このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

広島・松山旅客フェリー
(松山〜呉〜広島)

松山・三津浜港にて

 中国地方の中心都市・広島と、西四国の中心都市・松山を3時間で結ぶフェリー。割に利用者は多い。また、途中寄港地の呉は、戦前には海軍の鎮守府や軍需工場が置かれていた街で、現在も海上自衛隊の基地がある。
抜け道はどこ?
 この航路の最大の見所は、何と言っても音戸の瀬戸だろう。あちこちに点在していた島影が、いつの間にか切れ目が見えなくなり、船が陸地に向かって真っ直ぐ突っ込んでいくような状態になる。抜け道らしき水路も見あたらず、どうなるのか少し不安になり始めたころ、赤いアーチ橋の上端が見えてくる。
 やがて船は速度を落としはじめる。幅わずか70m程の瀬戸は、列車で言うならば単線区間である。向こうから船が来ていれば、当然のことながらこちらは待機することになる。
 やってきた対向船とすれ違い、汽笛を交わしてからゆっくりと瀬戸に入っていく。両岸には陸地が迫り、ほとんど幅に余裕がない。海沿いの道を歩く人の表情までもがはっきりと分かるくらいだ。フェリーは瀬戸の中央を、ゆっくりと、慎重に進んでいく。船長はじめ乗組員の緊張が伝わってくるかのような進み方だ。
音戸の瀬戸 下は音戸渡船
 やがて真っ赤なアーチ橋をくぐる。橋のたもとには船着き場があり、橋がかかっている今も渡船が元気に走っている。私の乗ったフェリーのすぐ後ろを、元気に渡船が横切っていった。
 瀬戸を抜けると、遙か前方に灰色の船がかたまって見える。自衛艦というものは、何度見ても独特の感じを与えてくれる。この日は祝日だったせいか、どの船も日章旗で飾られており、これもまた変わった印象を受けた。
 埠頭使用の順番待ちでしばらく待機してから呉に入港。慌ただしく下船車と人を下ろすと、すぐに出航した。沖合には次の船がすでに順番を待っている。どうやら呉港の混雑ぶりは相当のようだ。大型フェリーの着ける埠頭が一つしかないというのが理由のようだが、もう少し何とかならないのだろうか。
すれ違う僚船 後方は巨大外航船?
 呉から広島までは、陸地に近い所をゆっくりと航行する。反対側には江田島が広がっている。行き交う船の数もかなり多くなっている。フェリーの何倍もの大きさの貨物船も、何隻も見かける。さすがは貿易港・広島だ。
 前方にビルの固まった街が見えてきた。広島だ。広島を訪れるのは二度目だが、海から上陸するのは初めてだ。新幹線や道路からとは違うアプローチは、知っているはずの街を新鮮なものに見せてくれる。
 定刻よりやや遅れて接岸。これから先の予定にワクワクする気持ちを押さえながら上陸。路面電車も、港も、前に訪れたときと変わっていない。
 駐輪場にバイクを入れ、宇品駅に向かって歩き始める。えっ?何をするつもりかって?そりゃああなた、広島に来てすることと言えば決まってるじゃあないですか……。
 頭の中でお好み焼きが湯気をあげた状態で、私は路面電車に乗り込んだのであった……。そうそう、「広島じゃけん」も忘れちゃあいけんよ!たっぷりと食べんさい、飲みんさい!とってもうまいけん!


このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください