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北海道中記(後編)
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5日目(3月28日(火))

引き続き、民宿「我家」
 8:08Zに起こされた。飯の時間だ!!急ごう。
民宿  「我家」    の朝食
解説
☆ご飯・・・朝食も3杯食べる! 
☆お茶・・・やっぱこれっす
☆漬け物・・・梅×1 瓜×3
☆みそ汁・・・ジャガイモと豆腐の。「豆腐は水がいいから美味しいよ」
☆生卵・・・ご飯の友。茶色くて小さい。
☆オクラ・・・オクラのぶつ切りの上にのりが振ってある。
☆たらこと山菜漬け・・・たらこはミディアムレアだそうである。
☆焼き鮭・・・小さいけど小口切りで厚め。
 ごちそうさまでした。おなかが一杯になったところで旅支度をし、宿を出ることに。出がけにおじさん 特製の鹿の角で出来た「我家」の字の書いてあるキーホルダーをプレゼントされました。

健脚商売其の弐
 よせばいいのに・・・観光センターに行ってバスがあんまりなくてレンタサイクルもシーズン的に やってないといわれたので短絡的に7㎞に道を歩くことを選ぶとは・・・しかもフル装備で。どうも 摩周と屈斜路の両湖に行くような欲張りなことは出来ないらしいので、近い方の屈斜路湖へ、道の両側 には延々と白樺の森が続くばかりである。人の気配0。途中、雌の鹿が道を横切っていった。ゴメンナサイ 昨日食べちゃった。


 気が遠くなる・・・ほど遠かった。ホント。湖が見えてきたときはマジ嬉かッたっす!(体育会系風) 湖面のほとんどが凍っていてその上に白い雪が降り積もっていてまるで大平原である。これを見られた だけでも歩いてきた価値有ったかな?
 砂湯というところまで行くと観光土産屋があってその周囲には白鳥がわんさと群がっている。そういえば 、この湖、クッシーが出るそうなんですねぇ。土産物店ではクッシー関係のものが結構たくさんあって ご多分に漏れず我々も「名物クッシーまんじゅう」なるものを買ってしまいました。それにしても ここの白鳥、ずいぶんと人になれて居るんだなぁ。
 帰りのバスに乗って一路川湯温泉の駅へ・・・と思ったら、このバス、ただの路線バスではなかった。 旧式の観光バスに降車ボタンを付けた変なバスで「定期観光バス」と銘打っている。このバス、途中、 硫黄山と言うところに寄って15分ほど停車した。その間中外に出ても自由である。この硫黄山、その 名の通り硫黄臭い。あんまり近づきすぎると臭くて死ぬらしい。川湯温泉はこの山のおかげであるんだろう。

森と湖と火山の国立公園へ
 14:20川湯温泉駅に戻ってきた。ここから網走に行く列車は17:08が次だそうだ。ゆっくり 待とう。駅のそばに「川湯温泉簡易郵便局」が有ったので、暇つぶしに葉書を書く。駅前には件の郵便 局と雑貨屋、宿屋が有ったッきりである。まことに閑散として居るが、おなかが減ったので店でラーメン を買い、その店のストーブにかかっていた薬缶のお湯で食べた。駅には写真のパネルか何かが沢山掛かって いる。その中のひとつに去年の夏の「青春十八切符」ポスターがあった。何でかなと思ったら、ポスターの 駅はここであった。キャッチコピーは「ああ、ここだ。と思う駅がきっとある」だったが、まさに 「ああ、ここだ。」である。夏と冬では外の景色が全然違うので気づかなかったのだ。
 とにかく、待ち時間が長いので駅の周りをぐるぐる。この駅も昨日の喫茶店のように事務室を改造して レストランにしてあるが今日は休みらしく、誰もない。でも、待合室のストーブは赤々と燃えて暖かい。 ワタは靴下を脱いで乾かしている。外を見て回っておかしな看板を見つけた。これがまた、考えれば 考えるほどおかしな文面なのである。
ホ−ム側
「神秘の摩周湖※噴煙の硫黄山※大自然の庭園
 美しい日本と私が自然を求めている ようこそ川湯温泉にお越し下さいました。」
外側
「森と湖と火山の国立公園へ
 観光の基地、川湯温泉は硫黄山と屈斜路湖の中間にある温泉で、火山高原の至るところから温泉が 湧き出し、諸条件を具備したこの公園に美しい日本と私が求めている。」

