このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください





浦和の勢いは止まった。大宮は残留した。来季は如何に。

━━ 平成20(2008)年のサッカー(主にJ1)を回顧する ━━





■今シーズンのJ1寸評

 平成20(2008)年サッカーJリーグのシーズンは、入替戦を残し事実上終わった。J1で優勝を飾ったのは、二年連続で鹿島アントラーズであった。なお、J1全チームの今季成績は次に掲げるとおりとなっている。

今年順位昨年順位チーム勝点勝利引分敗戦得点失点得失差
鹿島631897563026
川崎6018610654223
11名古屋591789483513
14大分561681033249
清水551671150428
12FC東京551671150464
浦和531581150428
G大阪50148124649-3
横浜FM4813912433211
1010神戸4712111139381
11461371448453
1215大宮43127153645-9
13新潟42119143246-14
14J2−3京都41118153746-9
1513千葉38108163653-17
【入替戦】16磐田37107174048-8
【降格】17J2−2東京V37107173850-12
【降格】18J2−1札幌1846243670-34


 おそらく今シーズンは、多くのチームのサポーターがスッキリしない感情を抱えたのではないか。優勝した鹿島にしても、昨シーズンより勝点は 9低く、勝利数は 4も減らしている。アジア・チャンピオン・リーグ(ACL)では早々に敗退しているし、ナビスコ杯・天皇杯とも栄冠は逃した。小笠原や中田など主力選手が長期離脱した不運も重なった。勝利の快感は今ひとつという感が伴わざるをえない。ともあれ鹿島はJ1優勝を果たした。勝負強いチームである。

 二年ぶりの二位となった川崎はリーグ一の得点力を擁しながら、とりこぼしが多かった。この大味さはチームの特色ではあるものの、優勝を極めるにはなにか足りない要素があるのかもしれない。

 三位の名古屋は大躍進。チーム構成は変化あるように見えないものの、監督が変わるとここまで化けるものか。ピクシーことストイコビッチ監督が、二年目にどう采配をふるうのか、興味深い。

 四位に浮上した大分も大躍進である。得点力が極端に少ない一方で、超堅守のチームとして確たる個性を身につけた。ナビスコ杯で優勝もした。この調子が来季も続くか。

 下位チームを見ると、札幌は予想どおり最下位に終わった。得点力に関してはより下位のチーム(大分・新潟)がいるとはいえ、ダヴィ頼りで選択肢が少なく、攻め手を欠いた。しかも、J2では鉄壁だった守備力がまったく通用しなかった。昨年の天皇杯四強進出は一時の勢いにすぎず、今季は 4勝しかできなかった。選手年俸総額と勝点が比例した形であり、Jリーグの構造的宿命というしかないだろう。

 自動降格17位争いは例年になく熾烈・過酷だった。東京Vが勝点37で自動降格というのは気の毒な限り。東京Vはフッキに逃げられるなど経営が迷走した感があり、サポーターのモヤモヤ感はひとしおだろう。

 何度も優勝を経験した磐田が入替戦に臨むことになるとは、たいへん意外だった。名波が今季末で引退、中山も第一線では活躍できずと、全盛期を担った選手の凋落が目立ったのはさびしい。しかし、川口・駒野・村井・前田など日本代表級の有力選手はまだ健在で、この位置まで下がったとは不可思議である。入替戦ではJ1側が不利という傾向もあり、今後がかなり心配だ。第一戦は引き分けたが、どうなるか。

 辛うじて15位に踏みとどまった千葉は、まさに奇跡の残留である。連年「補弱」を繰り返してきた経緯からして、今季は陥落必至と見ていたが、なんともしぶとく徳俵に残った。来季こそ「補強」しなければ、奇跡は二度と起こらないだろう。

 このほか横浜FMが一時降格争いに加わるなど、今季は数年前までの上位チームの苦戦が顕著だった。ACLで栄冠を手にしたG大阪が、優勝争いから後退し 8位に終わったのも意外だった。単なるめぐりあわせなのか、それとも世代交代や経営問題が介在するのか。サッカーの栄枯盛衰はまことはげしいものがある。

 また、優勝チームの勝点が下がり、降格争いの勝点が上がったことは、全般に混戦模様だったことを示している。この傾向が来季も続くのか、それとも頭一つ抜き出るチームが優勝争いを牽引するか。来季は広島が復帰してくるので、さらなる混戦になっても決しておかしくなさそうだ。





■浦〜和レッズ!(ドドンガドンドン!)

