このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


C5565号機 PART2



コンビネーションロッド(合併テコ) 
さて、その製作法なのですが、先ずは仕上がり寸法より幅の広い洋泊帯板を使うのがミソ。これまでは仕上がり寸法に近い
0.5mmもしくは0.5mm幅の帯板を使っていたのですが、そもそもこれが諸悪の根元でした。幅の狭い帯板の中心に2箇所
の穴を平行に開ける作業がとても困難。これが出来れば50%完成したといっても過言ではない位に思えます。     

2枚の帯板の一片に0.3mmの穴を開け、そちらをクランク状(フォーク形状)にして位置を合わせ、ずれないようにして
重ねたらハンダ。そしてリベットの座となる帯板(ストッパー兼用)を更にハンダで固定、そして2カ所に穴開け。本体と
なる帯板の一片をクランク状にせず、ハンダ付けを終えてから境目をデザインナイフの刃でこじ開けてクランク形状にする
事も後日に解りました。どちらが良いかは未だ解りませんが、初めて逃散される場合には、後からクランク状にする方が取
り組みやすいかもしれません。                                         

そうそう、作例ではC57用ですが、形式によって形態が異なるのを今回初めて知りました。              

ワールド工芸やARII製品も併せて紹介していますが、ARIIの場合、基本的にはKATO用より一回り?サイズが小さくなるだ
けで工作内容はKATO用と同一。対して、ワールド工芸用の場合、バルブスピンドルガイドの自作が前提となっている為、
キットの素組みでは取り付け不可能ですので各自アレンジの程を.....以上に付きましては、くれぐれもご注意下さいね。 

及び、基本的にはワールド工芸やARII製品には凹モールドを推奨、リベット植えは強度的に難がある為どうしてもリベット
植えに挑戦される方々にはアスタリスク(*)の方をご参考に!尚、リベットの径を0.2mmにすれば強度的にも安心出来ま
すが、ドリルの刃が折れやすく、しかも一本辺りの単価も0.3mm径の刃が3〜4本買えてしまう程に高価な為、個人的には
お薦めしません。                                               

それから上端の切り欠きは(切削量ともに)表・裏どちらで動作には差し支えないのですが、当方の経験上、初めて挑戦さ
れる向きには表面を切り欠く方が宜しいかと。まぁ、実際の処、切削量も含めて現物合わせで構わないとは思います。  

全体の形状の削りだしは平ヤスリ等の金ヤスリで大まかに成型してから#400〜#600のペーパーで修正をします。しかし、
とても小さい為、作図のような理想の形状にはほど遠く、これは数をこなさないと理想にはならないかと思います。    

「C」「D」の部分、ユニオンリンクとの結合ピンは表面に少量のハンダ(米粒の1/5以下)を使って固定、完成後にユニ
オンリンクには、カッターの刃で間隔を広げて填め込んでフラットヘッドプライヤーで軽くかしめて閉じて結合します。 

 
まぁ、こんな感じの作業です。さてこの工作をするとひとつの問題が生じるのですが、合併テコがリアルになった分、他の
ロッド類の厚みが薄いのが目立つようになってしまいました。関水金属時代の初期製品ではナイロン樹脂製のプラロッドが
採用されていて、走行中にロッドが外れる場合がある欠点がありましたが、現在主流のステンレス製よりも肉厚なので、樹
脂特有の色や質感を除外視すれば、個人的には、あの厚みが好ましいのですが...                   
ステンレスの板厚をもっと厚くして欲しい!>各社                                

前述の画像ですが、サイズを縮小していないので、作図と照らし合わせてご参考下さい。さてPART1ではクレオスの新色を
用いたとありましたが、ロッド類にも同シリーズの「SM03 スーパーアイアン(@600ー)」を更に調合して全面的に使用して
みました。プラへの喰い付きも良好で、金属の粒子が従来のカラーよりも細かい為、値段が少々はりますが、このシリーズは
お薦めです。                                                  

 
肝心な箇所はピンぼけですが、この角度からでは自作した合併テコの厚みが解ると思います。明らかに他のロッドとは違い
ますよね。特にサイドロッドやメインロッドよりも肉厚なのが難点といえば難点。これらは今後の課題です。      

......で「オークションの結果は?」どうなったって.....

なんとか無事に終了しました。ところが落札下さったお方が旧知の仲で、しかも自分より知識に長けるお方故「満足して頂
けるか?」お返事を頂くまでビクビクしてました。(笑)日頃から大変お世話になっていますし、ご使用の目的も概ね解り
ますので、予めに仰って頂ければ100%のスペシャルモデルを制作したのですが....先生、その節は本当に有難う御座いまし
た。出来ましたらば公の場以外で今後も末永くおつきあいの程を宜しくお願いします。m(_ _)m            

そうそう、今回の成功により、ちょーしこいて(笑)C5560にも同様の自作品を装着しました。こちらの方は基本的な技法
は前述した通りなのですが、ラジアスロッドとの結合部分も下部のようにフォーク形状にとしたので、改めてC5560の方で
紹介していきたく思っております。この結合部が、かなりスケール感の溢れるコンパクトなサイズに纏まりましたので、乞
う、ご期待の程を宜しくネ!....但し、調整にかなり泣きました。(^_^;)                       

P.S.今回より画像サイズを1024X768という、今日では一般的な解像度に合わせて大きくしてあります。        


PART1



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