このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


  【はっさく考】
【はっさく考】#2 「違いますよ、博士。八朔って陰暦の8月1日を言うんです。八月朔日の祭りなんです」 私の勘違いに気付くや、素早く訂正を入れてくれる。う〜ん、優しい。八朔と耳にして頭に浮かぶのは、 まず柑橘系ハッサクだからな。なるほど朔日の「朔」か。 陰暦は月の満ち欠けをその基準とする。月が膨らみ始め(新月)から月の満ちるとき(満月)を経て、 再び月のないときへ戻る。その間を1ヶ月として数えるのが陰暦の基本型だ。 新たな月の誕生から終焉までを「1つの月=1ヶ月」と数えたのだ。英語の Month も、恐らくは Moonth = Moon + th の月によるカウントなのではないか。 その新月の状態を「朔」とも言い、この日は陰暦「1日目」にもあたることから、八月朔日は陰暦8月 の1日となる。現在の暦で言えば9月上旬だろうか。稲作ではちょうど収穫の次期に当たる事から、 八朔祭として豊作を祈る祭事が執り行われたという。 「15夜お月さん〜♪ 」 この唱歌の15夜とは、月半ば(15日)の月、即ち満月の事だ。はたまた、三日月は3日目の月。 また月の満ち欠けで1ヶ月が決まるのであるから、陰暦では2月も30日の計算になる。 何故って、別に2月だから3月だからって、月の満ち欠けに遅い早いが出るわけじゃないからだ。 また、月末の30日を「みそか」という。三十路(みそじ)と同様に三十日(みそか)と呼ぶのだ。 そうして1年で最後の三十日。これが三十日の大親分「おおみそか」なのである。 陰暦8月1日は、徳川時代には五節供の一つとして公式の祝日でもあったようだ。 具体的な八朔の行事としては、神社では八朔祭を開いたり、ぼた餅を作り祝ったりと、各地様々なも のが伝えられているのだと言う。 ちなみに、茨城県大洗磯前神社や栃木県大平山神社などが、八朔祭りでの有名どころだそうである。 「・・・辺りが有名どころだそうですよ」 彼女の説明を受けつつ、ん?... 待てよ。 疑問が湧く。ハッサクと八朔って関係あるのだろうか?                               [
続く
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