 さて、我らが浦和レッドダイヤモンズ(以下レッズ)についても触れてみよう。勿論、勝ちが重なればうれしいに決まっているが、たとえ勝てずとも、時の運の要素もあるから勝ちにこだわるべきではないと考える。それを百も承知でいながら、今季のモヤモヤ感はひどかった。

 表現を変えて、もう一度記す。勝敗は時の運だとしても、勝ちを目指す姿勢は絶対的に必要なのだ。いくら勝つために頑張っても、たまさか勝ちを得られない場合はありうる。それは責められない。しかし、本当に勝利を目指しているのか疑問に思えるような展開は、批判と弾劾の対象となるべきであろう。

 昨季から今季にかけ、奇妙で不可解な動きが多すぎた。ワシントンを切り、オジェック監督を留任させておきながら、わずか 2試合で解任。エンゲルス新監督は当初選手の心をよくとらえたものの、戦術を確立させられず中盤以降は完全に失速した。後任監督人事をめぐるドタバタは常識では考えにくい話で、挙げ句ブッフバルトとの縁を切ってしまったのは沙汰の限りと評すべきだろう。

 筆者は昨年 この点を楽観視する記事 を書いているが、まったくもって汗顔の至りである。事態はよほど深刻であった。レッズ不振の原因を定性的に表現すると、「人事の失敗」と形容するほかあるまい。



 今季のレッズ停滞の原因を戦術面で一つだけ挙げるならば、ひとえに守備軽視につきる。 1試合 1失点未満だった守備力がほころび、最終戦には 6失点という信じがたい無様さで敗戦した。ポンテや鈴木啓太など有力選手の長期離脱と復帰後の不調もかなり効いているはずとはいえ、それだけでは説明できそうにない。

 筆者の私見では、要素として最も大きいのは闘莉王の動きである。攻撃参加があまりにも頻繁にすぎ、守備がおろそかになっているのではないか。闘莉王は決して足が速い選手ではないし、怪我も多い。そのような選手に攻撃・守備の双方を委ねるのは間違っており、どちらかに専心させなければ必ず破綻する。その必然なる結果が、今季レッズの失点数ではないのか。

 以上の観点に関してのみ、オジェックは正しかった。DF陣に攻撃参加を禁じた措置は、レッズのチーム戦術によく合致していた。ひたすらゴール前を固め、ワシントンの突破力で局面を打開し、少ない好機を生かし勝ち切るのがレッズである。優勝した一昨季でさえ、得点力は 4位(川崎・G大阪・磐田・浦和の順)だったのだ。面白味に欠けると酷評されつつも、スタイルは確立されていた。ただし、オジェックは選手起用が極めて硬直的で、選手との意志疎通にも難があり、選手の士気をおおいに下げたという問題があった。

 オジェックが更迭され、エンゲルスが後を襲った。エンゲルスは選手の士気を(一時的に)高めた一方、戦術面の不整合までは補えなかった。闘莉王の攻撃参加を許容することによって、守備網には穴が開いた。しかも、高原・エジミウソンの攻撃力はワシントンに及ばなかった。勝てる必然性がまるで揃っていないのでは、モヤモヤ感が募るわけだ。

 闘莉王は「自分が攻撃参加する戦術はやめるべき」と言い始めているらしいが、なにを今更という印象が募る。一年たたかい、充分な戦果を得られず、疲弊して、ようやく納得したというのでは、遅きに失したというべきであろう。

