このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください





2000年の読書日記


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読了日書名著者コメント
00.12.29落語的学問のすすめ
(新潮文庫)
(芸術779)
★★★★
桂文珍出張の行き帰りなどに最適な本です。さっそくPART2も買いに行こう。 面白おかしく講義は進みますが、結構含蓄のあることをゆうたはる。 落語は生で聞いたことないですが、行ってみたくなりました。
00.12.24原発事故はなぜくりかえすのか
(岩波新書703)
(技術543)
★★★★
高木仁三郎自ら考えなくなることの危険性、バーチャルリアリティの行く末と技術者のモラル、政策とアカウンタビリティーなど、東海村の臨界事故の衝撃が著者を駆り立てた高木最後のメッセージ。
00.12.21日本の現代
(岩波ジュニア新書339)
(歴史210)
★★★
鹿野政直シリーズ最終巻。ここ一年で日本の歴史をおさらいしました。
経済大国のあと、生活大国にできるのかどうか、われわれにかかっています。 差し当たって整備新幹線が生活大国へのレールとは思えません。
最後にシリーズ全体の人名索引があればよかったのになあ。
00.12.18社会的共通資本
(岩波新書696)
(社会科学343)
★★
宇沢弘文取っ付きにくい本でしたが、内容は示唆に富んでいました(概して経済学者の本は一般化した表現・議論が多く取っ付きにくいと思います)。
生産過程すべてを管理できる工業と同列において競争させる農政や(アメリカの工場と化した大農場のように)、くるまのメリットのみに着目した交通インフラ整備など、日本の政策がいかに住みにくい社会&環境にやさしくない社会を作り出していることか。
筆者によれば、地球温暖化は産業革命と、自然や資源が無限であることを前提とした古典的資本主義社会の当然の帰結とのこと。地球温暖化や、砂漠化や酸性雨や放射性廃棄物や生物種の絶滅や、ホントに問題ばかりです。
00.12.13大日本帝国の時代
(岩波ジュニア新書338)
(歴史210)
★★★
由井正臣日本の歴史シリーズ第8巻の本巻は正に戦争の時代でした。江戸250年の平和な時が嘘のようです。
そして日本人として日本国を意識する最初の時代だったのですね。明治維新から日清・日露の頃までは、まだ出身藩別に物事を考えていたようです。日清・日露を終えてからアジア太平洋戦争にかけて、たった40〜50年間の国家による教育が人を変えてしまうとは驚きです。
00.12.05ホメロスを楽しむために
(新潮文庫)
(文学991)
★★★★
阿刀田高面白い!「イリアス」と「オデュッセイア」の世界を簡明に紹介。
BC13世紀ごろのトロイア戦争を材に、BC8世紀頃にホメロスがまとめた一大叙事詩。それにしても神と人間が混ぜこぜに登場して、どこまで史実なのか判然としない。この頃すでに中国文明やエジプト文明は文字でかなり正確に分っているのに。もちろんアルプスの北方や日本列島はまだまだ先史の状態なんだから偉そうには言えないが。
大神ゼウスと妻ヘラの会話で、ワーグナーの「ラインの黄金」の神々の長ヴォータンと妻フリッカを思い出した。ゲルマン神話もやはりギリシア神話に端を発しているのだろうか?それとも、いずこの大神も日和見的で優柔不断なものなのか。つまり取りも直さず、神々の意思が定まらないのは人間の運命が不条理で儚いことの裏返し、ということか。
00.11.28中坊公平・私の事件簿
(集英社新書063)
(社会科学327)
★★★★
中坊公平中坊さんのエネルギーはどこから出てくるのか?
猪突猛進人生のさわやかさ、人のために尽くすことの美しさ、今の日本に忘れられている精神の豊かさを見た。
00.11.24住民投票
(岩波新書693)
(社会科学318)
★★★
今井一各地の住民投票運動に関わる人々の情熱的な活躍や地域を思う純粋な気持ちが伝わってきた。
#今井の「今」が違います。済みません。
00.11.21麻薬取締官
(集英社新書051)
(自然科学498)
★★
鈴木陽子麻薬とか覚せい剤とか、なんとまあたくさんの種類があることか。
もしガンになったらモルヒネを使って痛みを取ってほしいです。





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