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■2004年03月13日(土)
祝 九州新幹線開業!!
NHKのニュースで「リレーつばさ」なんぞという言い間違いもやらかしていましたが…とにもかくにもおめでとうございます。この週末の「NHKのど自慢」は桜島町からの放送だそうで。まことにタイムリーですね。…嗚呼鹿児島行きたい。
▽移動距離が…
しばらくHPの更新をサボってしまったが…。その間、いろいろ移動していた。3月に入ってから、4000キロぐらいは移動しているのではないだろうか。まずは3月5日(金)、早朝に18きっぷで旅立った。仙台→岩沼→いわき→郡山→会津若松→只見→小出→長岡→柏崎→吉田→新潟→とたどり、「ムーンライトえちご」で新宿へ。五反田から乗り換えて東急池上線や多摩川線を堪能し、蒲田から京急蒲田まで歩いて羽田空港へ。
本来の目的はこの「羽田→高知」で、夏に高知によさこい踊りをしに行く下準備に出かけたのである。18きっぷの旅はオマケ的要素が強かったとは言え、いろんなことがあった。追い追い、旅行記などにしたためたいと思う。羽田→高知線はANAに乗ったのだが、「期間限定」とかで機内サービスのジュースに「ゆずジュース」があったのが嬉しかった。私の仲間内では高知と言えば芋けんぴとゆずジュースである。季節風が強かったのと、羽田空港の順番待ちで遅れてしまったが、快適なフライトだった。到着した高知はなんと5℃。南国土佐をイメージして行ったのだが、とんでもない話だった。
風が強く、肌寒い高知を合同チームのスタッフ面々とうろうろ歩き回り、これまた滅多にできない体験を数々させていただいた。一方で、土佐電鉄の電車に目は釘付けであった。方向幕はLEDに換装されているし(ハートラムは幕のままだったが)、車内にはLEDのボードが設置されて次停留所表示や運賃表示をするようになっていた。少なくとも去年の夏まではこんなハイテク機器はなかったし、一昨年の夏に高知に行った折には両替機もなかった気がする。バリアフリー志向の流れか、まぁ、利用しやすくなったことは確かで、いいことではある。
もちろん飲み会もきっちり参加し、日曜日のJASで羽田へ。羽田空港でラーメンを食べたら1000円以上したのにびっくりした。一度やってみたいと切望していた「Suicaで東京モノレールに乗る」課題もクリア、「はやて・こまち19号」で帰仙し、相変わらずのバイトにいそしんだ。
さらに。3月9日(火)、とあるつながりでお世話になった中学校の卒業式に出席した後、夕刻のJASで帰省。思い付きに近い帰省だったので、やるべき仕事は半ばほったらかしのままである。市営の空港特急バスで仙台空港に乗りつけ、18時20分発のJASをスカイメイトで搭乗手続きしたまでは良かったのだが…。なんと機材故障。福岡から飛んでくる便を待って、その折り返しで運航する旨の案内が流れた。「新しい出発時刻は午後8時30分を予定しております…」どうも私は仙台空港で待たされる運命にあるらしい。19時45分発のANK便もあるにはあるのだが、満席との案内だったので諦めた。
空港ビル内で使える「お食事券」が配布され、当該便に乗る予定だった乗客がどっとレストラン街に繰り出した。おかげでお店は大変そうだった。私も超過分「29円」だけ支払って豪華な夕食にありつけた。しかし20時30分発となると…仙台から福岡までの所要時間がだいたい2時間。福岡空港の発着可能時間帯をぶっちぎってしまう。もちろん、その辺は調整した上で飛ぶのだろうが。それよりも、仙台〜福岡線は東北と九州とを結ぶ幹線であるため、福岡からさらに九州島内各地に向かう客も多い。22時半では、長崎や熊本方面への乗客は厳しいのではあるまいか。空港のそこかしこで、北部九州訛りで電話をかける人の姿が見られた。
結局、福岡からやって来た機体の折り返しで20時30分過ぎに離陸し、22時10分過ぎには到着した。この便が着くまで空港を開けておかなければならないわけで、その分の負担も恐らく大変なものになるはずだ。それもあって、よほど急いだのだろう。機内でも、フライトアテンダント達が福岡到着後の旅程の相談に乗ったり、機長の放送でも「何かございましたら地上と交信して手配いたしますのでお気軽にお申し付け下さい」というくだりがあった。迷惑な話ではあったが、ある意味ではいい体験だった。
帰仙は3月11日(木)。友達と昼過ぎに約束をしていて、それに間に合う…というわけでもないのだが、10時20分発の便の後が夕方で、バイトに間に合わない。10時20分発のJASに目星をつけて空港に行ったら、「満席」。さぁ困った。バイト先の同僚に電話をかけたがまだ寝ているようで出ない。…ん。そうだ。ダッシュでスカイマークのカウンターへ。10時30分発の006便が「残席わずか」表示になっていた。これで羽田まで行って、新幹線に乗り継げばバイトには余裕で間に合う。友達には「博多通りもん」でも買って行って謝ろう…。
