このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください





そのⅠ   石岡(キハ432)玉里





 常磐線で石岡に到着したまさにその時、鹿島鉄道のホームでは元夕張鉄道のキハ714 が車庫にとりこまれるところだった。この車両の全景を撮れる機会は稀なだけに残念だが、そんな好機に恵まれるとはもともと期待していなかったのだから、潔く諦めるしかない。ホームから元国鉄キハ07系キハ600 の写真を撮っているうちに、元加越能鉄道のキハ432 単行が入線してきた。前面二枚窓半流線型のいわゆる湘南型である。車体は小ぶりなもので、乗りこんでみるといささか狭く感じられる。

キハ432車内
キハ432車内


 車内を撮影していると、老媼から記念写真を撮ってほしいと頼まれた。曰く、鹿島鉄道に乗って女学校・大学・勤務先に通ったのだそうだ。おそらく古稀前後の年回りのようで、当時大学に通ったというからには、沿線の名家に連なる才媛と見受けられる。かような方の廃止を惜しむ心情はほんものであろうし、またかような方に見送られるならば鹿島鉄道にとっても本望に違いない。

 鉾田行のキハ432 は石岡を出発し、石岡南台・東田中とつないでいく。(おそらく中古と思われるが)PC枕木が敷かれた線路の保守状態は悪くなく、軽快に進んでいく。沿線には新興住宅地が広がっているものの、利用者の動きは乏しい。あっけなく玉里に到着、まずはここで下車してみる。

玉里駅
玉里駅(奥が石岡方面/構内踏切上から撮影)





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