このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
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舎人ん周辺での都バス退潮
■日暮里・舎人ライナー開業に伴う交通流動変化
平成26(2014)年 4月 1日といえば、のちのち消費税率が 5%から 8%に上がった日として記録されることになるのだろう。日本全国の交通網においても消費税率アップに伴う運賃改定が行われている一方で、何故か日暮里・舎人ライナーは 5月末まで従前のままという不可思議な対応となっている。ただし、これが本稿の主題ではない。
読者諸賢御承知のとおり、以前から筆者は、日暮里・舎人ライナー開業に伴う交通流動変化を追い続けている。この年度がわりの節目では、状況がさらに深度化した点を記しておこう。
江北駅交通広場で待機する東43
※左は里48日暮里駅行
江北駅にて 平成26(2014)年撮影
都バスの運賃改定はともかくとして、同時に実施されたダイヤ改正は実に興味深いものがある。筆者の周辺事情、即ち日暮里・舎人ライナーに関わると思われる部分を、以下に列挙してみよう。
●王40運行本数の微減
●東43運行形態の見直し
→東京駅丸ノ内北口−駒込病院間の運行本数削減(日中で1〜2本/時)
荒川土手−江北駅間の運行本数削減(日に数本まで激減)
東京駅丸ノ内北口−江北駅直通便削減
■東43江北駅延伸
平成20(2008)年 3月30日の日暮里・舎人ライナー開業と同時に、東43は江北駅までの延伸を行っている。その理由は必ずしも明示されていないが、日暮里・舎人ライナーとの接続による利用促進を期待したというよりもむしろ、荒川土手操車所での特殊すぎる折返取扱の解消を睨んでの措置であったものと推察される。
荒川土手操車所で待機する東43
荒川土手操車所にて 平成26(2014)年撮影
延伸の意図は断言できないまでも、結果はあまりにも明瞭だった。如何せん利用者数があまりに少なすぎた。もともと東43は宮城都住を境に利用者数が段落ちする。筆者が何度か現認した限りでは、荒川土手操車所−江北駅間の乗客数はせいぜい十名を超える程度にとどまった。
非効率区間の維持と特殊折返取扱維持。その比較考量にあたり、東京都交通局は後者がまだしもだと判断した模様である。
荒川土手操車所に入場する東43回送車
荒川土手操車所にて 平成26(2014)年撮影
二名の誘導員が公道の交通を一時遮断したうえで後ろ向きに入場する
もう一点付け加えれば、江北駅交通広場から出る際の、二箇所の信号がダイヤ乱れ要因になっている点も効いたのかもしれない。ただでさえ江北橋の渋滞を起点にダイヤ乱れが恒常化している系統ゆえに、更なる遅延は避けたいところだ。
東43に関しては、都心側の運行本数を大幅減とした措置も興味深い。利用者数は相応にあったから如何なものかと見ていたところ、案の定混雑が激化し、混雑のあまり大幅遅延が生じる状況が散見される。運行本数を元の水準に戻すべきでないかと思われてならない。
■王40運行本数漸減
目立たない変化なので気付きにくいが、王40の運行本数がじわじわと減り続けている。豊島五丁目団地を境とする系統分割もより一層進んだ感じもする。これこそ日暮里・舎人ライナーの影響、と見るべきであろうか。ほんらい数字で示すべき対象にはなるが、残念ながら充分な情報源がない。
荒川土手操車所で行き違う王40
荒川土手操車所にて 平成26(2014)年撮影
■追補
東43系統の江北駅直通維持に関しては、もう一つ別の観点があることを失念していた。
以前の記事にまとめた
王46系統廃止代替措置である。
王46及び周辺系統路線図
(平成24(2012)年度初ダイヤ改正時点・主要部のみ表示)
先日、里48-2を江北駅で降りて東43に乗り換える方を、久しぶりに見かけて思い出した次第。同様の行動を採る利用者の絶対数は少ないとしても、何らかのサービス継続は必要ということだろうか。
このように考えれば、夕刻に江北駅直通便が集中する理由は納得しやすい。その一方、朝の江北駅始発便が減った理由は不可解だ。とりわけ7:58発東京駅丸ノ内北口直通便にはそれなりまとまった数の利用者があったから、尚更理解しにくい。都交通局の真意がどこにあるのか。推測するしかないのがもどかしいところ。
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