 日本代表では岡田監督が田中達也を起用し、その特性を最大限に活かすことで、新しいチーム戦術を確立させつつある。いうまでもなく、田中達也はレッズの選手である。さて、田中達也はレッズのなかでどう活かされているというのか。この点を鑑みるに、レッズはせっかく豊富な選手層を揃えていながら、活用する術を持っていない感が伴う。選手たちの個性を巧く組み合わせ、新たな戦術を練り上げるほどの柔軟さが、今のレッズには残念ながら欠けている。

 率直にいって、岡田監督が名将と呼べるか怪しいといわざるをえないが、それにしても田中達也という一選手の起用により、チーム戦術を修正・確立させた手腕には非凡なものがある。オジェックもエンゲルスも田中達也を活かし切っているとはいえず、他の選手を活かし切っているとはさらにいえない。レッズのサポーターが専ら経営陣を批判しているのは、モヤモヤ感の原因が個々の選手にあるからではなく、人事・選手起用・戦術などの経営に属する部分にあると察知しているからであろう。

 そう、まさに人事(=選手補強)がおかしくなっている。今季に入る前、ワシントンの代わりに高原とエジミウソンの二人を補強したのは、田中達也と永井がいるのだから二重投資のようなもので、片方だけでよかった。来季に向け守備強化のために中澤を獲得するという風説もあったが、現状で守備陣の人材が充実している以上、実現していれば無駄な補強になりかねなかった。いくら中澤が優れた選手であっても、今のレッズに求められる要素を持つ新戦力は誰か、という視点が欠けた補強には意味がないのだ。