 日が沈んできたら急に寒くなって来たので待合室のストーブで暖をとっている。壁には何故かモノクロの 横綱土俵入りの写真。そう。川湯温泉は横綱大鵬の故郷なのだった。
 そろそろ列車のくる頃だとホームで待っていたら、反対側から列車がやってきた。時刻表には 載ってない。ノロッコ列車の回送だ。この駅でこれから乗る列車と交換するらしい。やがてこれから乗る キハ54-516がやって来た。
「ああ、ここだ」 ノロッコ号 キハ54-516
 この後あんな事になろうとは・・・

緊急事態発生!
 17:25分頃、キハ54-516が鹿をひいた模様。
 「ガリゴリゴトゴトオォ!!」(非常にいやな感じの音)
ワンマン運転手は後ろの扉から電話に向かって走る走る。・・・数分後、帰ってきた。点検している。 と、前の扉から乗ってしまった。とりあえず、止まってしまったエンジンをかけ直すが、どうやら前 エンジンが損傷したらしく五分くらいかかってもダメ。仕方なく1エンジンで走り出す。

 網走には10〜20分遅れて着。鹿に当たったこの車両は点検するらしい。網走にはこれから食べる ような所は無いから、切羽詰まってミスドで晩飯と相成ってしまった。オホーツク10号の出発まで あと3時間半、こんなに粘ったのは後にも先にも後一回くらいのものである(今現在)。
 21:29網走駅まで戻ってオホーツク10号が来るまで待っている。21:32発普通知床斜里行 というのが出ていった。この次はもう22:20のオホーツク10号だそうだ。
 乗車。ホームに流氷が置いてあったので名残を惜しんでペタペタさわってきた。2号車禁煙自由席の 端に陣取って寝床を作る。2号車と3号車の間に増21号車という変なのが付いた6両だ。友人から メールがあって、電話する。どうやら有珠山という山が北海道にあってそれが噴火しそうである。 あのあたりは帰りに通るのでどうなる事やら。

 23:31消灯。程なく列車が停止。鹿の群が線路を横切っている。

6日目(3月29日(水))

「動く待合室」作戦
 雨・・・かな?天気が良くない。

 朝のひととき、魅惑のジェット噴射をお楽しみ下さい。
「プシュシュシュシューッ!!!!」
(洗面台の水と湯がなくなってエアーだけが出てる音)

 今日は札幌と小樽をみようと思いますが、6:30着では早すぎるので時間つぶしをしようと 思います。どうしようかな?と思って時刻表(注;1999-9)をみていたら、良さげなのが。これだ、 札沼線に乗ろう!そういうわけで、朝食を買い込み、ロッカーに荷物を入れ、五番線の石狩当別行き に乗りました。車両はキサハ144-102、50系の残党、2+1の変なBOX付きであ〜る。
 この札沼(学園都市)線、昔は遙々留萌本線は石狩沼田まであったそうなのだが、何せ地図をみれば 分かるとおり、函館本線と並行している。当然ながら早々に赤字となり、新十津川までとなってしまった。札幌 に近い方はまだ都市近郊のベッドタウンだが新十津川の方はかなりやばいらしい。
 それはさておき、7:47石狩当別着。でもこの駅には用はない。折り返しましょう。それにしても 隣の車両と車内放送が1秒ぐらいずれていてエコーのようだ。貫通路は雨漏りしてるし、前3両は ドラえもんに占拠されている。なんなんだ?帰り、食事しながら。窓の外は雪雪雪雪雪!
 だんだん人が多くなってきた。動く待合室、暖房のかけすぎで暑い。北海道人は寒がりだ。こちら の駅は立派な壁付きの対向ホームが多いが、屋根はあんまり付いてない。そうこう言ってるうちに 動く待合室作戦終了。再び札幌に降り立った。
 札幌の雨をついて北海道庁へ。丁度開館したところのようだ(大体九時位)。いい感じの館内。 まだ道庁で使っている部屋もあって、そこは見してくれない。スタンプがあったので押しておく。 それにしても北海道で観光客が行きそうな所にはどこでもスタンプが有るなぁ・・・。それから、 時計台の内部も見学をして、札幌はこれくらいかな?