ただこの時、福岡空港の上空が悪天候に見舞われていたらしく、各社の到着便に軒並み遅れが生じていた。スカイマークも同様で、結局出発時刻が11時になってしまった。まぁ、大丈夫だきっと。第3ターミナルの一番端っこから出発し、羽田ではやたらタクシイングしてバス連絡。またしてもSuicaでモノレールに乗り、浜松町へ。浜松町手前でようやく浜松町かぁ…と、下を走る線路を見下ろすと、何もないところで内回りの山手線205系が停車している。運転抑止!? 浜松町駅の新幹線特急券自動販売機で仙台までの自由席特急券と乗車券を購入し、ホームへ。運転は再開されていたが山手線はATOSの表示に「時刻」が出ていなかった。
先に山手線内回りが来たので山手線に乗ったら、ドアが閉まる寸前に京浜東北線の南浦和行き快速が向かいのホームに滑り込んできた。げ。快速は新橋・有楽町ノンストップである。新橋で見事に追い越されてしまった。東京駅で駅弁を買い込み、あたふたと東北新幹線ホームへ。残り少なくなった200系の「やまびこ57号」盛岡行きに乗車。仙台までおよそ2時間。…あぁ疲れた。
▽OBの独り言
高校時代にお世話になった同好会がある。別に名前を伏せるつもりはないが、まぁ、積極的に名指しで非難することでもないので、いいとしよう。18きっぷを多用した旅行企画など内容盛り沢山で、私もだいぶ勉強させていただいた。私が胸を張って「鉄道ファン」を自称できるようになったのも、この同好会があったからこそである。…で、とある知り合いから聞いたその同好会の鉄道関係の最近の評判。「金ないとついていけん世界になっとぉ」…少なくとも私は、言い得て妙、と思った。また曰く、「金持ちの自慢大会」。…痛烈である。
お金をかけずに研究して楽しむ、という姿勢が薄らいできているのかも知れない。もちろん方針が転換していくのは発展ともとれるわけで、そのこと自体は一概に善悪を決められるものではない。しかし、私個人としては、一抹の寂しさを感じてやまないのである。某鉄道誌の読者投稿欄でも数年前に議論されたことがあったが、何が何でも鉄道、何が何でも18きっぷ、などと言うつもりはない。私とて新幹線や飛行機の利便性は認めるところであり、現実それを利用せざるを得ない状況にある。もっとも、これは旅行を楽しむと言うよりは移動手段に使っていると言うべきだろうが。
ここからは一般論である。あるいは、世の中ケチケチ旅したり、「お金をかけずに」趣味を楽しむのはもう流行らなくなっているのかも知れないが…。イベントが多発され、それに踊らされる「マニア」と称される人々の姿…。そういったニュースを目にするたび、私はなんとも言えない感覚に襲われる。私の感覚からすれば、鉄道なりバスなりの交通機関の本来の姿はブームに左右されるものではないと思う。雨の日も風の日も雪の日でさえも休まず運行される列車の姿が、華々しいイベントの場だけで想像できるだろうか。もちろん経営的な問題もあろうし、記念イベント、大いに結構だろう。しかし、そういった場にだけ大挙しておしかけ、その記録を自慢しているだけでは、与えられたものを評価している存在でしかない。
あれこれ言ってきたが、あくまでもこれは私の主観による私の考えである。異論も多々あろう。各々の立場もあるわけだし、特定の人物や団体に対する誹謗・中傷の意図は全くないことを明記しておきたい。それはさておくとしても、私自身は、趣味の対象について、改めて考え直してみるいい機会だと思っている。
▽方向幕盗難事件
仙台空港でJAS便の搭乗開始を待っているときに流れてきたニュース。JR東日本の特急型車両の側面方向幕が「マニア」の少年達によって盗まれた、というものである。背後にはそれを手引きしていた「大人」がいたそうで、まったく嘆かわしい話としか言いようがない。「ムーンライトえちご」485系などの側面方向幕は裏側がトイレになっており、このトイレに入って合鍵を使えば簡単に盗めるものである。この種の事件は結構あって、側面に差し込む「サボ」が盗難に遭ったり、似たような側面方向幕の機器を破壊して持ち去る輩がいたり…である。
動機について容疑者が「珍しいものだから欲しかった」と供述しているのだそうだ。ガキである。アホである。こんなのは鉄道マニアの風上にも置けないどころか、社会的に最低の人間である。先ほども少し述べたが、金をかけて珍しいものを自慢する姿勢には私は賛成できないし、そもそも盗んでまで欲しいなどと言い出すようでは狂っているとしか言いようがない。
部品の放出イベントなどは結構開催されており、それによって、特に思い入れのある部品を手に入れ、愛蔵するのはまだいい。「投資」目的でそのようなものを手に入れ、転売したりする輩もいる。そのような感覚の果てに、このような盗難事件があるのではないかと思う。偏執狂的な、社会常識をも失念したような人間が「鉄道マニア」としてニュースのネタになるのはもうごめんだ。
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