このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


【時代劇考 -第1部-】
【時代劇考 -第1部-】#2   ポポンポンポン。ふたつ不埒な悪行三昧。   どこからともなく響く鼓の音。面をとった曲者の顔は目鼻立ちも凛々しく、威風堂々と   して手強そうだ。   しかし、勝手に他人の屋敷に忍び込んでおきながら、微塵も罪悪感の感じられない態度は   何だろう。そもそも着物からして理解できないセンスだ。金銀の刺繍に彩られた着物は、   さぞや値も張るだろう。家族が増えたばかりの君には、とても手に入るような代物ではない。   もっともあんなにド派手なもの、着ろと言われたって嫌だろうが。   でや〜!! ウ、ウワーッ・・・   ポポンポンポン。みっつ醜い浮世の醜い鬼よ。   あー! 喜三郎がやられた!!   「来月には2人目が、はい」   照れながら報告してくれた後輩の笑顔が目に浮かぶ。真面目な奴だった。お役目を第一に、   必要とあらば火の中へも飛び込む漢だったのに。見事な最期。   退治てくれよう鬼退治。   でや〜! だー!! うわー・・・また一人やられた。   たぶん怪我じゃすまない。とっても痛そうだ。   それにしても誰なんだコイツは。さっきから一人でわめき放題いい放題。夜中に忍び込んで   おいて、何が鬼退治だ! 鬼の面かぶってたのは貴様の方じゃないか!!   理解不能だ。こんな奴が一番危ない。まともじゃないんだ。   しかし君は警護の長を務める男だ。主君の城を守れないようでは、武士とは名ばかりか。   一族の長として、一人の男としてここで逃げ出すわけにはいかない・・・あ! イカン。   こっち向かって来た!!   あ、あ、あああ〜、グサッ!!   その刹那、君は思うのだ。「明日なら非番だったのに・・・ごめん、おさち」ガクッ、無念。 [ 続く ]

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