このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


5日目 〜よ!あれが函館の灯だ〜


[復元された開陽丸]

50.画竜点睛を欠く

江差の町では復元された開陽丸が展示されていた。しかも併設「日本最古の海底遺跡」とあるではないか。
これはもう入るしかあるまい。頼もう〜。

「5時で終了致します」
ぐわん。後数分で「本日の営業は狩猟でございます」...おおぅ No 〜〜〜っ!!

今回のドライブで唯一逃した魚というイメージが強い。「あそこで寄り道しなけりゃなぁ」後悔の念にとらわれつつも、涙をのんで引き下がる。いいさ、これで次に来る目的が出来た・・・
「でも、次回まで開催してるの?」
気のせいか、なんだか MG-F が笑われた気がした。

51.最南端

江差の町を発った私は、そのまま海沿いに南を目指す。南の端「白神岬」よ。

と、その前に会社に電話しておこう。
何しろ同僚達には『行方:不明』としか連絡してなかったので、一応 Tel してみた。
「ちわす、じみぃっす。
 うん。まだ生きてる、生きてる。え、今?
 え〜っとここはねぇ・・・(ブツンッ)」
ピーピーピー。テレカ切れる。まっ、いいか、小銭も無いし。さぁ、受話器を置いて、素直に南端を目指そう。

松前城は日本最北にして最後の和式本格城郭(現在は復元の建築物だけ)である。松前で藩屋敷や城跡を見学しつつ、乳白色の夕空を見上げる。やばい。また雨が降ってきた。夜の雨には気をつけねば。視界が極端に悪くなるのだから。

 


[江差は御殿が建つほど鰊(ニシン)漁で栄え]

[全行程図]

52.よ!あれが函館の灯だ

午後6時過ぎ。
雨は段々と激しさを増し、風も出てきたようだ。右手の波涛がちょっと荒れ始めた。

松前をでて20分。ここまで来れば2〜3時間で函館入りできるだろう。どうやら月曜日の仕事には間に合いそうだ〜。
夕暮れから夜へと、風雨の視界は徐々に悪くなって行く。他の車のペースも目に見えて落ちていた。と、運転席の視界左上方に連なった沢山の薄明かりが見えてきた。

白神岬の西に位置する福島町は、竜飛崎からのトンネルの口に当たる。雨風に立ち篭める靄を縫って、光の列が少し高いところを、ゆったりと曲がりながら走って行く。恰も天駆ける1匹の龍のような、青函トンネルへ向かう特急、その車窓。
その幻想的なまでの美しさは、雨や曇りも満更悪く無いと思わせるに十分だった。

「おお、函館の灯だ。帰ってきたぞ〜」
それから凡そ2時半後の午後9時前。出発地函館に戻ってきた我々は、雨の中ホテルを探してチェックイン。たった5日間? 長かった北海道ドライブが、いま終わりを告げた。

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