俺の小樽は港町
 函館本線にに乗って一路小樽へ。札幌駅の時刻意表を見て驚いた。小樽に特急が走ってない! なんと言うことだ、今までずっと「北海」が走ってると思ったのに・・・(十年以上前の知識)。 そういえば、函館で「おおぞら」「おおとり」を見た記憶がない・・・。なんと言うことだ! 北海道は変わってしまった!
 それに追い打ちをかけるようにやって来た電車は新車のロングシートであった・・・。北海道 だけにはロングシ−トは無いって信じてたのに!Zeroはカルチャーショック(ジェネレーション ギャップ?)のあまり、ワタに当たり続けたのだった。
 40分後、小樽到着。こうなったら食って気を紛らわせよう。駅構内のラーメン屋に入って、 Zeroは「漁り火ラーメン」というイカの入ったみそラ−メン。ワタは醤油ラーメン大盛りを食した のでありました。割と美味しかったと思ったのですが、九月に再訪したときには店はありませんでした。
 その後、郵便局で絵はがきを買った後、運河沿いに西へ。意外と運河も見所って場所は短いもんだ。 尽きるところまで行って辿り着いたのが小樽交通記念館。うわっ、マニアの世界だ。何だか高タカが 喜びそうなワールドが広がっている。うわっ、ツアーらしき子供の群が押し寄せて来るぅぅぅぅ! それだけではない。2Fは自動車の展示か何かのコーナーもある。昔のスカイラインはかっこいいなぁ。 外には鉄道車両がゴロゴロしているンだけど、何せこの季節だから雪だらけ。雪をかき分けながら 見学する事に。
 さーっと回って外にでて、次は日本郵船の小樽支店と小樽市博物館。郵船は良い建物でした。 何か内装が品のいい豪華さだったなあ。それにしても、ここのスタンプ、かなり精密に出来ていて ピカ一でした。そっくりですよ。博物館の方では熊が寝ていたのでそっとしておきました。
 運河に沿って歩いて、その後では岸壁の先の方まで歩いて行ってみた。運河沿いの歩道は犬の散歩道 になっているらしく、犬の落とし物がたくさんあって、困った。岸壁に行くと、とてもとても人気が なかった。なんか寒々しくて倉庫の陰からコートを着たロシア人が出てきそうだ。鳥と沢山記念写真を とっておいた。

"Made in Heaven"

 倉庫街を歩いていたらおもしろい店があった。「小樽ナニコレ貿易」という。よさ毛が沢山生えて ぼうぼうである。ついついくだらん物まで買ってしまった。お腹が減ったなと思ったら、同じく、倉庫 改造のレストランもあったので、我々は「ドンキー」でハンバーグを。一緒に地ビールを飲んだら なかなか旨かったぞえ。
 食事の後は夜の運河沿いに散歩をする。運河は夜景がきれいだな。それに夜だと足下に有る犬の 落とし物も目立たないしね。さて、そろそろ札幌に戻ろうか!
昼間の小樽運河。
雪で地面がかなりぬかるんでいた。
さすが、夜景はきれいだ!
悪い知らせ
 札幌に戻って「利尻」が来るまで2時間ほど待つ。時刻表を見ると、「利尻」がいつの間にか 急行から特急になっていてビックリした。待つ場所は駅の中のベンチが埋まっているので、「利尻」 が来る一番ホーム。今日は暖かいしこの駅は屋根・壁付きだから寒くないんだ。
 クハ711-1という、、赤地にクリームの帯の電車が来て、停車している。今回、こいつに乗る機会が ついぞ無かった。
 改札でイヤな話を目にした(?)。大きな液晶ディスプレイがあって「お知らせ」をしていたのだが 、これが 今日函館へ行く夜行の運休を知らせる物だったのだ。例の有珠山の地震の影響だろう。函館方面への 旅行の中止も勧めていた。しかし、勧められても困る物は困るのであって、あさっての昼の間に、札幌 から青森まで戻らないと我々は帰れないのである。さて、どうしたものかなぁ。
 有珠山の麓をはしる夜行のうち、北斗星だけは運休しないで小樽を迂回させて走らせるようだ。 いつもとは逆の方向へ出発していった。おかげて普通小樽行きが詰まってなかなか出ていかない。 もしかすると、あさっては小樽周りで行くしかないのかな?普通しかなかったらどうしよう・・・。

7日目(3月30日(木))

北を目指す者達
 特急網で結ばれている北海道も稚内までは急行「利尻」「宗谷」しか走っていない・・・というのが 我々の認識だったが、乗ったのはキハ400ではなく、キハ183だった。しかも、ついでに特急に なっていた。先日のダイヤ改正で急行型は消え去ったようである。
 札幌のホームでは大変であった。実は待っていたホームが違ったり、凄い数の人が乗ってきたりと ・・・旭川ではガラガラだったことを見ると、岩見沢あたりの人がホームライナー代わりに使っている のではないだろうか。

