このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
京都市営地下鉄烏丸線には、”鞍馬口”という駅がある。
でも、ここは鞍馬じゃない。
駅のホームにも、「ここから鞍馬へは行けません」という張り紙があるのを
僕は見たことがある。 きっと鞍馬へ行くのにこの駅で降りてしまう乗客が
多いのであろう。
同じことがJR西日本山陰線の”丹波口駅”にもいえる。
もちろんここも丹波(京都府亀岡市あたり)じゃない。
これを説明するには天正19(1591)年まで時を遡らなくてはならない。
当時、豊臣秀吉が長い戦乱で荒れた京都の町を整備したが、その都市整備の
一環で、京都の町を外敵から防御するため、全長23kmもの
御土居
といわれる土塁を築き、
京都の町を囲んでしまった。
それで、何箇所かの諸国への出入り口が設けられ、それらが”○○口”というように
呼ばれたため、現在も”鞍馬口・丹波口・荒神口”は地名としてその名残を伝えている。
だから、”鞍馬口駅”は鞍馬ではないが、鞍馬への出入り口があったところ、
”丹波口駅”は丹波ではないが、丹波への出入り口があったところと理解しなければならない。
でも、今となってはややこしいかな。
京都市営地下鉄 烏丸線 鞍馬口駅
JR 西日本 山陰線 丹波口駅
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