATOなら485系300番台7両基本セット、TOMIXなら1000番台を単品で
適宜買い揃えます。また忘れてはならないのはジャングルプロダクションの
クモハ485-0エッチングキット。これがないと話になりません。
TOMIXの車両を使って3連を仕立てるためのキットですが、ロゴデカールは4両分入っていて
全部使うことになります。余ったエッチング板は、モデルあずみのから出ている
ハウステンボスデカール(送料込み1000円)と併用してHTB編成にすることも可能です。

KATOの場合、基本セットを2セット購入し、4両をきりしまエクスプレスに充て、
サロを、なはのレガートシート車に、残った2両をもう一つの基本セットに
組み込んで9連としてしまうのが効率的でしょう。
今回、私は次に作る103系1500番台の肩慣らしのためにややマワリクドク、TOMIXの
1000番台を使用しましたが、KATOの方が次の工作が省略できて楽です。
・モハ484の扉直前の窓の加工。
・中間車の1位側にある手すりを埋める作業。
・非常口の削除。
・3枚におろせる(屋根・車体・床下に分けられる)
ただし、かもめエクスプレスなどはTOMIX製なので、並べて違和感がないようにするなら、
TOMIXでやるのもいいかもしれません。
なお、ランボードは1000番台が着雪防止のため箱型なのに対し、300番台はボードの下が
空いているのでその辺が違いますが目をつむります。

車体の分解
車体を分解します。KATOは屋根板から、TOMIXは床下から外していきます。
TOMIXの場合、先頭車のライトケースが外しにくいですが、まずはテールライトを外し、
その後、ダイカストのライトケース、ヘッドライトレンズをはずすとスンナリいきます。

モハ484の加工
一番加工が大変なのがモハ484です。まず、屋上の碍子やパンタを全て取り外します。
取り外したら、1位側のパンタ(撤去する)周辺の電気品や配管を削るなり、
取り去るなりします。電気品はモールドされていて撤去すると穴があきますので、
あとで塞ぎます(KATOも同じ)。同じ形状のものが2位側にも2つありますので
クーラーに近い方を削り取ります。なお、ランボードは撤去されていなかったので
残します。3連の一部に撤去された車両がありますが、再現しようとすると、屋根に
穴があきますので、工作はそれなりに大変になります。
車掌室の客室化
TOMIXの場合は車掌室の窓を削り広げて、客室にします。
ピンバイスで窓の大きさに沿って穴をたくさん開けていき、カッターナイフで軽く穴を
つなげた後、ニッパーで注意しながら、かつ強引に切り取ります。あとはヤスリで
削って仕上げます。
このあとの窓の部品をどうするのかが問題で、モハ485を1両つぶして持ってくるか、
透明プラ板で我慢するかどちらかになります。あとは、非常口を削ります。

クハ481の加工
前面向かって右側にある機器室通風孔の蓋を削ります。
ヤスリで削って耐水ペーパーで仕上げますが、くれぐれも傷をつけないように。

モハ485の加工
非常口を削り取る、ただそれだけです。

全車共通の加工
方向幕下の洗面所の窓は塞がれていますので、塞ぎます。なお、全部の加工が
終わったら、サフを吹いて削れ具合を見るとともに、傷が埋まっているか調べます。


塗装
塗装はキットの指示では黒ですが、実車は汚れていて、真っ黒ということはないので、
黒に近い、タミヤのガンシップグレーを吹きます。クーラーは別塗りにしてもいいですが、
外さずにそのまま塗っても差し支えはありません。
車体を塗って乾燥させた後、デカールを転写、更に乾燥させ、クリアーコートをして完成です。

いやー、簡単簡単。なんて思っていると案外大変だったりします。
ほな。


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