 キハ183 500は一番前(下りでは自由席なので一番後ろ)の席に座ったので、目覚めたらそこには 大パノラマが広がっていた。
 着いた。
 Zがバスの時刻を調べてきた。始発は8:10だ。時間があるから、そばを食べる。ラジオを聴いて 時間をつぶす・・・有珠山の周りには断続的な地震に見舞われている。室蘭本線は洞爺から伊達紋別 まで全休。小樽回りに代わりの臨時特急が走っている。
 バスの発車までタウンページで調べものとかして、時間をつぶしたり、ウロウロ。・・・ターミナルへ 。宗谷岬まで1215×2で¥2430だった。まぁ、向こう迄30㎞もあるんだから、高いとは 言えンだろう。片道で千三百といくらだから、往復で買うと安くなっている。
 今までの疲れがでたのかうつらうつらしながら乗っていると、50分ほどで宗谷岬に着いた。なんと、 我々以外にもこんなくそ寒いのにもかかわらず、何組かのグループが見学している。天気は切符の写真 とは全然違って、荒天。サハリンが見えなかったのが残念。気温は0度の辺りを彷徨っていて、風は 低気圧の影響か非常に強いので体感温度がとっても低い。雪に埋まった階段を降りて、オホーツクの 海水にさわった。とてもちべたい。
      帰りのバスを待つ。待合室(というより小屋)があり、内部は落書きだらけであった。着いてから 三十分ほどで、もうここを去る。えらい風だった。カモメが風に乗って空中で静止していた。

もう一つの「岬」(健脚商売其之参)
   駅に戻ってひと休みして、今度は徒歩でノシャップ岬を目指す。片道5㎞。計10㎞。こっからが 健脚人の世界。
 風は正面から吹く。大した雪ではないが風が地面の雪を吹き上げて、ピシパシ当たって寒いやら痛 いやら・・・。しかし一時間ほどで歩き通す。
 ノシャップは寒い。海でっかい。空は曇っていて、遠くの島(利尻・礼文)などは見えない。
 腹が減ったので、雑貨屋で賞味期限が今日の日付のパンを食した。こういうことは田舎ではありがち なことである。

 稚内駅の方まで帰ってきて、12時過ぎたからお昼にしました。確か、「大王」とか、そういう名前の ラーメン屋の座敷で食べました。
 この駅から隣の南稚内駅まで2㎞ちょい。さらに2㎞でクラーク書店(妹尾河童の本に載ってた北の 本屋)。14:08発の普通列車で一駅乗ってそっから歩くことにした。キハ54 506という、ステンレス に赤帯一本の列車が一両で乗せてってくれた。これ、川湯温泉で乗ったのとはイスが違う。転換クロスに なっている。北海道は広いもんだ。
 日が差してて、暖かい。クラーク書店が見えてきた。結構本はあるもんである。しかしながらワタの 探していたコミックの新刊は無かったようである。残念無念。
   南稚内の用事はこれだけであった。しかし、この南稚内、稚内市街が南に延びていること、また、 かつて天北線があった頃は分岐駅であったことなどから、有人駅である。構内の広さ、ホームも 3本あったりと、昔を思い浮かべることができる。車庫があるが、キハ54もここで寝るのだろうか? 駅舎には稚内に負けない立派なスタンプも備え付けられていた。

「地球は怒っている!」
 どうも、有珠山が噴火したのはそういうことらしい(笑)。
 夕食は、セイコーマートというここら辺ではちょっとお目にかかれないコンビニで買って、駅の待合 室で食べた。夕食の後は、風呂探しの冒険へと出発した。電話帳で調べたので、宝来一丁目の辺りだと いうのは分かっていた。昼間もそれとなく探してみたけど見つからなかった。それもそのはず、大通り の裏側でひっそりと営業していたのでした。名は「梅乃湯」と申す。大通りからじゃわかんないって、 この場所・・・。
 風呂は熱くて気持ちよかった。風呂場の脱衣所にテレビがついてて、東京ドームから中継のメジャー リーグ公式戦メッツVSカブスをやっていた。カブスが一点取った所まで見て、あとひかれつつも、 駅へ。
 ダイヤ改正でスーパー宗谷という、何ともスーパーな奴が出来たおかげで、サロベツ・宗谷・天北 が無くなった様だ。利尻も183系になったので・・・一番前の席をGET!これで明日の朝は展望が楽 しめることだろう。
 

8日目(3月31日(金))