 選手補強で下手にあがくよりも、豊富な人材を活かし、士気を高め、選手起用や戦術を見直した方が、よほど素直なように思えるが、読者諸賢はどう見るだろうか。





■埼玉スタジアムの観客動員数

 埼玉スタジアムでの観客動員について、今年の実績を踏まえアップデートしてみよう。なお、今年は配色を見直し、年毎に色分けしてみた。

対戦カード観客実績試合の主旨試合日
大宮−名古屋7,019名Jリーグ平成17年11月12日
大宮−新潟9,233名Jリーグ平成17年 9月 3日
大宮−C大阪9,285名Jリーグ平成18年11月26日
大宮−新潟9,368名Jリーグ平成18年 3月18日
大宮−神戸9,926名Jリーグ平成17年 3月12日
大宮−横浜FM10,558名Jリーグ平成17年12月 3日
大宮−鹿島12,011名Jリーグ平成17年 7月23日
大宮−鹿島12,094名Jリーグ平成18年11月18日
大宮−千葉13,085名Jリーグ平成18年 3月 5日
大宮−神戸14,846名Jリーグ平成17年 5月 4日
大宮−FC東京17,023名Jリーグ平成19年 3月10日
日本−パラグアイ27,998名キリン杯平成20年 5月27日
大宮−浦和30,038名Jリーグ平成17年10月22日
日本−シリア32,832名キリン杯平成17年 2月 2日
大宮−浦和33,162名Jリーグ平成19年 5月 6日
浦和−神戸33,392名ナビスコ杯予選平成20年 3月20日
浦和−新潟34,417名Jリーグ平成18年 8月23日
大宮−浦和35,059名Jリーグ平成18年 9月10日
浦和−東京V35,080名Jリーグ平成20年 7月17日
日本−タイ35,130名W杯アジア三次予選平成20年 2月 6日
浦和−大分35,198名Jリーグ平成17年 9月10日
浦和−名古屋35,417名ナビスコ杯予選平成20年 6月 8日
浦和−広島35,658名Jリーグ平成17年 7月18日
浦和−川崎37,593名Jリーグ平成17年10月29日
浦和−広島38,682名Jリーグ平成19年 8月 1日
浦和−広島39,123名Jリーグ平成18年 9月16日
浦和−甲府39,494名Jリーグ平成19年 3月17日
浦和−新潟39,656名Jリーグ平成17年 7月 3日
浦和−京都40,657名Jリーグ平成18年 4月15日
浦和−アル・カディシア41,790名ACL準々決勝平成20年 9月24日
浦和−横浜FM43,129名ナビスコ杯予選平成18年 5月21日
浦和−C大阪43,815名Jリーグ平成18年 3月21日
浦和−FC東京44,400名Jリーグ平成17年 8月20日
浦和−G大阪44,609名ナビスコ杯準々決勝平成19年 7月 7日
浦和−名古屋44,425名Jリーグ平成18年 4月 2日
浦和−磐田45,025名Jリーグ平成19年 4月 7日
日本−コロンビア45,091名キリン杯平成19年 6月 5日
日本−香港45,145名東アジア選手権平成15年12月 7日
浦和−磐田45,253名Jリーグ平成20年 8月23日
浦和−大分45,831名Jリーグ平成20年 9月13日
浦和−FC東京46,951名Jリーグ平成19年 8月25日
浦和−新潟46,962名Jリーグ平成20年 3月30日
浦和−神戸47,325名Jリーグ平成20年10月18日
浦和−柏47,359名Jリーグ平成19年 8月11日
浦和−新潟47,755名Jリーグ平成19年 9月30日
浦和−札幌48,031名Jリーグ平成20年 4月29日
浦和−清水48,378名Jリーグ平成18年 9月23日
浦和−千葉48,952名Jリーグ平成18年10月 7日
浦和−東京FC49,218名Jリーグ平成20年 7月 5日
浦和−横浜FM49,800名Jリーグ平成17年 9月24日
浦和−大宮49,810名Jリーグ平成19年 9月 1日
浦和−柏49,981名Jリーグ平成20年 8月 9日
対戦カード観客実績試合の主旨試合日
浦和−川崎F50,134名Jリーグ平成18年10月21日
レッズ対レッズ歴代選抜50,170名福田正博引退試合平成15年 6月15日
浦和−FC東京50,195名Jリーグ平成18年 8月12日
浦和−清水50,289名Jリーグ平成15年 5月 5日
浦和−大宮50,437名Jリーグ平成17年 7月 9日
浦和−川崎F50,531名Jリーグ平成19年 4月21日
浦和−千葉50,643名Jリーグ平成17年 5月 8日
浦和−大宮50,997名Jリーグ平成20年 4月20日
浦和−川崎51,168名Jリーグ平成20年 7月21日
日本−バーレーン51,180名W杯アジア三次予選平成20年 6月22日
浦和−鹿島51,195名Jリーグ平成15年11月29日
浦和−G大阪51,249名Jリーグ平成17年 4月 9日
浦和−城南一和51,651名ACL準決勝平成19年10月24日
浦和−横浜FM51,829名Jリーグ平成19年 5月27日
浦和−千葉52,008名Jリーグ平成20年 5月 6日
浦和−フェイエノールト52,247名さいたま市杯平成15年 6月 4日
浦和−名古屋52,314名Jリーグ平成19年10月28日
浦和−横浜FM52,582名Jリーグ平成18年11月11日
浦和−FC東京52,646名Jリーグ平成16年 6月26日
浦和−鹿島52,789名Jリーグ平成17年 3月 5日
浦和−G大阪53,287名ACL準決勝平成20年10月22日
浦和−横浜FM53,583名Jリーグ平成20年12月 6日
浦和−鹿島54,450名Jリーグ平成20年 4月13日
浦和−名古屋54,482名Jリーグ平成20年 3月15日
浦和−清水54,709名Jリーグ平成20年11月23日
浦和−大宮54,774名Jリーグ平成18年 4月29日
浦和−磐田54,883名Jリーグ平成17年11月26日
日本−ウズベキスタン55,142名W杯アジア最終予選平成20年10月15日
浦和−G大阪55,258名Jリーグ平成19年 5月13日
日本−バーレーン55,442名五輪アジア最終予選平成16年 3月14日
浦和−名古屋55,476名Jリーグ平成17年 5月 1日
日本−ベルギー55,975名W杯予選リーグ平成14年 6月 4日
浦和−鹿島56,070名Jリーグ平成16年 5月 5日
浦和−清水56,368名Jリーグ平成19年11月18日
浦和−磐田56,512名Jリーグ平成18年 3月11日
浦和−鹿島56,982名Jリーグ平成18年 5月 7日
浦和−G大阪57,050名Jリーグ平成20年 5月17日
浦和−バルセロナ57,143名さいたま市杯平成17年 6月15日
浦和−横浜FC57,188名Jリーグ平成19年 3月 3日
浦和−千葉57,440名Jリーグ平成19年 5月 3日
J-East − J-West57,496名JOMOオールスター平成14年 8月24日
浦和−インテル・ミラノ57,633名さいたま市杯平成16年 7月27日
浦和−甲府57,781名Jリーグ平成18年11月23日
浦和−磐田57,902名Jリーグ平成14年 7月13日
日本−スコットランド58,648名キリン杯平成18年 5月13日
浦和−セパハン59,034名ACL決勝平成19年11月14日
日本−北朝鮮59,399名W杯アジア最終予選平成17年 2月 9日
浦和−横浜FM59,715名JリーグCS平成16年12月11日
日本−パラグアイ59,891名キリン杯平成15年 6月11日
日本−オマーン60,207名W杯アジア一次予選平成16年 2月18日
浦和−横浜FM60,553名Jリーグ平成13年10月13日
ブラジル−トルコ61,058名W杯準決勝平成14年 6月26日
日本−バーレーン61,549名W杯アジア最終予選平成17年 3月30日
日本−アルゼンチン61,816名キリン杯平成14年11月20日
日本−イタリア61,833名キリン杯平成13年11月 7日
浦和−鹿島62,123名Jリーグ平成19年11月24日
浦和−G大阪62,241名Jリーグ平成18年12月 2日


