このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
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第10弾:西新井駅西口−扇いちょう公園(ダイヤ改正)
■「はるかぜⅩ」のダイヤ改正
平成19(2007)年 4月14日に開業、およそ半年後の11月 9日には 2箇所の停留所を新設して微調整を図った「はるかぜⅩ」であるが、開業一周年も日暮里・舎人ライナー開業も待たずして大幅なダイヤ改正を行うことになった。改正日は平成20(2008)年 2月25日である。
【改正前】
ほぼ終日25分間隔運行。
【改正後・平日西新井駅行】
6〜8時:20分間隔運行
8〜13時:30分間隔運行
13〜16時:60分間隔運行
16〜19時:20〜25分間隔運行
19〜21時:30〜40分間隔運行
扇いちょう公園で待機する「はるかぜⅩ」
平成19(2007)年撮影
■コメント
午後の60分間隔運行が目立つため、減量ダイヤという印象が伴わざるをえないものの、朝夕ラッシュ時に関しては運行間隔を縮めており、「選択と集中」を図った攻めのダイヤと解釈する方が正しそうだ。
運行間隔を縮めるといっても、20分間隔ならば、今までどおり二台運用でまかなえる。30分間隔運行を一台運用とするかどうかは微妙なところ(物理的には充分回るが運転士が長時間連続乗務となる)だが、60分間隔運行ならば確実に一台運用であり、コストダウン要素になるはずだ。
※ダイヤ改正前に掲示されていた時刻表では、最終便の時刻表示が60分も繰り下がった誤表示であり、実は最終便でなかった。そのため本稿の当初段階において、最大で75分間隔運行という間違った情報を記してしまった。バス会社も人間が運営している以上、無謬であるはずはないとしても、極端な誤表示は迷惑千万である。
西新井大師参道入口付近で信号待ちする「はるかぜⅩ」
平成19(2007)年撮影
以前の記事
に記したとおり、「はるかぜⅩ」の利用実績では直接人件費+αをまかなう程度の収入しか得られていないと想定される。利用者が集中する時間帯の運行間隔を縮め(ただし増便とはいいにくい)、閑散時間帯の運用数を減らして、収支両面からの改善を狙うあたり、このダイヤ改正にかける日立自動車交通の「本気さ」がうかがえる。
■改正後の状況
日中が減量ダイヤとなったにもかかわらず、利用状況は底堅いようである。筆者が実乗した便(週末の日中)では、乗車がなんと19名もあり、立客まで出たほどであった。これだけの利用があれば、確実に黒字である。ただし、空気輸送の便が存在することも事実であって、平均値が興味深いところである。
意外なのは二台運用が維持されていること。アリオ渋滞の影響、あるいは運用上の車両交換という可能性も否定できないが、運行間隔60分の時間帯において、二台が同時に運行されているケースが見られる。
西新井大師参道入口−西新井本町二丁目間を走行する「はるかぜⅩ」
平成20(2008)年撮影
また、「はるかぜⅩ」に充てられるバスは、以前「はるかぜⅠ」で見かけた形式に変更されている。外観が丸っこいため、小型化されたような印象が伴うものの、実際のところ定員は大差ないであろう。それだけに、敢えて形式変更を行った日立自動車交通の意図が気になる。
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