このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


  【対談:『自然と人類の共存の模索』】
 【対談:『自然と人類の共存の模索』】#1   紹介されたその男は相当だらしのない格好をしていた。   『自然と人類の共存の模索』をテーマに、公開討論会への出席依頼が舞い込んだの先週。   思いもよらぬ申し出に、反射的「はい」と答えてしまい運の尽き。   目の前に、その対談の相手がいる。   「博士、やっぱり人類は未だに他生物への恐怖感が抜けていない」   さしたる興味のある分野でもない私はつい、   「そうですな」   曖昧な答えに終始。それでも不格好な男は構わず続ける。   「ええ、その恐怖自体を失くしてしまってはならないんです。しかし現実には人間の恐怖感が    悪い目に出てしまっている。先に制した方が勝ちだといわんばかりに、あちこちの土地を    ほじくり返したり塗り固めたりしている。それが自然破壊といわれるものの原因なんです」   「恐怖感ですか。私はてっきり傲慢さかと思っていましたが」   「傲慢さ! それぞ恐怖感の裏返しなのです」   まぁ、そう言われればそうかも知らんが、生物は私の専門じゃない。ここにいる自分に疑問が   湧いてくる。と、それを察知したかのように件の男、   「おや?博士。なにかピンと来ない顔をしてらっしゃますな!」   「わかりますか?」   こんな時は心情を吐露するに限る。分からない事を正直に発する事は恥ではない。   男も同じ哲学を持つに至っているらしく、決して見下した表情をしない。それどころかます   ます熱のこもった表情でこう言った。   「博士、なぜ鳥葬が許されていないのか、御存じですか?」   「なに?」   対談はその舵を失い彷徨い始めていた。                               [
続く
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