 今年(薄桃色)と昨年(緑色)の分布からして、レッズの観客動員力低下は明瞭である。レッズ主催試合のうち、観客動員50,000名以上の試合はほぼ同数である。ところが、観客動員55,000名以上と閾値を上げると、差が歴然とわかってしまう。昨年の 6試合に対し、今年はわずか 1試合にとどまった。

 この表では、観客動員45,000名未満の試合は基本的に除外しているため、充分な比較になりにくいとはいえ、ナビスコ杯での観客動員も落ちている。トーナメント戦で負ければ後のないACLにおいても、準々決勝時点ではややさびしい数字だ。

 観客は今年のレッズをよく見抜いていたといえよう。来年はACLに参加できないから、状況はさらに厳しくなる。もっとも、一昨年などはJ1初優勝への期待が高まっていたがゆえの高水準、昨年はその余韻のようなもの、来年こそレッズの正味の地力が試されるのかもしれない。45,000〜50,000名動員の試合数は伸び続けているから、いちおう好材料がないわけではない。また、レッズの観客動員が埼玉スタジアム輸送を担う埼玉高速鉄道の経営に与える影響も気になるところだ。

 埼玉高速鉄道といえば、大宮が埼玉スタジアムから撤退したため、少なからぬ減収要因ではないかと危惧される。観客動員力がレッズとは懸け離れているものの、需要の下支えをしていたはずで、大宮主催試合の存在は決して軽くなかった。本拠地完成による当然の措置ではあっても、例えばレッズ戦などで埼玉スタジアムでの主催試合を残してくれないものか。大宮はせっかくJ1残留を果たしたというのに、これではいささか有難味が薄い。

 日本代表戦は、レッズ以上に観客動員力が低下している。最高動員はウズベキスタン戦の55,142名(W杯アジア最終予選)で、パラグアイ戦に至っては27,998名(キリン杯)という信じがたい数字が出ている。これには日本代表の人気低下に加えて、埼玉スタジアムの立地が嫌気されているという面もあり、かなり苦しいところである。ひょっとすると、埼玉スタジアムは日本代表観客の人口重心から遠いのかもしれない。

 来年はアジア代表を懸けた正念場、どのスタジアムであっても観客動員が伸びてほしいと願わずにはいられない。勿論、埼玉スタジアムが満員になるほど観客動員があり、埼玉高速鉄道の収入が伸びれば、「鉄道ナショナリスト」の筆者としてはおおいにうれしいのだが。





元に戻る





このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください