このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


  【狂牛病騒動考】
【狂牛病騒動考】#2 狂牛病の原因はウィルスではなく、体内にある蛋白質の異常体なのだそうだ。 異常型のプリオンが体内に摂取されると、高い確率というわけではないもの の正常型プリオンが駆逐され、結果として脳がスポンジ状になると考えられ ている。狂牛病発現のメカニズムである。 つまり異常型プリオンを持った牛の肉骨粉を牧場で繰り返し摂取させること により、自然状態(例えば遺伝?)とは比較にならない狂牛病の発現率を示 すようになるという訳だ。旧来通り草食だけであれば、ブームを呼ぶことは ない病気だとも言える。 「しかし牛が肉食獣になっていたとはな」 こればかりは手元の百科事典にも載っていなかった。確かに世間がパニック になっても当たり前だ。牛が肉食だったんだから。お宅の可愛いピー子ちゃ ん(インコ2歳♂)、ある朝起きてみたらベランダでスズメ食ってたくらい の衝撃的ニュースだろう。ある意味、人間のクローン実験より怖いといって も過言ではない。 「博士、肉食とか草食とかって騒いでいるわけでは・・・」 「ん、これ以上ほかに問題視する理由でもあるのか?」 私は一瞬でも一文字君が浮かべた表情を見逃さなかった。こんな常識すら知 らない人がいるなんて「信じられない!」といった呆れた顔を。案の定、 「当たり前じゃ無いですか。肉食改造とかそんな理由じゃなく、人間への感  染が懸念されてるんですよ〜」 「人間に感染するのが怖い?」 「ええ、症状もちょっと恐ろしげですしね」 「それでマスコミもあれこれ調べて騒いでる?」 「ええ。我々の知らなかった事実もでてますしね」 私はおもむろに手元の事典を開き、訳知り顔の一文字君へ差し出した。                               [
続く
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