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【時代劇考 -第1部-】
【時代劇考 -第1部-】#4 少し振り返ってみよう。 誰もが寝静まる深夜に無断で他人家に忍び込み、勝手放題言い放題。ド派手な服装をして、 ストーカー顔負けに刃傷沙汰まで引き起こす。なかには葵の御紋を縫い付けた輩までいる。 「警視庁」とドアに描いた豪華高級車でやって来るようなものである。明らかに一般人では ないものの、たとえ警察と書いた手帳を見せられたって信用できない。子供だってしない。 まるで腰に刃物を差した演歌歌手同様の格好には、どうしたって恐さの方が先に立ってしまう。 「もし自分の目の前にこんな奴が立っていたら」と、考えてみるだに恐ろしい。なまっちょろ いホラーなど足元にすら及ばない。きっと身体が言う事を聞かないに違いない。 また、ときにこんな展開を経て成就する恋すらも時代劇にはあり、そこらの荒唐無稽なトレン ディードラマなんぞ赤子同様、ちょちょいのちょいだ。 いや、ドラマですらないのかも知れない。「時代劇」は進行に一定のパターンを持つ、連綿と 続く大衆剣劇が辿り着いた芸術的域の様式美なのだ。日本が世界へ誇るシステムであると言っ ても過言ではないだろう。人の世を表わす曼荼羅とも言えるかも知れない。 [おしまい...どっこい、時代劇考は更に続くのだった!!] 第2部予告: (第1劇)・・・第3の男(水戸黄門編) (第2劇)・・・奇妙な符合(銭形平次編) (第3劇)・・・歪む時空(時代劇最大の謎編) (第4劇)・・・遠い空を眺めて(解決編) [ 第2部 へ続く]
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