幻の山線特急「北海」復活
   朝。特急利尻は岩見沢に停車中。走り出した。線路はひたすらまっすぐ。この車両は写真のように 前面展望が楽しめる。
 「え〜、まもなく〜後十分ほどで〜列車は札幌駅に〜到着いたしま〜す。」
 札幌駅に着いて、まず情報収集。どうすれば最も早く函館に着けるのか。海線の列車は室蘭行きの ライラックしか走っていないので、そこで行き止まり。東室蘭〜長万部間は前面運休だ。山線はと いうと、小樽回りの臨時特急が5往復走っている(以下、我々はこの列車を勝手に北海と呼称する)。 始発が8:31札幌発なんで、後一時間半もある。それにしても、函館まで5時間1分とはいくら 山線と言ってもかかり過ぎである。ダイヤが上手く組めないんだろうな。
 飯を食いながら待っていたら、ふと後ろを振り向くと長蛇の列が!!しかも、列はゴミ箱につっ こんでいて、訳が分からなくなっている。札幌駅のホーム容量も限界のようだ「北海」発車5分前にも エアポートが出発していった。
 ついに「北海」入線!と、どよめきが・・・。ドアがない!そう、普通車のこっち側にはドアはなく、 グリーン車のドアを通ってから普通車に行かねばならない。臨時列車の乗車位置なんて分かる訳無いじゃん! みんな、血相を変えて飛び乗っていきました。
   やっとの思いで乗った「北海」は普通列車よりも遅かった・・・。停止信号で止まる止まる。小樽まで、 日本海の海岸沿いを遊覧列車のごとくである。倶知安(左写真)を特急が走るのは一体何年ぶりなのだろうか。 札幌をでてから3時間、まだ山の中を彷徨っている。当初の予定、スーパー北斗2号に乗れば今頃は 函館を観光中なのになぁ・・・。ワタも退屈と疲れのあまり眠りこけてしまった。でも、この列車に 乗れて良かったこともある。列車の左に羊蹄山、右にはニセコアンヌプリがそびえ、白銀の両山を 車窓から(しかもスピードはゆっくり)飽きるまで眺めることが出来たのだ。う〜ん、眠り惚けてては いかんなぁ。
 長万部を過ぎてここは下り線。列車は山を軽やかにかけ下り、我々は火山の爆発を車内アナウンスで聞 いた(訂正;知った)。いよいよ噴火してしまった様だ。これから当分「北海」が走り続けるのだろうか。
 1時半過ぎに特急「北海」は函館に到着。嫌が応にも腹が減る。車内販売はなかったし、今回の旅では あえて駅弁を食わないことにしていたから、駅の飯屋へ走る。少し遅めの昼ご飯となった。ワタは醤油 ラーメン。Zeroはイ・ク・ラ・丼!
 時間がだいぶ遅くなってしまったので、遠出はやめて五稜郭見物に。市電に乗って五稜郭へ。街には もう雪がない。旅の間に北海道もほんの少しだが春になって来ているのだろうか。
 電停からしばらく歩いて五稜郭。この西洋式の城は意外にも高い石垣はなく、土盛りで作ってあった。 鉄砲玉を受け止める為らしい。海が近いので、カモメが堀に浮いている。変な光景だ。そばの五稜郭タワー で土産物を物色していたら、ワタはトドカレー(ホントにトドの肉が入ってる)に呼び寄せられ、レジの 方へ行ってしまった!
 土方歳三最後の地碑に行こうかと思ったら、雪ではなく、雨が降ってきた。これはたまらんし、時間も 押していたので、函館へ舞い戻る。

さらば冬の国
 17:15快速海峡10号1号車(最後尾オハフ50 5001)のシートに座って、発車を待つ。往きと違って 転換クロスだが、相変わらず、車内はドラえもんの支配下にある。と、ホームに「ドラえもんのオープニング テーマ」が流れるではないか・・・!!そして列車(5両編成・3号車はドラえもんカー)は発車した。
 19:03ついに青函トンネルを抜けて本州へ帰ってきました。・・・と、青森駅前の店は7時には 綺麗に閉まって居ります。食べるところがありませんので、ちょっと離れたDストアーに行って、 食べ物を買って、21:50のラ・フォーレ号東京行きまでバス待合室(暖房完備)で待つことに。

 この旅では敢えて雪の残る、それこそまだ冬の北海道に行ったのだが、この一週間でわずかではあるが、 まだ遠い春の気配を感じた。
東京ではもう桜が咲いたという・・・

・・・にわかに辺りがせわしくなる。バスが来たようだ。

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