このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


  【対談:『自然と人類の共存の模索』】
 【対談:『自然と人類の共存の模索』】#2   「た、たしか許されている国もあったんではないかな?」   「それはほんの一部の国だけです」   男曰く、排泄と葬儀こそ文化の根幹なのだそうだ。世界を旅して最後に辿り着いた文化の正体   だと言う。   「それなら何故許されてないのだ?」   チッチッチッ。男は立てた人さし指を左右に揺らしながら、   「博士らしくありませんね。考えてみて下さい」   考えてみろって、私はふだん全く違う畑の研究をしているんだぞ。分かるわけがないじゃない   か。しかし「分からない」と言うのも腹が立つ。   「あ〜、鳥が増え過ぎる...からじゃないかな」   お!これは我ながら上手い答えだ。今回のテーマ「自然と人類の共存の模索」とも合致するし、   この男もそれを狙ってるのだろう。   「惜しい。いい点をついている!」   「そうじゃろ、そうじゃろ」   「答えは...」   「答えは?」   男はひとつ間をあけると、   「鳥が人の味を覚える事を警戒しているから、なんですよ」   はあ?何だ?   しかし男は私の表情を窺うことなく続ける。   「肉食の鳥が増えるのを恐れるという博士の意見もわかりますが、それ以上に人間の味を覚え    られないようにする為、だったんですよ」   大丈夫なのか、こいつ...。   「それでは2問目!」   いつからクイズ番組になったんだ。   「なぜ馬の目の横に黒い目隠しをつけるのか...御存じですか?」   何だぁ? 心配を他所に、男の暴走はまだまだ続くのだった。                               [
続く
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